好きな人ができるということ、別れ
1年間ずっと下書きにあった文章。やっと心の整理がついてきたから何となく公開してみる。
この人しかいない、この人と結婚するんだろうなと思っていた人と別れた。
遠距離になってからしばらくすると恋人の存在が遠くなってしまったように感じて、依存している自分にも気づいてしまった。
健康的な関係じゃなかった。全部私が悪かったけど。
全部合わせてくれていた。申し訳ないくらい。
自分で自分のことを理解するたびにどんどんどんどん冷めていった。
友達や先輩たちと過ごす時間の方が楽しくなっていった。
毎日電話をするよりも遅くまで遊んでいたかった。
何よりも別れを決断するに至った理由は、この人しかいないという思い込みが幻想だったことに気づいたからだ。
初めて自分から惹かれる人に出会った。
この人のことが好きだなと感じた。
これまで過ごした時間や何度も旅行に行ったこと、お互いの親族にも会っていることも、別れを切り出すための気後れにすらならないほど大きなショックだった。
小学生から高校生まで友達との恋バナに合わせることに必死だった私は、自分に好きな人ができて、片思いをして、付き合ってなんて一生無理なのかもなって漠然と思っていた。
好きな人ができないことを周りと比べて劣等感を感じていたのに。
自分から惹かれる人ができて、自分からアプローチをして、
その人も私のことを好いてくれるなんて思わなかった。
求められるから答えるんじゃなくて、自分から求めることができて嬉しかった。
何か理由があって好きなんじゃなくて、ただただ惹かれる人だった。
男らしさを求められたくない彼と男らしさを求めていい彼とのギャップは何よりも大きかった。
私が女性的になればなるほど彼に男らしさを求めてはいけないことに苦しんでいたのかもしれない。
健全な関係性に戻れないことにも苦しんだ。
何よりも約一年会えないこと、自分の夢をあきらめてまで一緒にいてくれるわけではないことが苦しかった。
今は恋人に夢を諦めろなんて思わない。彼の夢や仕事と私を天秤にかけるなんて馬鹿な真似はしない。
ちょっと前まではそれができなかった。そんなふうに考えることができなかった。
できない自分も辛かった。
別れることでしか自分も彼も解放してあげることはできなかったんだろうな。