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第33回Social Breakfast/『非営利組織の代表をどう引き継ぐ?どうつなぐ?』

社会を変える朝ごはん「Social Breakfast」の第32回を、⻁ノ⾨ヒルズのOVAL CAFÉで開催しました!

SOCIAL BREAKFASTとは?
社会のためにと一歩踏み出したいけれど、何から始めたらよいかわからない。社内外の人たちとソーシャルグットで繋がりたい。先駆者に学び、社会を新たな視点から眺めてみたい。という若者が気軽に集える場(朝食代無料です!)をつくりたいと考え、森ビルさんの協力のもと、第一、第三火曜日に実施しています。


第33回Social Breakfastには、テーマを『非営利組織の代表をどう引き継ぐ?どうつなぐ?』として、NPO法人「green bird」理事長の福田 圭祐さんにお越しいただきまました。


福田 圭祐(フクダ ケイスケ)
1990年生まれ。NPO法人「green bird」理事長。17歳の夏に初めて「街のごみ拾い」に体験して以来、定期的に活動に参加。その後、広告代理店勤務を経て、2016年より「green bird」に参画。2019年に理事長に就任。


継続するNPOとしての挑戦と成長

green birdは2002年、東京・原宿で始まったゴミ拾い活動を通じて「ポイ捨てのない社会を作る」というビジョンを掲げ活動するNPO団体です。国内外に約70チームを展開し、年間3万人以上が活動に参加するまでに成長しました。このように長期的な活動を維持しつつ発展させてきた背景には、創設時から現在まで引き継がれる明確なビジョンと、社会や時代に合わせて柔軟に変化してきた施策が存在します。3代目代表である福田圭祐さんは、2019年に代表に就任してから、green birdのさらなる成長を目指し、これまでの活動のナレッジを活かしつつ、社会の変化に対応した新しい価値の提供を模索されています。

長く続く組織基盤と組織運営の工夫

長期的なNPO運営を可能にするため、green birdは以下の基盤を強化しています。

  1. 明確なミッション・ビジョンの共有
    団体設立当初から掲げてきた「ポイ捨てのない社会」というミッションを繰り返し発信し、共感を得てきました。最近ではホームページの大規模リニューアルを実施し、新たなビジョンとして「社会貢献のきっかけを提供する団体」と社会的な位置づけを明確し、社会や地域とのつながりを強化する方向性を打ち出しました。

  2. 多様な人々が参加できる活動設計
    活動は、誰もが気軽に参加できるよう、さまざまな工夫が施されています。例えば、色分けされたゴミ袋を使用することで、参加者同士が自然にコミュニケーションを取れる仕組みを取り入れるほか、「楽しく、かっこよく、面白い」ゴミ拾いを目指し、そのイメージをポジティブに捉えられるよう配慮されています。これにより、幅広い年齢層や職業の方々が参加しやすい環境が用意されております。

  3. 柔軟な資金調達とパートナーシップ
    運営に必要な資金を安定的に確保するため、企業との協力体制を強化。企業と共同で清掃イベントを実施する際には、環境教育のワークショップを組み込み、単なる清掃活動に終わらせない付加価値を提供。また、自治体や地域団体と連携したプロジェクトを推進することで、継続的な支援を得る仕組みを構築しています。

成長に向けた新たな取り組み

green birdは単に活動を維持するだけでなく、団体をさらに成長させるための施策を展開しています。

  1. 時代に即したテーマの拡充
    現在、環境問題は街中のゴミだけに留まりません。プラスチック問題や海洋ゴミ問題にも対応するため、ビーチクリーン活動やアップサイクルプロジェクトを開始。収集したゴミをリサイクルし、プラモデルや雑貨として再生する取り組みを全国で展開しています。これにより、環境教育の分野にも貢献しつつ、新たな参加者層を開拓しています。

  2. 若年層へのアプローチ
    夏休み期間中、小学生向けの環境教育イベントを開催。ゴミ拾いを自由研究の題材として活用し、環境問題を子どもたちに身近に感じてもらう取り組みを行っています。昨年は原宿駅前で約3000人を動員する規模にまで成長しました。

  3. 根本的な問題解決への挑戦
    ポイ捨てを防ぐ仕組みづくりにも注力。防犯カメラの設置や喫煙所マップの整備、アート性を取り入れたゴミ箱の設置など、地域と連携した施策を検討しています。また、街中にポイ捨てしづらい雰囲気を作る「夜間ゴミ拾い」の導入など、新しい活動方法を模索しています。

まとめ

今回は、『非営利組織の代表をどう引き継ぐ?どうつなぐ?』をテーマとして、NPO法人「green bird」理事長の福田 圭祐さんにお越しいただきまました。
20年以上、地域に根ざした活動をしてきたgreen birdをの代表として、持続的な組織運営と団体をさらに成長させるための取り組みについてお話しを伺いました。
団体の活動を多様化させることで新たな層の参加者を呼び込む仕組みづくりを進めること。ゴミ拾いだけではなく、子ども向けの自由研究イベントやワークショップを開催し、ゴミ問題や海洋プラスチック問題について学べる場を提供。地域や企業との連携も積極的に行い、ポイ捨てを減らすための啓発活動や、地域の商店街と連携した施策も展開されているとのことです。
green birdは「ポイ捨てのない社会」の実現を目指し、多くの人に社会貢献への第一歩を踏み出すきっかけを届けています。長い歴史を持ちながらも、時代に合わせて進化を続けるgreen birdの取り組みが、これからも地域や世代を超えたつながりを広げていくことがとても楽しみです。本日はご参加いただき、ありがとうございました。


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