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学びや知識はいつかつながる!手話で盛り上がった日

高校3年の時、手話サークルに入っていました。
卒業までに覚えたのが、50音の指文字と「ありがとう」など、いくつかのコミュニケーション手話。
大学に入ってからは使う機会もなく、時間の流れと共に忘れていっていました。

ですが!

手話を通して人との距離をグッと縮められた経験が2回あります。

■聞こえない子と大のなかよしになった日


託児所でバイトをしていたことがあります。
新しくお預かりすることになった子は聞こえない子でした。
みんなと遊びたいのですが、コミュニケーションが取れず本人もストレスを抱えている様子。

外遊びの方が楽しめるかな?と考えて、他の子と公園へ出かけることにしました。

道中、ふざけて私の背中をドンッと叩きます。
本人は楽しそうに笑っていて、聞こえない子なりのコミュニケーションなのだとわかりました。

ぶたれると相手は笑ったり、怒ったり反応をします。それが楽しいのです。

おうっ、となるくらいの痛さだったので、思わず「イ・タ・イ」と指文字で伝えました。

指文字で反応されるとは予想していなかったようで、一瞬驚いた様子でしたが、満面の笑顔になって抱きついてきました。

無邪気なよろこびの表現がかわいくて、手話ができてよかったと心底思いました。

その後もたびたびやって来ては、肩や背中をポンと叩きます。私も毎回、「イ・タ・イ」と返事。
こうなると挨拶みたいなものです。

今でも笑い声を思い出せるくらい、大きな声で笑ってくれるようになりました。

■聞こえないお客さんと超なかよしになった日


知人が台湾料理屋をやっています。

お店の入口部分がウッドデッキになっていて、そこでは煙草を吸うことができます。
知人は、店が落ち着くとウッドデッキに出てきて一服。
私は一杯やりながら知人と話をしていました。

他のお客さんもやって来て、煙草を吸い始めます。
筆談で「会計お願いします」と伝えていました。
その時、彼らのグループが手話で話していることに気がつきました。

知人が伝票を取りに行ったので、手持ちぶさたになった私は「昔、同じ煙草を吸っていました。でも、今は煙草を吸いません。」と手話とゼスチャーで話しかけてみました。

お客さんはうれしそうな顔をして、「同じ?吸ってたの?」と返事を返してくれました。

彼らの帰り際に「ありがとうございました」と手話でお礼をすると、みんな大喜び。にわか握手大会です。

知人は呆気にとられて「すごいな」と。正に目を丸くしていました。

彼らが楽しそうに店を後にする姿を見て、手話ができてよかったと改めて思いました。

学んだこと・知ったことはいつか、どこかでつながります。
つながった時、自分の内側からよろこびのエネルギーが湧き上がります。
人生の冥利だと思っています。

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