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バーナードが笑ったよ マカピーな日々#0308

マカピーです。

マカピーの次男は殊のほかカメが大好きでした。

そもそもカンボジアでの事でした。
ミャンマー人のクラスメートが転校する前に贈ってくれた「アンジェラとバーナード」が始まりだったのです。

プノンペンに借りていた家の小さな庭に、洗濯ダライを埋めた「カメの池」でも作ればいいだろうと、大家さんに庭を掘たいと連絡をしました。

すると、なんと翌日に職人が来て、大人が二人入れるほどのタイル貼り風呂桶サイズの池にステンレスの枠までつけた立派な「カメ池」を作ってくたんです!

そのアンジェラとバーナードはミシシッピ・アカミミガメという、つまりは日本でも河川にヤタラメッタラ増殖しているミドリガメでした。(米国の人気アニメの「ニンジャ・タートル」は、このアカミミガメから発想を得ているのでした)

さて、カメの名前は次男のクラスメート、バーナードとその姉のアンジェラから付けたのでした。

カメたちはかなりのグルメでした。

毎週マカピーが市場に行って「生きた川エビ」を買ってきて池に放すと、ピュンピュン逃げ回るエビを水中でありながら鳥のように見事にパクッとくわえて飲み込むのでした。

確かにカメの様子を見ていると飽きないので、マカピーも枠の上でしゃがみ込み足がしびれるまで見続けましたが、やはり特別愛着を持って見ていたのは次男でした。

ある日、次男は大好きなカメの絵を描いていました。

マ:「へー、アンジェラとバーナードがうまく描けてるね」

次男:「今日ね、バーナードがぼくに笑ったんだ」

マ:「え、、、、そうなんだ。良かったね」

マカピーがビックリしたのは、カメは哺乳類のような皮膚をしていません。顔に表情が出る事はどう考えていもおかしいのです。

たまたま、その晩仕事関連の某大学の医学教授が来ていたので会食をしながらその事を話しました。

マカピー:「笑い顔って言うけど、爬虫類ではありえないでしょう?」

教授:「マカピーさん、それでいいんですよ。ぼくはむしろ彼の感性がとても豊かで素晴らしいと思うよ」

マカピー:「うーん、そうでしょうか?ありえないと思うなあ」

教授:「表情があるかないかの問題ではないんです。自分の可愛がっている生き物が自分に笑いながら語り掛けるような気持ちになる事ってとても大切なんですよ」

ほー、マカピー次男のユニークな感性って大切にすべきなのかも。

ある日、プノンペン市内最大の「モニュメント」書店へ行きました。

しばらくして、動物図鑑に見入っていた次男が、しきりとマカピーを呼ぶので行ってみました。

彼は「ミシシッピ・アカミミガメの項」をさして

次男:「大変だよ!」

マ:「カメがどうかしたのかい?」

次男:「ほら!ここに説明があって交尾で甲羅をつかまえる爪が長いのがオスだって」

マ:「だからどうしたの?」

次男:「アンジェラってオスだったんだ!」

マ:「あらら・・・・じゃあ名前を変えようか?」

次男:「そういう問題じゃないよ!だからアンジェラは卵を産まなかったんだ!」

おおお、案外マカピー次男は賢かったのでした。

結局マカピーの家族の滞在も5年で終了すると、カメたちは次の次男の親友のジェロームの家の大きな池に放されることになりました。

え、その後はですって?

カメって結構長生きするから巨大化して「メコン川のヌシ」となっているかも知れません!

マカピーでした。

最後までお読みいただき感謝します。次男が帰国した時にカメのミニチュアが沢山持ち込まれ我が家のいたるところにカメがいます!

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