「クライマーズハイ」横山秀夫 読みました

自粛生活が続いています。
AmazonプライムとDisneyプラスにどっぷりつかった毎日。
ふと気づいたのは、「わたし、何も考えていないんじゃない?」

これじゃいけないと思い、2つのことを決めました。
1・テレビを見るときは、足踏みする。(運動不足解消)
2・本を読む。(認知症予防)

さっそく、昨日は「クライマーズハイ」横山秀夫を読みました。

文体は、やや硬く最初はイメージしづらい印象でしたが、
受けを狙ったり、カッコつけたりすることなく
物語をわかりやすく進めてくれるので、好感が持てます。

ただ、誰でも興味持って読める本ではないと思います。
家族とテレビや動画を見ていて、若い人の忍耐力のなさはよくわかります。
もうちょっと我慢すれば面白くなるのに、というところで、
スマホに逃げて物語について行かなくなるんです。

「クライマーズハイ」
地方新聞社に勤務する悠木の男ならではの人間関係や叫ぶような思いが面白くて時間を忘れて読み進めました。

日航ジャンボ機墜落事故を新聞社として追っていますが、その事実や悲惨さより、社内での人間関係模様が凄まじい。また、家族の在り方・父と息子の素直になれない苦しさなど、悠木の気持ちをなぞって高揚したり辛い思いをしたりしました。
女性の私にとって、男たちの人間関係なんて「しょーもない」ものなので、「仲良くすればいいのに」「相手はそんなこと思ってないし」「目的に到達するために心開けばいいのに」と少し冷めた目で見るときもありました。

そういえば、これまでの自分の職場でも、男たちはこういったしょーもない感情で精一杯生きていたのかなと感じました。女性だっていろいろな感情ありますけど、仕事のためだけのために生きているのではなく、「家族が…」「保育園の迎えが…」「おばあちゃんが骨折して…」などの家庭生活をこなしながら生きています。仕事最優先ばかりいっていられないのも、幸せなことなのかもしれないと思いました。

悠木の消し去りたい過去に、苦手な同僚も関わっていたというびっくりな種明かしがあって、いろんなネタを仕込んであり、小説の「上手さ」を感じました。

よろしければサポートお願いします。