小説|赤いバトン|あとがき
ユカリとリカコの姉妹は、三重県津市出身。リカコの友人コトノ(赤ミソジーズ)は、岐阜県美濃加茂市出身。ノリコ(赤ミソジーズ)は愛知県出身ですが、市町村までは特定していません。しかし現在の住まいと勤務先の小学校は、愛知県稲沢市。そしてクミコ先生(サンキュー先生)が勤務していた中学校も稲沢市内。……という設定です。それぞれの地元ご出身でしたら、「あー、はい、はい」と気づかれた方もいらっしゃると思います。愛三岐にまつわるモノやコトもポツポツ入れました。セリフにも方言が多く、東海エリアにゆかりのない方々には、はてなマークのことも多少あったかも知れません。どうかお許しくださいませ。
そもそもこの作品は、「ありがとう」をちゃんと言おう。そのことをあらためて自覚しよう。そして、できれば繋げていこう。そんな想いから企画し、執筆した小説です。しかし極力、情景描写を省略しました。ザ・小説という体裁をとらなかった理由は、脚本っぽさを表現したかったからです。「この小説、掛け合いセリフが多いよね」「シーンの切り替わりが脚本っぽいね」 そう思われた方もいらっしゃるはずです。読み終えた時にすべて判明しますが、このドラマは、ユカリが書いた全二十話という設定でもあります。小説と脚本の要素が入った文体にした理由は、そんな事情があったからなのです。
そして各話は、ユカリによる第一話からスタートして、合計九人によるそれぞれの一人称になっています。理由は、[ユカリ ⇒ リカコ ⇒ コトノ ⇒ ノリコ]という具合に、語り手(話者)の登場順に、名前のしりとりでバトンリレーをさせたかったからです。最後は、[ミユ ⇒ ユカリ]のリレーで[第一話 卒業の日]にバトンがつながります。この筆者の企みの善し悪しはさておき、読み進めるにあたって混乱を招いてしまっていたら、この場をお借りしてお詫び申し上げます。ごめんなさい。どうかお許しくださいませ。
また、この作品は、学校現場が重要な舞台の一つです。個人的に「学校教育」について思うことはいろいろありますが、偉そうなことは何も言えません。心の真ん中では、今も昔も、ただただ、学校の先生を尊敬しています。信頼しています。感謝しています。読者のなかに、学校教育関係者、これから学校教育に携わろうとしている学生の方がどれだけいらっしゃるか分かりませんが、帰する所は「ファイト!」です。心の真ん中から「ファイト!」と申し上げたいです。
ちなみにクミコ先生にはモデルがいます。
わたしが中学時代、お世話になったサンキュー先生(S先生)です。担任はT先生でした。副担任がS先生でした。二人とも女性教諭で、本編の2‐Dのモデルは、わたしのいたクラス2‐Dがそのままモデルになっています。当時わたしたちは、お二人に大変ご迷惑をおかけしました。本編同様、授業崩壊していました。今さらながら、大変申し訳ありませんでした。もし偶然、この作品を目にしていただけたら、望外の喜びです。
そして最後まで読んでくださったすべての方に感謝します。
読了いただき、誠にありがとうございました。
2023年5月 マッカーサー
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