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読書メモ コーヒーおうち焙煎 ハンドブック【入門編】イチカワヒロトモ


焙煎は豆の表面の焙煎が進みやすい傾向があるので、注意して焙煎する。

鍋、手網、手回し焙煎機を比較して、
コスト、風味、手間などトータルで考えると、
手回し焙煎器が家庭用としては優秀。

焙煎の基本的な流れ

弱い火力で4〜5分かけて豆の水分を抜く。
黄色くなって、少し茶色になればOK。

少し火力を強めて本格的な焙煎開始。
1ハゼ開始までは2〜3分後ぐらいが目安。
ここからは、時間をかけ過ぎてもダメ、時間が短か過ぎてもダメ。
ポンポンといった、少しくもった爆ぜる音が聞こえてきます。1ハゼです。1ハゼは1〜2分程続きます。
中煎り以上にする場合は、1ハゼの後半に火力を少し弱めると良い。

2ハゼの開始までは1ハゼの終了から1分〜2分ほどの間隔があります。もしこの間隔がなく、1ハゼと2ハゼが繋がってしまう場合がありますが、それば火力が強過ぎることを意味します。 

パチパチといった、1ハゼよりも少し高い音がします。2ハゼです。
豆の成分の化学反応が急速に進行します。
シティロースト→フルシティロースト→フレンチロースト→イタリアンローストと、焙煎のレベルが次々と移り変わっていきますので、焼き上げるタイミングを逃さないように注意する。

焙煎終了後も、豆の持つ熱で焙煎は進行していますので、できるだけ早く豆を冷ます必要があります。手焙煎の場合は、ドライヤーの風で残ったチャフを吹き飛ばします。


ハゼの意味

焙煎が進むと、生豆内部の水分がまず気化します。その膨張の圧力で豆の組織が破壊され、気化した水分が外に出ます。これが1ハゼです。

1ハゼで破壊された組織のスキマから、さらに熱が内部に入り込みます。そこで熱の蓄積が起こり、豆の深部の油脂成分の気化が起こり膨張、組織をさらに破壊します。これが2ハゼです。

ハゼは豆内部の変化のサインです。豆の中にどれだけ熱が加わり、成分の変化が起こっているかを正確に知るためのモノサシになるものです。表面上の色の変化よりも、確実に焙煎レベルの進行状況を把握することができます。


コーヒー豆の焙煎具合をざっくり分けると

・浅煎り(シナモン・ミディアム)
・中煎り(ハイ・シティ・フルシティ)
・深煎り(フレンチ・イタリアン)
となります。
風味のざっくりとした特徴は、
浅煎りは酸味が強く、苦味が少ない 。
深煎りは苦味が強く、酸味が少ないという感じです。


コーヒー豆の焙煎レベル別の風味の特徴

・シティロースト 中煎り。
酸味と苦味のバランスがとれ程よいボディ感。
焼き上がりのタイミングは2ハゼが始まったタイミング。
・フルシティロースト やや深煎り。
苦味とコクが強調され、ほんのわずかに酸味も残る。エスプレッソ用としても使われる。
焼き上がりのタイミングは2ハゼのピーク。

フライパンや手網焙煎器での基本的な焙煎時間は、豆の量や焙煎レベルにもよるが、
10分〜15分程度

焼き止めのタイミングはハゼの音で判断。
コーヒー豆の色ではない。
フライパンでは、通常の焙煎機よりも少し濃い焼き色になる。


焙煎の失敗しないコツ

水抜きは弱めの火力でじっくり目安の火力は、水抜きが終わってから1ハゼが起こるまで3〜4分程度であること。
1ハゼで火力の調節 をする。
焙煎の進みが早すぎるな、と思ったら弱く、
遅すぎると思ったら強く、火力を調節する。
 

初心者におすすめのコーヒー豆

①焙煎レンジが広く、中煎り〜深煎りまで広く対応できる豆
②ハゼの音がハッキリ聞こえる豆
③粒が揃っていることが多く、ムラになりにくい豆
④品質が良くても価格が安く、失敗しても痛手が少ない豆

・グアテマラ(SHB)
・パプアニューギニア(AA)
・コロンビア(スプレモorプレミアム)
()内はグレードです。
それぞれの国の最高グレード

保存にはお茶缶が最高。
中蓋もあって空気も光もシャットアウトしてくれる。


ブレンド

ブレンドは豆の個性を強調するために行う。
同じ方向性の風味を持つ豆をブレンドする。
配合する豆は3種類まで。2種類でも十分。

・柑橘系の風味のコーヒー豆がベースなら、
その傾向の豆のみを配合する。
・ナッツ系の風味のコーヒー豆がベースなら、ナッツ系の豆のみを配合する。




















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