アボカドだの、ココヤシだの マカピーな日々#0557
マカピーです。
久々に晴日が続く南アのダーバンです。
10日ほど雨が続いたので庭木をはじめ植物たちは喜んだことでしょう!
ジャカランダも満開になってきました!!
そこで庭をほうきでハキハキしていると、相変わらずたくさんのアボカドの木の葉や花芽が落ちてくるのですが、よく見ると小さな実も落ちてきています。
ああ、受精した実がどんどん成長しているんだなあ!でも強風にあおられてこうして若いうちに落果しちゃうのね。
ご苦労様でした。
「親の小言となすびの花は千に一つの無駄もない」なんていうことわざがありますが、ナスの花って開花するとほぼ間違いなく実が大きくなります。
同じナス科であるピーマンやトウガラシなども同様に、途中で脱落するようなことはありません。すごいですね!
でも他の植物ではアボカドやヤシの花のように、ゴチャーってこれでもか!てなくらい花芽をつけて受粉するんです。
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」的なところですが、自然界ではこの方式をとる植物は多いですよね。
海の中でサンゴの産卵などもそれに近いのでしょうか、無駄のように見えますが選抜して行くプロセスの一つであるとすれば非常に優れていると思います。
もしも受粉した雌花がすべて結実して大きくなったら、それこそ木の枝が折れてしまうほど実ってしまい、樹の栄養分が取られてしまい疲れてしまいます。
実際に人の手が加えられている、果樹などではそういうことが起こり、翌年に実がつかなくなってしまう「隔年結果」は皆さんも知るところでしょう。
だから本当に自然てうまくやってんですね!
きっと少しでも傷や胚などの成長が思わしくなかったものは、どんどん落としてベストなものだけを選び抜くシステムなんですね。
「ああ、あともう少しで食べられるところなのに、今落ちるかなあ」っていう場面にも出くわしますが、それがその実の運命なんですよね。
ココナツでお馴染みの「ヤシの実」なんて房に沢山なっているように見えますが、土地や樹勢や種類によっても異なります。
ココヤシも花房をほうきの様にドバーッと広げて受粉させるのですがこちらも、実が大きくなるにつれてどんどん不要な実が落ちてゆきます。
デイツ(ナツメヤシ)もほかのヤシの仲間はすべて同じですね!
ココヤシの話に戻しますと、中身の「ヤシの水」を目的に、カマを先につけた竿でかき落としたりすると、ほとんどの実は落ちたショックであえなく割れてしまい、オシマイです。
丈夫な繊維のある表皮で包まれていても10m以上あるところから3㎏以上ある重さの実が落ちたら、そのショックでパッカリと割れて中身の水が流れ出てしまいます。
だから、東南アジア諸国などで売られているヤシなどは、プロが苦労してヤシの木に登ってロープで実を傷つけないように降ろしていることが多いのです。その作業ってもう重労働で大変なんですよ!
少し高くても買って飲んでみましょう!(笑)
(コストコとかで売っているのはきれいに周囲がカットされていて白い筒のようになっていますね)
唱歌で「名も知らぬ、遠き島より流れ寄る、ヤシの実一つ・・・」と歌われるヤシの実の中身については、まず中身を期待できません。
スミマセン、旅情を壊すような発言で。
あくまでも中の水が飲めるのは、緑色した新鮮なヤシの実に限られます。
東南アジアでココヤシを知る前は、マカピーも茶色で水にぷかぷか浮かぶラグビーボールのような形に萎んだヤシの実が食べられると思ったのですが、完全な間違いでした。
もっとも熟してヤシの実が茶色っぽくなってくると中身の水は、コプラと言われるヤシ殻の内側に白い層に変化してしまうのです。(これがイネ科の胚乳の部分になります)
おいしい水は期待できませんが、ご存知のようにコプラは洋菓子などのトッピングにも使われますね。アジアではこれを削り取ってお菓子からご飯を炊く際に混ぜたり多種多様の利用をします。
コプラを熱すると油が取れます。
ココナツオイルで、独特の甘い香りがします。
加熱処理しない製法で絞ったのがバージン・ココナツオイルで日本でも人気がでましたね。
以前の投稿でも書きましたが、亀の子たわしの繊維はココヤシの実からとれたコイアって言われる部分です。ものすごく強靭で若い実でも樹上に沢山実っていても落ちないのはそうした理由があるからなんですね!
ダーバンにもココヤシらしき木が生えているのですが、全く実をつけていません。観光地でヤシの実で怪我をされたら困るのですが、たまたま涼しいから花芽がついても結実しないのかしら?
マカピーは今日も、そんなことを考えながら木々を見渡しているのでした。
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。最近はスーパーの棚にもココナツジュースが売ってますが、新鮮な実に勝てる美味しさなのかなあ?
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