南アは受け入れてくれるかな?マカピーな日々#0621
マカピーです。
先日、小松左京さん原作の「日本沈没」がリメークされ放映されたのをNetflixを通じてダーバンで見たのでした。
ウーン、そう来たか。
日本民族のエグソダス(脱出)という危機をどう乗り越えるのか?
その奇策?が披露されたわけですが、マカピー妻と観ながら「ちょっと無理があるなあ」って話したのでした。
近年の中東からのヨーロッパ諸国への難民流入問題を見れば明らかなように、地元に受け入れられるにはいくつもの条件があるからです。
この放送作品の中で、マカピーが気になったのは、受入国の地図にアフリカにも数か国あり、その一つが南アだったのでいろいろ考えてみました。
南アはオランダを中心とするヨーロッパ移民と現地人との闘いで建国された経緯があります。
その後でも英国が支配力を強めるなど、この国は外国勢力に翻弄されてきた歴史を持っています。
そして、白人が有色人種に対して優位になるように「アパルトヘイト(人種隔離)政策」を採用して国際社会から批判されていました。
そして1991年にネルソン・マンデラ(マディバ)さんが収容されたケープタウン沖にあるロベン島から解放され1994年新しい政府の大統領として選挙でえらばれて新生南アフリカ共和国が発足したのでした。
そうなんです、今日こそは「和解の日」の数少ない南アの祭日だったのでした。
武力で押さえつけていたオリジナル(ネイティブ)な黒人が解放されると今度は一気に犯罪率が上がります。
そしてマカピーのいるダーバンだけでなく、プレトリア、ヨハネスブルク、ケープタウンといった大都市では中心都市のスラム化も目立ちます。
それを見て、「ほら見たことか!」とは言えないのは和解によって平等の世界が生まれたとしても、その生い立ちや教育的背景が全く違うのですから無理からぬことと思えるのです。
今南アでは黒人系南ア人を大学卒にするために急速な改革を進めています。
でも彼らが大学を卒業しても就職口がない現状があります。
他方、法律で公務員などでも一定の割合で黒人系アフリカ人を採用しているのですが、そうなると哀しいかな公共事業などでは質の低下が問題化しているのです。
例えば全国に展開していた「南ア鉄道事業も瀕死の状態」になってしまったのは管理ができない人がそのポジションに就いてしまったからと言われています。
電車が時間通りに運行できないだけでなく、全国の鉄道の架線(銅線)が盗まれてしまってディーゼル機関車の導入さえ検討されているのです。
こんな状態のところに、日本人が集団で移住して地域住民と仲良く住むことができるでしょうか?
もちろんトヨタのようにダーバンに大きな組み立て工場を持つ日系企業がありますが、そこに日本人を採用してしまったら現地人の雇用が失われてしまいます。
日本が沈没することはフィクションですが、民族が大移動するという事はとても大変なことになると容易に想像できます。
遠い昔にエジプトからモーゼに率いられたユダヤ人集団が「約束の地」に戻る旅が旧約聖書に記されていると言われています。
ヨルダンに滞在している際にモーゼの終焉の地と言われているネボ山の教会に行って思いました。
彼は「約束の地」を目の前にして神との契約を守れずに死を覚悟した際に、民衆をヨルダン川を越えた向こう側(ヨルダン川西岸)に行く事を指示したと言われています。
エジプトを脱出した大勢の人々が現在のヨルダンの土地で生き延びるためには地元住民から食料を奪うなど繰り返したと言われています。
フィクションにしても、日本人が「出エジプト記」ならぬ「出日本記」で語られる将来とはどんなものになるのでしょうか?
我々も一度ちゃんと考える必要がありそうですね。
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。日本沈没を考えるって良いことかも!
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