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雨が降ったら雨やどり マカピーな日々 ♯1656
マカピーです。
無理してでも行かなくっちゃいけないのかな?
スコールで思い出す
現在マカピーはボルネオ島北部マレーシア国サバ州にいます。
そして雨季という事で毎日雨が降っています。
さっきまで強い日差しがあって高温になっていたのが、あっという間に黒い雲が空を覆うとザーッと降り始めるのです。
いわゆるスコールってやつですね。
そうそう、皆さん知っている方もおいでかと思いますがボルネオ島などのように赤道近くになると低緯度ですから大雨や大風はあるのですが台風とかないのですよ。
それはフィリピン近海などもっと高緯度で発生するからです。
そこでサバ州は第二次世界大戦前は英国領だったこともありThe land below the wind(風下の国)と呼ばれていたんですね。
マレーシアでオートバイに乗る
マカピーが青年海外協力隊(現JICA海外協力隊)に参加してサバに赴任していた際には各隊員にオートバイが支給されていたんです。
州都であるコタキナバルの都市隊員はタウンバイクである「パッソーラ」とかいうのが支給されていましたが、悪路使用が基本の村落開発隊員にはもっとタフなホンダの「MB50」というのが配布されました。
わざわざ日本製の50㏄バイクが支給された理由は安全を考慮したというのですが、現地でのスペアパーツ入手とかメンテ事情等はあまり考慮されなかったようです。
現地で入手できるタイプで十分だったと思うのですが、今思えば協力隊事務局としても苦慮しての結果だったのでしょうね(笑)
さて、都市部と違い地方では集落間の距離が離れていて、しかも未舗装も多かったからオートバイ走行は結構大変で、隊員は何がしかトラブルを起こしていましたね。
特にそれまでバイクに乗っていなかった隊員でも、バスなどの公共交通機関が発達していなかったので、バイクに乗らないと仕事にならないから乗ってましたが、やはり経験ある隊員に修理やアドバイスをもらっていたようです。
マカピーもそれまでに250㏄や650㏄バイクを乗っていたので、マレーシアでもその経験を活かすことが出来たのは良かったです。
無理は禁物
それでもいつ降って来るか分からないスコールに遭遇したら、とにかく雨宿りが大切です。
驟雨の中で無理して走行しても、コーナーで転倒したら元も子もありません。
ただし、地方の田舎道の沿道には屋根のあるバス停も無ければ、そもそも民家なんて見当たらない過疎地だったんで雨宿り場所を探すのも一苦労でした。
マカピーは道路わきに置いてあった大きな下水道工事の土管に入って雨をしのいだこともあります(笑)
全身ずぶぬれになると、体温が奪われるのでその後の走行がきつくなるから雨宿りは大切です。
ところがこの雨のコースはかなり限定されていて、スコールが終わって走行を再開するとそこから200mもすると「まったく降雨無し」の乾燥した景色に出会ったりしてその局所ぶりには驚いたものです。
やっぱりもう少し走っておけば良かったかな?って思う事もありましたがそれは結果論で笑い話となる程度でした。
マレーシアでランドローバーに乗って仕事する
マカピー達は政府の村落開発プログラムに関わっていた事から、配属機関よりかなり使い込んだランクルやランドローバー(英国製)を使わせてもらいました。
通常バイクしか乗る事が許可されていなかった隊員の中では特例措置だったと聞いています。
マカピーのいた村には真赤に塗装されたオールメタル製ロングボディーのランドローバーが支給されたのですが、これが頻繁に故障するのでした。
その車両はブレーキの効きが悪かったことから、ある日同じ村の同僚隊員が運転していた際に、急こう配の未舗装路でうまく登坂ができず事故を起こしてしまいました。
状況としては古いマニュアル車ですからシフトチェンジで停止すると上手くローギアに入れられずパニックになり、その後ズルズルと後退して大きな側溝に落ちてしまったんです。
幸運にもその隊員も、一緒に働いていた地元看護師の方もケガをすることが無かったので本当に良かったのですが、連絡して配属先の手配した大きなショベルカーで吊り上げてもらい回収する事ができました。
しかしそのランドローバーのボディが歪んでしまい、ドアも閉まらなくなってしまいました。
結局廃車が決まったので、ドアを針金で縛り上げコタキナバルの配属機関の車庫までの約200㎞をもう一台のランクル(隣村のヒラチン運転)の伴走で戻したんです。ヤレヤレ。
地方での車修理ですが、ボランティア隊員で立替払いが出来る身分ではなかったので大概は修理代の支払いの関係から政府車両修理指定のワークショップに持ち込むことになりました。
たまたま行きつけになったワークショップではメカニックのオッチャンとスタッフとそれに事務をやっていたスーザンがいました。
みなさん中華系だったのですが、特にスーザンが英語が堪能で、修理を待っている間にいろいろ相談させてもらう事になり、次第に個人的に家族とも親しくなったんです。
結局それが縁で、州都から離れて活動するマカピー達協力隊員と彼女の家族との付き合いにもつながり、夫であるコリント相談させてもらったり、支援してくれそうな関係者を紹介してもらったりと色々助けてもらうようになったんです。
そして後年彼女の家族がオーストラリアのパースに移住したのですが、今度はマカピーは自分の家族で伺って何泊かお世話になる事にもなるという、不思議な縁もあったのです。
新車両を使う
結局「古すぎて修理ばかりしている車では活動に支障がある」ということで、村落開発隊員の活動には協力隊事務局からの更なる特例としてトヨタのハイラックス(ピックアップ)が支給される事になりました。
マカピーはそれまでの「村の救急車」とか「走る棺桶」とか噂されていたランドローバーになれていたので、新車でパワーステアリングもありサスペンション他も最新技術の日本車との違いに驚きました。
でもね、あれから随分長い時間が流れたのに今でもあのオンボロの「ランドローバー」が時々懐かしくなるのはどうしてでしょうね?
毎年車も高性能になり、現在のマレーシアでは国道で未舗装路はありませんし、もはやマレーシアの経済発展状況は日本に引けを取らない点も多々ある状況です。
だけど人間の運転能力は、車のようにその性能向上が出来ないものですから「無理をしない」安全走行が大切なんですよね。
それに雨が降ったら道路状況は格段に悪くなります。
バイクに乗っているのと同じように「雨が降ったら雨宿り」するゆとりを持って行動したいですね(笑)
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。交通安全は皆の願い!
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