佐藤璃果回の衝撃
らじらーサンデーはもう一つの乃木坂46だ。
この世界では星野みなみと大園桃子が実力を見せつけている。
毎週面白い。
しかし同時に、彼女らに肩を並べるような存在が現れることも期待している。
2019年-2020年は、4期生・新4期生のメンバーが初めてらじらーに登場した年だった。
全メンバーが1周したところで、それは面白い回もたくさんあったのだが、肩を並べるような才能は現れなかったか…とも思っていた。
だが、それは間違いだったかもしれない。
3/14の放送回に登場した佐藤璃果の才能は、凄かった。
オープニングトーク。
藤森慎吾の言い間違いを逆手にとった「佐藤るかです」の登場からの一連の流れは面白かった。
但し、この時点では私は、「これは面白い回だぞ嬉しいな…そっか、前回も璃果ちゃんって結構しゃべりが上手くて面白かったんだっけ、ラジオで輝くな~」くらいに思っていただけであった。
まあ、このくらい面白い回は、たまにあるのだ。
しかし、「お兄ちゃん!そのお返し、誰にあげるの?」のコーナーが始まり、佐藤璃果がセリフを読み上げた瞬間、衝撃が走った。(12:24)
上手すぎる!!
佐藤璃果の攻撃力を全く把握していなかったので、防御の体制を取らずに聞いてしまっていた。これは凄い衝撃である。
セリフの読み上げが上手いだけでなく、いわゆる"延長戦"、アドリブのやり取りもめちゃくちゃ上手い。
さらには、セリフ前から役に入り出す。明確なフリが来ていなくても。
例えば、斉藤慎二の「ちょっともう一発行っていいですか?」に対し、佐藤璃果「お兄ちゃん!」。(17:52)
単に次のメールを読むと言っただけなのに、既に妹モードに入ってしまっているのである。
このカットインをする乃木坂メンバーは、もはや他には思い当たらない。
このコーナーでは、らじらー史上に残る藤森慎吾の名判断が生まれる。
用意されていたリスナーからのメールが尽きたところで、勝手にお兄ちゃん役をやり出し、コーナーを継続するのである。(19:37)
「メール無いんですか?」からシームレスにお兄ちゃんへ移行。
リスナーの期待していた"おかわり"を提供してくれた。
さらに次のコーナー。「いつまでも言い訳するな!『黙りか!』」では、アドリブで怒る上手さを見せつける。
リスナーのエピソードに対し、怒って、でも優しくして、しかし告白された瞬間に言い返した「じゃあ、海に一人で立ってて!」。(30:35)
何というバッサリ!
これが最高なのである。怒られて、でも優しくされて、でもバッサリ断られる。精神が揺さぶられる揺さぶられる。この瞬間、リスナーの脳には快感ホルモンが分泌されているに違いない。
最後のコーナーは「キミの心をハッキングしちゃうぞ♡」。ここでも佐藤璃果は期待に応え続ける。
藤森慎吾の期待に応えて放った「なんだよお兄ちゃん!」。
その破壊力に、藤森慎吾は「はぁぁ◎△$♪×¥●&%#!マインドハッカー!」という盛大なデュフりを見せるのである。(41:20)
この気持ち悪いデュフリを聞きたかったんだ!!藤森慎吾の吐息という最高のスパイスを引き出した佐藤璃果、恐るべし。
そして、最後のセリフで、大技が飛び出す。
リスナーからのメールの延長戦で告白された時に放ったのは、「ちょっと…太平洋に沈も♡」(42:37)
ここまで「海に一人で立ってて!」を2回重ねてきて、3度目で更に強烈にしてきやがった!
期待を超えてきた120%完璧な返し。この瞬間が訪れることが、たまらなく好きなのである。
本当に素晴らしい回だった。
らじらーサンデーという番組の面白さを改めて認識させてくれた。
リモート出演・メンバー1人体制という難しい状況が続く中で、光を照らしてくれたと思う。
次回への期待があるとすれば、藤森慎吾が放った「本性を現わしてみろ、佐藤璃果」。(47:22)
この点である。
今回の放送では、役に入っている瞬間は完璧にやり切っていたが、素の状態に戻ると常に謙虚な姿勢を見せ続けていた。
このギャップも良かったが、しかしここはぜひとも、いい意味でのふてぶてしさを見たい。
これはもう完全に個人的な好みだが、星野みなみも大園桃子も、戸惑っている時は戸惑っている声を、嬉しい時は嬉しい声を、そのまま出すような性質があり、これが非常に面白い。
今回溢れんばかりの才能を見せてくれた佐藤璃果に、もしこれが備わったのならば、とんでもないことになる可能性がある。
次回、佐藤璃果が登場する際にはMCの星野みなみ又は大園桃子と共演する可能性が高いと思うが、ぜひその際には、先輩にすくむことなく、真正面からぶつかり合う対決を見たい。
とまあ、偉そうに言いましたが、何だって良いので、なるはやで佐藤璃果と先輩MCの共演願います。めちゃくちゃ楽しみです。
※時刻はらじるらじるの再生時間より。今ならまだ聴き逃しで聞けるので聞いていない方はぜひとも聞いてみてください↓