USAID廃止ニュースの衝撃的な背景とは？　マカピーな日々 ♯1667

マカピーです。
（最初にお断り：有料記事部分は個人的経験談があります）

先日のトランプ新政権の発表に驚きました！
対中国関税引き上げ実施と報復措置もあり、トラ政権は連日話題に事欠きませんね！

USAIDの廃止決定

【解説】 米国際開発局（USAID）とは？　なぜトランプ政権の標的に？（BBC News） - Yahoo!ニュース

マカピーもかつて国際協力分野で活動していた事から、今回なぜこのような決定がなされたのか関心が湧き考えて見ました。

ドナルド・トランプ政権は、アメリカ合衆国国際開発庁（USAID）の廃止を決定し、その機能の一部を国務省に統合する方針を示しました。

この決定の背景には、以下のような要因が考えられます。

「アメリカ第一」政策の強化：トランプ政権は、対外援助がアメリカの利益に直接結びついていないと考え、USAIDの活動が「アメリカ第一」の外交政策と一致しているかを検証するため、対外援助を一時停止。

政府支出の削減と効率化：トランプ政権は、政府支出の削減と効率化を目指し、USAIDを非効率的で無駄が多い組織と見なしています。この取り組みの一環として、実業家のイーロン・マスク氏が政府効率化省の外部顧問として任命され、USAIDの廃止を主導。

USAIDへの批判：トランプ大統領とマスク氏は、USAIDを「非効率的」や「腐敗している」と批判しています。ある報道では先の中国で発生したCovid -19パンデミックの発端にも同機関の関与があったともされています。

USAIDの機能はどうなるのか？

ということで、今回の決定により、USAIDの本部は閉鎖され、職員は解雇や一時解雇の措置が取られ、その機能の一部は国務省に移管されたのでした。

大統領令ってこんな重大案件をサラって断行できちゃうんですね。スゴッ！

当然ながら、今回の決定はアメリカの対外援助政策に大きな影響を及すだけでなく、受益者側であった国際社会や人道支援団体から懸念の声が上る事になりました。

特に、USAIDが支援してきた飢餓、疾病、貧困対策などの巨額のプログラムが中断されるとなれば、世界的な人道支援に深刻な影響を与える可能性があるわけです。

ちなみに2025年のUSAIDの予算（約283億ドル）は、日本のODA予算（約42億ドル。1ドル＝135円で換算）の約6.7倍となりますが、国務省の対外援助予算を合わせると約428億ドルと桁違いの額で、両国の経済規模や外交政策の違いをまざまざと見せつけられる気がしますね。

ですから、今後世界的な影響が懸念されるのは当然とも言えますね。

マカピーの現場感覚

マカピーも途上国支援では援助する側の国の思惑や政治的な偏向や被援助国政府や特定の政治家への圧力の存在は、現場でもある程度感じていました。

実際の国際援助では災害救援など「純粋な人道的目的」だけでなく、多少にかかわらず援助国側の政治的な意図が絡むことがあるからです。

特に経済大国による援助はその傾向があり、例えば初期の中国の援助はかなりの大盤振る舞い感がありましたが、その後でキッチリ元を取る政治色満載且つ利益還流型にちゃっかり変更しているといった感じです。

とはいうものの、それは日本のODA（政府開発援助）も同じで経済協力の名のもとに政治的な色合いを帯びる援助が感じられる案件もあるようです。

ただし、それはどこにもある外交上のかけひきということになるか、マカピーにはよく分からないところです。

ちゃんと膿を出そう！

ただし、そうした援助の決定権を持つ幹部層に対するキックバックや癒着は援助に巣くう犯罪と言えます。

特に大規模プロジェクトでは、現地および運営する国際的な企業が事業に関わるので国際入札など行われますが、一旦開始されると資金の流れが不透明になりがちで、不正や腐敗が発生しやすい環境があり問題視されていたのです。

つまりUSAIDだけでなく多くの国際援助機関は資金の流れや意思決定のプロセスにおいて不透明な部分があり、援助が必ずしも受益者のために最適に運用されていないという問題を抱えていたのです。

今回のUSAID廃止によって、国際援助の在り方がより公平で透明性が確保され費用対効果分析がされるようになるのか、それとも単にアメリカの外交戦略の一環として花火を上げただけなのか、今後の展開を注視する必要がありそうです。

マカピーとしては今回の決定が、世界そして日本の援助政策にも良い影響を及ぼすことを期待しています。

政治色モリモリの援助例

今回のニュースを知って、2018年のカンボジアの選挙制度改革支援を思いだしました。

それまで活動してきたEUや米国の支援団体が「民主的でない」と判断して途中で撤退してしまったのです。