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弁当忘れても傘忘れるな 2020/01/02

金沢は朝から、ぐずついた天気です。11月ごろから3月まで、どんより鉛色の空が立ち込め、晴れる日がほとんどありません。今は温暖化で雪は降らなくなりました、私がいたころ、かれこれ35年前は、雨、みぞれ、あられ、雪。年を越すころには、一面の銀世界、朝起きて、家をでるにも、雪すかしをしないと出れない。そんな感じでした。

テレビからは

「こちら東京は、雲ひとつない快晴です」

なんて言っている。中高生のころは、なんて不公平なんだ。こっちはみぞれ、雪ばっかりなのにって思ってた。

今朝、起きて、そんなことをぼんやり思った。

今日は、家族と、金沢にある妙立寺と言う日蓮宗のお寺に来てます。全国的に忍者寺と呼ばれ観光客にも人気のスポット。11時に予約を入れ、少し早めに着いた時は、どんよりした雲から雨が降り出していました。

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江戸時代、前田藩は、徳川から目をつけられていた外様大名。いつも何ぐせをつけられて、徳川は取り潰しを計っていました。

当時の加賀3代藩主の 前田利常は母親を人質に出したり、あほ殿ですよと、鼻毛を伸ばしたり、敵意を無いことに苦心していました。しかし、もしもの時は、徹底抗戦。金沢城を守る二つの川(浅野川と犀川)沿いに沢山ね寺院を集め(東山寺院群と寺町寺院群)攻めて来た時の構としました。

そして、ここ妙立寺に金沢城の出城としての機能を施していました。四方を見渡せる物見台、隠し部屋や、落とし穴、外見は2階建ですが中は4階建(当時、2階建より高い建物は江戸幕府より禁止されていた。)徳川を欺きながら。結局、戦火にあわず、加賀百万石の繁栄と共に歴代の加賀藩主の祈願所として今に至ります。


数年ぶりに来ました。

若い頃、多分この説明を聞きながら見学したのですが、今聞くと、よりこの寺時代背景を想像して観ているので理解が深まりますね。時代を学ぶって大切だし、面白い。

約1時間の見学を終え、外に出ると、さっきまで降っていた雨も止み、青空が出ていました。陽射しが暖かい。

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金沢、北陸地方には

「弁当忘れても傘忘れるな」

と言う言葉があります。それほど雨が多いと言うこと。確かに冬は雨が降り続くこと、雪が降り積もることが多いし傘を手放せないかもしれない。でも、その分、四季を身体で感じることが出来る。必ず春はやってくるのだから。

そして今日のように一日の中でも四季を感じられる。雨が多い分、陽の温かさを感じることが出来るのです。若いころの自分は、到底思わなかった。この気持ちを大切にしたいと思います。

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妙立寺

金沢市野町1-2-12

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