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暗闇にライオンキングの声が マカピーな日々#0538
マカピーです。
いつものようにUber車に乗って街中にあるNatural Science Museum (自然科学博物館)に行ったのはプレトリアの自然史博物館で見た以上の「クジラ」が見られるかと思ったからでした。
ところが、元州庁舎という博物館の建物の正面の入り口は使われていないようなので、近くにいた警察官に聞くと、ここではなく入り口は後方の通りに面したところにあるというのでした。
行って見ると入り口が閉まっていて、貼り紙(Notice)がありました。
ここの博物館、なんと土日は休館日なんです!
働いているマカピーのような利用者がいるのに、土日に閉めてどうする?開けてくれー、プレトリアではちゃんと土日やってたぞ!!
さて、危険でもあるから、早くホテルに戻るか次の場所へ移動しなくてはいけません。
Uber車を呼ぼうかとスマホを出して反対の通りを見ると、面白い造作の建物が目に入りました。なんだろう、昔のホテルかしら?
しかもそこに沢山の若者が集まっています。皆さんファッショナブルな身なりをしていて、近くの柱などにはフレームに入ったポスターも見えました。
もしかして映画館?そこにムービー・スターが来ているのかな?
気になり、確かめたくなって通りを渡りました。
ふーん、「Theatre」とあり劇場のようです。
入り口から見ただけでもロビーの造形が面白そうなので、入ってみたくなりました。チケットをチェックしている黒い制服の職員の女性に聞きました。
マカピー:「入れます?」
女性職員:「チケットは?」
マカピー:「ありません。たまたま立ち寄ったんです。それにどの劇をやっているのかも全く知りません(館内を観たいって言わなかった)」
すると脇にいた男性職員が「ボクがやろう」といって引き出しからチケットを一枚とるとその場でもぎり、「これを持って行きなさい」とくれたのでした。
え、タダなの?
ゆったりとしたロビーを抜けて言われたとおりに左に折れると、別の女性職員が立っていてチケットを出せと言われたので彼女にチケットを渡すと「そこの階段で2階席へ行きなさい」
どうやら公演が開始されてしまっているので、無料で入らせてくれたようなのです。
ドアを開けてみるとはるか先のステージで演舞している姿と音楽が聞こえました。係の人に「そっちです」と案内されたのですがマカピーの足はそこで止まってしまいました。
真っ暗でどこに行っていいのか、まったく席にたどり着くことが出来ません。
通路のレールにつかまったまま目が闇になれるまで待つことにしました。そういえばこのくらいの闇を経験したのはいつの事だったかしら?
と記憶を辿ると、かなり以前ネパールの首都カトマンズから1時間ほど東部のパンチカール村というところで植樹活動に参加していた日の事です。
作業が遅れ、日がとっぷりと暮れてしまいこれから車に乗ってカトマンズに帰ろうということになったのですが、駐車してある街道まで村の細い道を歩くのですが、月もない真っ暗でまったく方向感覚が失われてしまいました。
ちょっと、置いてかないでよ。全然道が分からないんだ!ほとんど手探り状態で坂道を折りてきた時には泥だらけになっていました。
村の人たちは闇の中でもスタスタ歩けるのに、どうして自分はできなかったのだろう。普段から夜の光が少ないところにいるとああなるのかしら?
マカピーはすっかり都会の生活でヤワになったのかとショックでした。
マカピーの後から数人のグループが入って来て、その一人がスマホのライトを使って床を照らしてくれたので、それに便乗して後をついて行くことにしました。
そして、舞台からのわずかな光を利用して、やっと座る事が出来ました。
舞台では男女10名ほどの前衛的な演舞が上演されていました。
小柄な女性が様々な声音で歌うのにはびっくりしたのは、その一つが映画やミュージカルで有名になった「ライオンキング」のオープニングの歌の声そっくりだったからです。
そうだ、たしか冒頭のサークル・オブ・ライフの歌詞は南アのズールー語だったはずだ!って思い出したのでした。
今回の演舞は「Rebirth(再生)」を表現した作品だったようですが、劇場に入ること自体久しぶりのマカピーには、残念ながら今一つ理解できませんでした。
そもそも劇場に来るつもりがなかったので、童話「おむすびころりん」のおじいさんになってしまったような気分でしたが、こんなチャンスでもなければ決して訪れる事のない貴重な経験をさせてもらったと感謝したのでした。
カーテンコールがかかりあまり多くない観客からは「ブラボー」とあちらこちらの観客席から声がかかりました。
ゆっくり館内を見ながら外に出ると、先ほどまでプレイしていた若者たちが花束を抱えていてポスターの前で記念写真を撮っていました。
世界中、何処も変わらない風景に出会え、とても懐かしく感じました。
と、記念撮影のグループの中に、あの七変化の声音を持つ女性がいるではないですか!
スゴイ声量を持った歌手は、どうみても50歳以上の小柄な女性で演舞した若者たちの母親ほどだったのです!
余韻冷めやらぬ若者たちからはなれ、ウーバーで帰宅したのですが、さっそくホテルの部屋でやったのは、スマホのライトをいちいちアプリを開かずにできる設定でした!
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。暗いよーコワイよー
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