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対決は豊かさを生むか

対決という言葉を聞いてどんなイメージをもちますか?

ぶっそうだなと思う人もいれば、何か熱さを感じる人もいるでしょう。

ぼくは対決こそが自分を、そして社会を豊かにしていくと思っています。

今日はそのことについて書いてみます。


日常にあふれる対決を掘り下げてみよう

そもそも対決とはどんなときに起きるのでしょうか。まずはここから考えてみたいと思います。

対決とは何かと何かがその優位性を明らかにしようとするときに生じます。日常に対決は溢れているので、あまり対決の構造について深く考えることはありませんが、ここではあえて具体例を交えつつ対決を深掘ってみることにします。

スポーツは想像しやすいですね。あるルールに基づく中で、どちらがより勝っているかを競い合います。100m走であればスピードを競い、サッカーであればどれだけゴールにシュートを決められたかを競います。

身近なところでいうと晩ご飯決めも対決になりえますよね。麻婆豆腐が食べたい人と麻婆茄子が食べたい人がいて、どちらか片方にしなければいけないとき、対決が起きます。このときの対決軸は、より美味しそうに誘惑するプレゼン能力なのかもしれないし、日頃の関係性でのパワーバランスなのかもしれません。いろいろな対決軸が考えられます。

選挙も対決ですね。お互いの政策、実行力、人脈、発信力、あらゆるものの総合評価により、より多くの国民から票を集めた者が勝つ対決です。最終的な指標は票数というシンプルなものになりますが、その票を得るためには様々な軸において優っている必要があり、複雑な対決といえます。

優劣をつけるだけの虚しい争いだろうか

一方が何かの軸において優れているはずだという主張のぶつかり合いが対決なのでした。ではこの対決で私たちはなにを失い、なにを得ているのでしょうか。

対決によって失うものは、時間だったり、お金だったりだったりします。人々はコストをかけて対決をおこなっていて、勝っても負けてもそれらのコストは失われます。負けたときには自信も失うかもしれません。

一方得られるものはなんでしょうか。対決の過程では自分がより優っていることを示すために、自己の能力を高めたり、主張をわかりやすくまとめなおしたり、その根拠をより明確にしたりします。つまり対決することによって、ぶつかり合うものそれ自身がよりよくなるという構造を秘めています。

そうして優位性を競い合って勝ち残った勝者はその後、さらに多くの利益をもたらし続けるかもしれません。たとえばある政策AとBが対決し、何らかの軸で政策Aの優位性が明らかになり実行されたとしましょう。そのとき、対決なしに政策Bが実行されるよりも、政策Aが実行されたことで、全体に利益をもたらします。その全体には政策Bを支持していた人も含まれるかもしれません。

ここで私が重要だと思っているのは、対決そのものは敗者が生じてしまう構造であるにもかかわらず、敗者も成長でき、さらには優劣がつくことによって対決の外にまで豊かさを還元できることです。

ただ優劣をつけるための虚しい争いではないということを主張したいのです。

対決が多様性を生む

対決が繰り返されていくと、画一的な指標に還元されていき、多様性から離れてしまうと考える方もいらっしゃると思います。でもぼくはむしろ、対決が多様性を生むと考えています。

たとえば資本主義というルールで対決を繰り返せば繰り返すほど、金を持っているやつが有利という構造を強化し続けることになる。これはその通りだと思います。

ぼくがここで支持したい対決は、そのルールの外に出ようとするものの対決です。これはなにも共産主義を主張した戦いをしようというのではありません。

その人自身があるルールの中で生きづらさを感じているのなら、その人なりの生きやすさを求めて社会に訴えかけてみようよということです。ルールの一部に例外を要求するようなそんな対決です。その対決が全面的な勝利を収めてルールをひっくり返すことはありませんが、成功すればより柔軟なルールが生まれ、そのルールは前よりも多様さを後押しすはずです。はじめはひとりの対決だったかもしれませんが、その対決が共感を呼び、同じ生きづらさを抱えた仲間も見つかるかもしれません。

対決をしなければ、その主張はなかったこととして扱われてしまう。これが一番もったいないことだなと思います。

対決を応援したい

そんなわけで、ぼくは対決を応援したいと思っています。そして自分自身も対決をしていきたいと思っています。

理想としているのは、各々が自分の幸せを願い、対決を繰り返していきながら、それでもお互いを尊重し合える爽やかさをまとった世界です。

たとえ負けたとしても、自身が成長できて、その投じた一石が部分的な勝利や変化をもたらすかもしれない。対決にそんな願いを込めたいのです。

爽やかな対決にあふれた世界を目指して、まずはぼく自身が対決していきます。

つぎのnoteでは「じゃあこんぶは何と対決していくのか」これについて書いてみますね。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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でたらめ荘のこんぶ
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