ゲーミングマウス頂上対決。「GPROX Superlight」 VS 「Viper V2 Pro」 vs 「DeathAdder V3 Pro」
最近はデバイスの性能と共に価格も上がってます。少し前までハイエンドマウスは1万円半ばが主流でしたが、昨今その価格帯はミドルレンジで、ハイエンド製品は2万円越えが普通になってきています。
流石に2万円前後するマウスを買って失敗したくはないと思います。
今回の内容はそんな方に向けての記事となっております。
この話をすると「あのマウスが最強だ」とか「このマウスが入ってないのがおかしい」とか言われそうだけど、現状マウスの売り上げってこの3つがTOP3なんじゃない?
知名度的にも売り上げ的にも3強だと思ったので、今回はこの3つで比較します。
タイトルにある「頂上決戦」とか「最強決定戦」みたいな語録に男はあこがれるでしょ?そんなタイトルにしたかったからこの記事を書いたんですよ…ゴニョゴニョ…。
↓今回紹介するマウスのアフィカスリンクです。
あなたのクリックで救われる命があります。
1.性能比較
基本情報は表1-1を参照して欲しい。
この表を基に少し付け足しするのであれば、Razerの2製品である「Viper V2 Pro(以下、Vv2)」と「DeathAdder V3 Pro(以下、DAv3)」は別売りの「RAZER HYPERPOLLING WIRELESS DONGLE」(定価4,500円)を購入することによって、マウスの真の性能を引き出せる。
詳しくは以前書いた記事を参照して欲しいのだが、一言でいうならば無線の遅延が限りなく少なくなる。
今回は一応マウス単体での比較にするので、上記の外付けデバイスは使用しないものとして比較する。
2.機械的性能の差異について
logicool製のGPRO X Superlight(以下、GPRO)とRazer製のVv2・DAv3では明確に性能が違う箇所が何点かあるので、それぞれどのような利点があるのかを解説する。
2-1.メインスイッチ
メインスイッチはGPROがメカニカルスイッチで、Vv2・DAv3はオプティカルスイッチとなっている。
両者の違いはセンサーの検知方式の違いである。
メカニカルスイッチはボタンを押すと、内部で金属同士が触れ合い、そこに電気が流れることでON/OFFを検知する仕組みになっている。
一方、オプティカルスイッチはスイッチ自体に検知部は無く、基板から出ている赤外線がボタンを押した際に遮られることでON/OFFを検知している。
これの最大の違いは「物理的接点があるかどうか」である。
この物理的接点があるかないかで、具体的にどのような違いが生まれるのかに関しては、説明すると長くなるので興味がある方はRAZERサイトを参照して欲しい。
結果のみをお伝えすると、オプティカルスイッチであるRazerの2製品であるVv2・DAv3の方が性能がいい。
なお、これに関してはクリック感やプリトラベル・ポストトラベルの有無など、感覚に頼る部分を抜きにして、あくまでも構造上優れているという話を理解していただきたい。
結果:Vv2&DAv3の勝利
2-2.センサー
センサーはGPROがHERO25K、Vv2・DAv3がRazer Focus Pro 30Kとなっており、カタログスペックで最大dpi30,000を誇るRazerが優秀なのだが、通常マウス使用時にdpi30,000を使用するユーザーは見たことが無い。
よって、センサーに関しては同等…と言いたいところなのだが、センサーもとい、無線技術関係だとややGPROがリードしている「可能性がある」。
というのも、他サイトで遅延関係の測定を行った際におおよそGPROの方が遅延が少ないという結果になるパターンが多い。
だが、厳密に測定方法が決まっている訳ではなく、手動計測などの曖昧な測定方法や、カメラを用いてのフレーム計測など厳密な測定方法など、測定者の裁量に任せている部分が大きい。
しかし、測定者の裁量に任せている部分が多いとはいえ、多くはGPROの方が勝っている結果が多い為「可能性がある」という表現にさせてもらった。
前項でも書いたが、今回はRazerの後付けデバイスである「HYPERPOLLING DONGLE」を使用しての比較ではない。これを使用すればGPROに勝る性能になる可能性は大いにあるということを、一応お知らせしておく。
結果:(怪しさは残るがかろうじて)GPROの勝利
3.形状と適した持ち方に関して
この章が最も気になっている方が多いであろう。
ちなみに筆者の手は、中指先端から手首のしわまで18cm、指を閉じたときの小指端から親指端までの幅が8.5cmであり、一応一般成人男性の範囲内。
しかし、指の長さは多分短いし、指も太いのであくまでも参考程度に願いたい。
3-1.GPRO
GPROは左右くびれがほぼなく、垂直方向のくびれも無い。また、高さの頂点がセンサー位置のほぼ真上の左右対称形状になっている。
この形状が人気な理由は特定の持ち方に依存しないこと。
極端な話、どのマウスでも指さえ届けばつまみ・つかみ・かぶせのどの持ち方でも持つことが可能だが、GPROの形状はどの持ち方でも以外と無理せずに持つことが可能な不思議な形状。
逆に言えば、持ち方が定まっていないと日によってマウスの持ち方が変化し、安定したAIMを出せない可能性もある。
ここは、万能な持ち方ができるトレードオフの関係となっている。
結論:特にこれといった持ち方はない万能形状
3-2.Viper V2 Pro
Vv2はセンサー真横がくびれており、垂直方向は緩めの逆はの字。高さはかなり低めで、一番高い箇所がGPROと同じくセンサー位置のほぼ真上ぐらいの左右対称形状。
全体的にかなり平べったい形状となっており、手の平をべったりとつけるのはかなり難しい。しかし、手の平と干渉しにくい為上下のAIMはしやすい。
また、左右のくぼみは緩やかながらも親指と小指がはまるスポットがあるため、センサーの横を親指・小指で挟むような持ち方が理想。
薬指を寝かせて持つ持ち方だと、高さが足りない可能性が高いので薬指は立てて持つ方が自然になる。
結論:手の平をほぼ付けず、薬指を立てるつかみ持ちが理想
3-3.DeathAdder V3 Pro
DAv3は親指側が緩く窪んでおり、反対側は指に沿ってカーブを描いている左右非対称のエルゴノミクス形状。高さはやや高めで、頂点がマウスの中心からやや左ぐらいにある。
エルゴノミクスデザイン(人間工学)に基づいた形状なので、薬指・小指はマウスに這わせる様に持つのが一番理想。
親指側はかなり緩めのくぼみなので指を置く範囲はかなり広い。
また、上記の通り薬指・小指を這わせる関係で自然と手の平はマウスにべったりと付くような形となる。
この持ち方は一般的にかぶせもちだと言われるが、筆者が持つときは手の平を100パーセントつけるのではなく80パーセントぐらいを付ける、つかみ持ちとのハイブリットになるので、ここではかぶせつかみ持ちということにする。
結論:薬指・小指を這わせ、手の平をがっつり付けるかぶせつかみ持ちが理想
4.その他(ソフトウェアや付属機器など)
ここで主に言及するのは使いやすさの話。慣れれば気にならない部分もあるが、最初から使いやすければそもそもなれなくてもいいので楽である。
4-1.ソフトウェア
今回紹介したマウスにはlogicoolは「GHUB」、Razerは「Razer Synapse」という制御ソフトがある。
これらはインストールしなくても使用できるが、最初にUSBを指した瞬間に自動的にインストールされるので、特に不具合がなければそのままインストールしっぱなしの人が多いはず。
これらのソフトで管理できるのは、
バッテリー残量
dpi設定
割り当てキー(マクロ)設定
である。
このソフト、断言させて貰うが「圧倒的にRazer Synapseが使いづらい」。
理由は以下の通り。
ソフトの立ち上がりが遅く反映までのラグが長い
頻繁にソフトウェアの更新が必要になり、PCを再起動する必要がある
インストール・更新時に他の不要なソフトまでインストールさせて来ようとする
一部界隈で「Razer Synapseはウイルスソフトみたいなもの」と言われるゆえんが恐らく上記のような理由だと思う。
まあ慣れてしまえば問題無いのだが、ゲーマーにとって優しいのはGHUBみたいなシンプルなUIだと思う。
4-2.充電ケーブル
充電する度に毎回ドングルを外してマウスに繋ぎ、充電が終わったらまたドングルに刺して…とするのは面倒くさいので、筆者は別途充電用のケーブルを机に垂らしている。
その際に問題となるのが端子問題だ。
GPROはmicroUSB形状で、Razer2製品はtypeC形状となっている。
ここだけ見るとtypeCであるRazer2製品がいいと思われるが、落とし穴が存在する。
というのは、Razer2製品は充電端子がかなり奥まった位置にあり、充電端子の形状によって汎用のtypeCケーブルではそもそも刺さらない形状である可能性が高いということ。
ならばGPROはどうか?
これもまた特殊な形状をしている。有線でも快適にプレイできるように3又のような形状になっており、この形状のせいで物によっては刺さらない可能性がある。
しかし、よほど先が太い形状で無ければさせるので、汎用性はGPROの方が効く。
両者とも家電量販店で適当なケーブルを買うと刺さらないので、注意が必要だ。
5.結果発表
ここまで約4000文字近く比較の文を書いてきましたが、結局どれが最強なのか?
筆者が思う最強のマウス…
それは…
あなたが1番持ちやすいマウスが最強!
結局これなんですよ。
性能だなんだ比べましたけど、そもそもの話それぞれの手に合わなければどんなに性能が良くてもそのポテンシャルを発揮できません。
手の形状なんか人それぞれなので、家電量販店で握った中で一番握りやすい物でいいんです。
今回比較した3つのマウスは、どれもプロシーンでも使用されている最強のマウスたちです。
ここまで読んで頂いたのに肩透かしを食らわせてしまって申し訳ないですが、まぁ使いたいマウスが1番いいってことです。
ちなみにどれか1つしか買えないとしたら、筆者ならGPROにします。
万能形状最強!
あっ…結論出たな。