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エヴァートンにとっての「しっかり繋ぐ」の価値とは(24-25シーズン第13.14節レビュー)

この週はエバトニアンにとって、浮き沈みの激しい1週間にすでになっているのではないでしょうか。
 週末にユナイテッドに0散々な内容で0-4という惨敗を喫し、後先があまりに不安すぎる試合をしてしまってました。ショックと不安で仕事や学業に支障をきたした方もいるかもしれませんな。うちの母も2日間機嫌が悪く「やっぱ許されへんわ!!」と何回も嘆いてました。
そんな中迎えたウルヴズ戦。相手も調子悪いし、何とか復調の兆しを、、、!!と少しの希望を抱いて見た方も多かったかもしれません。
 試合終了のホイッスルの後、エバトニアンの方々には満面の笑みと拍手が生まれたことでしょう。前節の惨敗をぶっ飛ばしてくれるかの如くの4-0勝利。内容の良さがそのまま点数に出ましたね。
 さて、今回のポイントとしている「しっかり繋ぐ」について、ユナイテッド戦とウルヴズ戦で大きな違いが見えた。


ユナイテッド戦のビルドアップ


この試合でのビルドアップはCB2枚が大きく開き、その間にピックフォードが入って、GK込みで3バックを形成。そこから1列前へどう配給するかという形に。そして2ボランチにゲイエ、ドゥクレではあるもののドゥクレはかなり上がったポジションを取る。さらにはSB両方を高く配置する攻撃的なシステムとした。


ユナイテッド戦 エヴァートンのビルドアップ

それに対し、アモリム監督はスポルティングの時と変わらず守備時は、ハイプレスを徹底。3バックは守備時5‐4‐1になる傾向があるところ、5‐2‐3を採用、なんならWBやボランチも前から捕まえに行くことで、4‐2‐4ともとれる陣形でビルドアップ形成を阻止。それをエヴァートンの陣形に当てはめると以下のようになる。

都合上前線の並びは表記しておりません

この通り、最終ラインから1列前に進めることがかなり困難な状況に追いやられてしまっていた。
今シーズンはロングボールという選択をすることが多く、このように中盤を締められたとしてもそこまで問題は無かった。しかしこの試合は大きく蹴ることはせず、後方から「しっかり繋ぐ」ビルドアップにこだわった。しかし、これに慣れていないチームの攻撃は全く前に進めない状況となった。

システムの脆弱さが出た2失点目


この噛み合わせの悪さが完全に出たのが2失点目でした。
数的不利なビルドアップにしびれを切らせ、ドゥクレが下りてきてボールを受けにくる。

①ドゥクレの動き ②ボールの動き

この下りてきたドゥクレに対し、ディアロが猛烈なプレス。ドゥクレはそのままブランスウェイトに下げるしかなかった。

①ディアロの動き ②ボールの動き

ブランスウェイトのところまで下げさせたディアロはそのままそこまでプレスをかけ、ブランスウェイトがボールを持ったころにはもう目の前に。
しかし、この日のエヴァートンは簡単にクリアを選択しない。そのままかっさらわれ、失点直結、、、

一見ブランスウェイトの処理が悪かっただけに見えるこのシーン、確かにすぐに安全策を取るべき場面ではあったかもしれないが、この日のシステムがこの失点を招いたと自分は考えますね。

じゃあどうすれば?


何と言っても、この状況に至った原因は「数的不利なビルドアップ」だと言えるだろう。SBを思いっきり上げて、さらにボランチも片方上げる。残ったフィールドプレーヤーはCB2枚とボランチ1枚のみ、それに下からの球出しを苦手とするピックフォードを加えても、効率的な組み立ては期待できない。テンハフ末期のユナイテッドを思い起こさせるビルドアップだったと思えます。(そのユナイテッドですらボランチ2枚とも後方にいましたが、、、)       

では、どうすればよかったか。1つは元のロングボール戦術に戻すことやと思うんですが、あくまでビルドアップにこだわるていでの解決策を考えました。
この形でまだ上手くいっている例を1つ見つけた。アンジェスパーズだ。(最近は上手くいってませんが、、、)戦術が好きな方ならご存じかもしれませんが、アンジェスパーズのビルドアップは後方の人数が極端に少ない。そのビルドアップを回している重要なピースが「下りてくるマディソン」だ。マディソンが最終ライン付近まで下りてくることで、相手マークのずれを生みやすくなり、数的不利を少し解消できる。これをこの試合でのエヴァートンのメンツに当てはめると、マクニールが下りてくることになる。マクニールの左足からは一級品のボールが出てくるので、それを利用していくという流れになるだろう。もちろん、ボランチは2枚とも後方でビルドアップの出口になることは前提です。

ただ、このアンジェスパーズはマディソンがうますぎるからできることとも言える。マクニールに良さはもっと前線で発揮されるものだと思うので、結局のところ結論は、「無理すんな」になってしまいました。

この結論に至るもう一つの要因として、ウルヴズ戦の大勝がある。今シーズンやってきた「割り切ったサッカー」であの結果を出した。多くのエバトニアンは、「もー無理して後ろから繋がんでええがな」と感じたでしょうね。

エヴァートンの今後は?


今シーズンはこの「割り切ったサッカー」を大成させるのが先決だろうと感じる。確かに最近の流行りは、可変してしっかりつないで、、、なのかもしれないが、それをしたから強いのではない。自分たちのサッカーを作り上げ、勝ち点を取ってるチームが強いんです。ただ、今のサッカーもまだまだ詰めなければな部分があるようにも思うので、それを中途半端にして後方ポゼッションに移行する意味は無いかなーって思いますね。どう詰めればなのかはほかのエバトニアンさんが書いてくれてたりするのでここであまり言及はせんでおきます。その方々のを読んであげてください!

最近いろいろ忙しく、note始めて早々投稿がめっちゃ遅くなってしまいました。ごめんなさいね。試合レビューとかははよあげるべきですね。できるだけ頑張りながら、ゆるーくエンジョイしていきますのでよろしくです。
ということで今回はこの辺で


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