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「やってられないぜ」ってマングース マカピーな日々 ♯1680

マカピーです。
マングース根絶宣言があったそうです。

そもそも何のこと?

日本のニュース記事に気になるものがありました。

奄美大島でマングース根絶が出来たとの事で、なんでそれがめでたいのでしょうか?

3万基超えたマングース捕獲わな、撤去を完了 根絶宣言の奄美大島

マングース・フリーとなった奄美大島って、マカピーは訪問したことが無いので知りません。

そもそもマングースは、1979年に奄美大島に持ち込まれたんだそうです。

これは、当時の環境問題として深刻化していた猛毒の毒蛇ハブの個体数を抑えるための対策として行われたという事です。

ところがその後、繁殖したマングースはアマミノクロウサギなどの特別天然記念物を含む希少な野生生物を捕食して、逆に環境被害が甚大になってしまったのでした。

アラララ・・・。

結局マングース奄美大島特有の生態系に重大な影響を及ぼすことで、一転して今度は駆除対象動物になってしまったのです。

それって「人間の身勝手」を絵にかいたような・・・という言葉が浮かんだのです。

マカピーも当時は誰もが「ハブ対策の王道」としてステレオタイプな考えが採用されたのだと思います。

だって、テレビ番組などでも「コブラ対マングース」の映像が幾度も流されていたからコブラ(悪)をやっつけるマングース(善)の構図が出来上がっていたのでしょうね。

沖縄のマングース導入例

ところが今回マングース根絶宣言がされた奄美大島への最初の導入があった前に、沖縄ではなんと1910年には動物学者の渡瀬庄三郎によってガンジス川流域から17頭のフイリマングースが持ち込まれているというのです。

当初、沖縄ではマングースはハブ対策だけでなく、サトウキビ農園に被害をもたらすネズミ類の駆除も目的とされていました。

ところがマングースは昼行性でハブが夜行性であるため、両者が直接対峙して駆除の機会がほとんどなかったと言われたのだそうです。

そうなるとハブ駆除が実現しなかっただけなく、目標のハブの数が減らないばかりか、今度は沖縄のヤンバルクイナのなどの希少動物の個体数減少してしまったのです。

こうして、マングースは害獣になってしまったわけです。

自然保護運動と生物学者

ところで、お判りになると思いますが沖縄と奄美大島のマングース導入には50年以上の時間差がありますよね。

当然、沖縄での経験が理解され研究者間でも共有されていた思うのに、なぜ後年に奄美大島にマングースが強行的?導入されたのでしょうか?

結果的に奄美大島では「マングースバスター」たちが活躍したのですが、そのために根絶宣言までに時間と労力(費用)をかけてやっと、ここまで来たのです。

マカピーもかつて農業の学校で学びましたが、こうした政策対策の決定に関わる農学者や生物学者といった研究者の責任はとても重いって事です。

「まあ、いいんじゃない?」なんて、いいかげんな導入は出来ませんよね!

奄美大島では、マングース導入でアマミノクロウサギやヤンバルクイナといった希少生物が減った事で観光資源枯渇の恐れが出てきたのです。

それで自然保護活動が盛んになり、それに押されて対策が逆転してしまったわけですが、奄美とちがって島の大きさが大きな沖縄ではそれが出来ないようです。

現在では導入後の「環境負荷」を考えるのが一般的ですが、当時は思慮に欠ける罪深い決定が沢山行われ、学者側が乱開発や自然破壊を促進してしまったケースも多かったと思われます。

まさしく、「人間に翻弄される生き物」たちの例ですね!

マングースとの対面

マカピーは沖縄にも奄美大島にも行ったことが無いのですが、マングースを観た事があります。

それはネパールに5年ほど滞在していた際、敷地の一角で台所から出るゴミを堆肥化していた時の事のです。

首都カトマンズといっても、田舎町の様な土地柄ですから、サルは出てくるし、ヘビも現れるのでした。

幼いマカピーの3人息子が遊んでいる場所なので、門番や庭師がヘビを捕まえて殺すこともありました。

それにどうやらネズミも繁殖している様だったので、マカピーは籠型のネズミ捕り器を仕掛けて置いたのです。

ある朝になって籠を見ると「獲物」が掛かっていました!

ヤッター!

子供たちと覗いてみると毛深い尻尾なんです。ネズミだったら鞭のような尻尾のはずですから、違います。

リスかな? でもなんでリスがネズミ捕りにかかるんだろう?

よく見ると獲物はシャーッと威嚇して大きな口を開けたのです。

前歯が大きなはずのリスではなく、その鋭い牙は肉食獣のものです!

「マ、マングースだ!」

何でも喜ぶ子供たちは「マングース!」を連呼して周囲を飛び跳ねていました。

通常ネズミだったら、水を張ったバケツに入れて溺死させるのところですが、相手はマングース。

さてどうしたものか?

マカピーは子供たちに「マングースにはコブラと闘う正義の味方だから逃がしてやろう」と解き放ったのでした。

マカピーは日本の沖縄や奄美大島で起きているマングース問題を覚えておらず、しかも誤った情報を鵜呑みにして子供たちにもそれを伝えてしまっていたのでした。

今思い出しても恥ずかしい!って思うのです。

だからと言って、全てのマングースは殺されるべきだと思っているわけではありません。

マングースはネパールやインドで普通に見かける「在来種」ですから、それを導入した日本の環境とは全く違うのです。

それでも、自分はそういう事を学校で学んできたはずなのに、テレビなどのマスコミ情報で、「問題の本質を見誤ってしまっていた」のでした。

マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。哀しきマングースだなあ!

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マカピー
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