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ビジネストーク(1) マカピーな日々 ♯1652

マカピーです。
アジズといろいろ話すようになりました。

アジズってこんな少年

アジズはハナさんの一人息子でこの2月に16歳となります。

いろいろな理由で、アジズは学校を中退してマカピー達の仕事を手伝ってもらっていました。

正直なはなし、マカピーはこれまでアジズとどう会話をしたらいいのか分からずに積極的な接触をして来ませんでした。

母親のハナさんが同居している時は、特に気にする必要もなかったからです。

それが、マカピーとハナさんがフィリピンへ行くので親戚筋の若者ソリヒンと二人でハマナスレストラン2号店を任せたら、2か月もしないで店じまいする事になってしましました。

そりゃ彼らに任せるのが無理だったんだよね。

若年者であまり感情を表に出さないアジズですが、これまでの母親と別れて暮らすことが多かった事を考えると、マカピーには不憫に思えてなりませんでした。

マカピーがフィリピンから戻って来たので、しばらくソリヒンの自宅で世話になっていたアジズもレストランの二階住居に帰って来て昨年末から彼との二人だけの生活が開始されました。

まず最初はソリヒンが犬を轢いて壊してしまった車の修理、レストラン内の清掃を開始するのですが、会話は連絡事項を伝えるだけで一緒に食事を摂っていても特に会話が盛り上がる事も無かったのです。

マカピーも「じゃあテニスに行って来るね」と出かけて彼との接触を避けていた事もあります。

何を話していいのか分からないんです。

彼も夜になると「ボク出かけてくる」と出かける事がありましたが「気を付けるんだよ」と言って小銭を渡す程度の付き合いでした。

アジズはスマホで友達とやり取りをしていたり、一人で二階の物干し場でギターを弾いている事が多く、深夜になると部屋に戻って寝ると朝は10時くらいまで寝ているという生活パターンでした。

共同作戦の開始

転機が訪れたのは、大家がレストランのあった1階部分を早く明け渡してカギを渡せと言って来てからです。

それまで「売らなきゃなあ」って心の中でのんびり構えていたのが、そうはいかなくなったのです。

急遽アジズとマカピーの2人で、大量のレストラン備品と消耗品があり何とか売りさばかなくてはならなくなったのです。

そこでアジズと一緒に売り方の作戦を考えたり、売り場のアレンジなどもしました。

そうしながらもマカピーのスマホ修理や新たにeSIM対応のiPhone購入する際に二人であれこれ探し回ったりもしました。

彼は使い込んだアンドロイドのスマホを持っていますが現代っ子ですから、使い方をいろいろ知っているのでマカピーは彼からいろいろ教わるのでした。

「教えて!」と頼むと、彼は嫌な顔をすることももなく、いつものように淡々と教えてくれます。

彼は母親のハナさんがiPhoneを持っていたのでどちらのシステムも良く知っていていたのでマカピーへも丁寧に教えてくれました。

ただ、アジズのスマホ操作が早すぎて「ちょっと待った、今なにしたの?」と聞かねばならない事がままありました(笑)

そのうちに食事の後などマカピーの若い頃の事を話したり、先日誕生日だったマカピー父(数年前に死去)の仕事などについて話すようになりました。

ビジネストークを始めたきっかけ

その中でマカピーは自分自身がアジズにビジネスの話をしている事に気付いたのです。

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