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『魂の系統』の好奇心
室町殿の物語
あるところに女がおった。
女の名は、富子。
あるとき、富子は男に出会った。
男の名は、義政。
義政は、富子に恋をした。
富子は、義政を受け入れた。
それから二人は京の戦に巻き込まれる。
あるとき、富子は天寿を全うした。
肉体を脱いだ富子は、世の移り変わりを眺めてすごしておった。
そしてあるとき、テレビの登場に興味をもった。
「たくさんのひとに一度にふれまわれるのはおもしろい。私もテレビというものにふれてみよう。」
そこで、とある夫婦の娘として生まれることとした。
その娘の名は、まつり。
十六年の後、まつりは美しい乙女に成長した。
あるとき、まつりは自らいのちを絶った。
肉体を脱いだまつりは、『魂の万国博覧会』の編集に参加して楽しく過ごしておった。
あるとき、肉体へ入っている者と入れ替われることを知ったまつりはキリストのもとへいった。
そしてキリストに、
「私も入れ替わりたいです!」
と直談判をした。
キリストは、
「それでは、自分で入れ替わる相手を見つけてきなさい。」
と答えた。
そこでまつりは、希望者をつのったところある女の守護霊のひとりが手を挙げた。
その女の名は、ユイ。
まつりは、それからユイの夢に出た。
「ユイさん、私にあなたの体を貸してもらえませんか。」
それを聞いたユイは、
「えーーー!」
思わず目が覚めてしまった。
次の夜、まつりは、再びユイの夢に出た。
「ユイさん、私にあなたの体を貸してもらえませんか。」
一度聞いていたユイは、おちついて、
「そうしたら、私はどうなるのですか?」
ときいた。
するとまつりは、
「今の体を抜け出して、新しく生まれ変わるのです。」
と答えた。
ユイは考えた。
「いままで自分の好きなことを楽しくしてきたし、人に譲ってもいいかな。」
そして、
「わかりました。お受けします。」
と答えた。
あるとき、まつりは肉体に飛び込んだ。
自らの肉体を飛び出したユイのかわりに。
室町殿の物語 完
セクシー女優の物語
あるところに女がおった。
女の名は、愛。
愛は、しろ肌をさらしては男を楽しませておった。
三十六のある日、愛はいのちをおとした。
肉体を脱いだ愛は、『魂の万国博覧会』の編集に参加して楽しく過ごしておった。
あるとき、肉体へ入っている者と入れ替われることを知った愛はキリストのもとへいった。
そしてキリストに、
「あたしも入れ替わりたい!」
と直談判をした。
キリストは、
「それでは、自分で入れ替わる相手を見つけてきなさい。」
と答えた。
そこで愛は、希望者をつのったところある女の守護霊のひとりが手を挙げた。
その女の名は、サナエ。
愛は、それからサナエの夢に出た。
「サナエさん、私にあなたの体を貸してもらえませんか。」
それを聞いたサナエは、
「えーーー!」
思わず目が覚めてしまった。
次の夜、愛は、再びサナエの夢に出た。
「サナエさん、私にあなたの体を貸してもらえませんか。」
一度聞いていたサナエは、おちついて、
「そうしたら、私はどうなるのですか?」
ときいた。
すると愛は、
「今の体を抜け出して、新しく生まれ変わるのです。」
と答えた。
サナエは考えた。
「私の仕事を頼っている人がまだたくさんいるわ。」
そして、
「私の今の仕事を続けてくれますか。」
と尋ねた。
愛は、
「もちろん、あなたの仕事を続けるために。これからは、あなたの仕事はもっと個人の魅力が必要でしょう。」
と答えた。
サナエは考えた。
「このようなやり方もありかもしれない。」
そして、
「わかりました。お受けします。」
と答えた。
あるとき、愛は肉体に飛び込んだ。
自らの肉体を飛び出したサナエのかわりに。
セクシー女優の物語 完
コメディアンの物語
あるところに男がおった。
男の名は、タカヒラ。
あるとき、タカヒラは女に出会った。
女の名は、任子。
タカヒラは、任子に恋をした。
任子は、タカヒラを受け入れた。
あるとき、タカヒラは隠岐へ流された。
そして、タカヒラは天寿を全うした。
肉体を脱いだタカヒラは、世の移り変わりを眺めてすごしておった。
そしてあるとき、テレビの登場に興味をもった。
「たくさんのひとに一度にふれまわれるのはおもしろい。私もテレビというものにふれてみよう。」
そこで、とある夫婦の息子として生まれることとした。
その息子の名は、けん。
けんは、人を笑わせるのが大好きじゃった。
大勢の人々の前でおかしな話やしぐさをしては、人々を楽しませておった。
七十のある日、けんはいのちをおとした。
肉体を脱いだけんは、『魂の万国博覧会』の編集に参加して楽しく過ごしておった。
あるとき、肉体へ入っている者と入れ替われることを知ったけんはキリストのもとへいった。
そしてキリストに、
「オレも入れ替わりたい!」
と直談判をした。
キリストは、
「それでは、自分で入れ替わる相手を見つけてきなさい。」
と答えた。
そこでけんは、希望者をつのったところある男の守護霊のひとりが手を挙げた。
その男の名は、マサハル。
けんは、それからマサハルの夢に出た。
「マサハルさん、おいらにあなたの体を貸してもらえないかい。」
それを聞いたマサハルは、
「えーーー!」
思わず目が覚めてしまった。
次の夜、けんは、再びマサハルの夢に出た。
「マサハルさん、おいらにあなたの体を貸してもらえないかい。」
一度聞いていたマサハルは、おちついて、
「そうしたら、私はどうなるのですか?」
ときいた。
するとけんは、
「今の体を抜け出して、新しく生まれ変わるのさ。」
と答えた。
マサハルは考えた。
「いままで自分の好きなことを楽しくしてきたし、人に譲ってもいいか。」
そして、
「わかりました。お受けします。」
と答えた。
あるとき、けんは肉体に飛び込んだ。
自らの肉体を飛び出したマサハルのかわりに。
コメディアンの物語 完
体験と感動
『魂の系統』は、意識体の活動を記した書である。
意識体は、体験を創造する。体験は、感動と交流し蓄積される。
体験とは、感応の感知の異名である。
体験とは、感知の感動の異名である。
体験とは、人間の尊重の異名である。
体験とは、奇跡の感動の異名である。
体験とは、物語の感動の異名である。
体験とは、愛の感動の異名である。
体験とは、企図の感動の異名である。
感動とは、感知の体験の異名である。
感動とは、体験の感応の異名である。
感動とは、色覚の鑑賞の異名である。
感動とは、触覚の競技の異名である。
感動とは、味覚の料理の異名である。
感動とは、聴覚の運動の異名である。
感動とは、愛の励起の異名である。
なお、活動体については『魂の万国博覧会』で詳細に探索する。
体験と感動 完
〆
この文章は、『魂の系統』で登場する人物の体験と感動について考察したものである。
『魂の系統』の理解の一助のために記す。
三次元地球の余韻のときに記す。
〆 完