[リリーのすべて] "The Danish Girl"(2016)

はらはらと涙が出てきて、切ないから?苦しいから?幸せを感じたから?愛を感じたから?自分でもわからず、でもとても好きな映画のひとつになった。

リリーはMtFでレズビアンかと思ってたけど、異性愛者なんだ。ゲルダへの愛はアイナーが持つ感情であってリリーのそれではない、かけがえのない人だけど恋愛ではない…なのにゲルダは(ハンスに支えてはもらうけれど)、なおアイナーとリリーへの愛を貫き通す、すごい女性だ。

心の性別と身体の性別が違うひと、愛する性別が多くの人とは違うひと、なんて分類する必要はあるのだろうか。愛し方、愛され方、どれだって人と全く同じものなんてないのだ。男性だけど女性の格好をするのが好きで、好きになる対象は女性で、性欲を感じるのは男性で、なんてこともあるわけだし。私だって性的な意味も含めたお付き合いをしたことがあるのは今のところ異性だけだけれど、同性のことも好きになってきたし、ああいう思春期の思いを「女子高時代の若気の至り」と分類して終わらせる人もいると思うけど、私はちゃんと好きだった。毎晩の電話にときめいた相手もいた。今でも、触れ合いたいと思う同性もいるし、チャンスこそなかなかないけれど静的な経験ができたらいいと思っていたりする。

は〜しかし、すごくいい映画だったなぁ。原作とはだいぶ違うみたいだけど、こちらも読んでみたい。

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