母「水沢うどん」を食す マカピーな日々#0770
マカピーです。
マカピーはうどんよりも日本蕎麦(ソバ)が好きです。
讃岐うどんをはじめ、日本にはたくさんの「うどん」が存在します。先日群馬に行き車検を行っている間に、ディーラーから代車が渡されたので、マカピー母を連れて「フラワーパーク」へ行きました。
母は既に幾度も来ているのですが、マカピーは母と水入らず?の初来場となりました。初めてだってGoogle mapがあるからどこへでも行ける!
赤城山の鍋割岳が背後に迫る地形に広がるフラワーパークではチューリップやシャクヤクの開花期が終わり次の作付けをしている最中で、広々とした園内をゆっくり母と回ることができました。
温室はいくつかのセクションに仕切られ、マカピーにとって馴染みのある東南アジアの植物があり母に説明しながら歩きました。
この施設ができてから時間が経っていながら、ちゃんとバリアフリー施設で車椅子の方も、家族連れも多かったと気が付きました。
マカピー母は普段あまり歩いていないせいもあって緩い傾斜地を登り「疲れた」といって園内をぐるりとめぐる「チューチュートレイン」に乗りたがるのでした。
乗り場が無く「あれって、入口で乗車すると途中で停まってくれないんだ」って説明するとずいぶんガッカリしたものです。
じゃあ、すこし下ればお昼ご飯が食べられる場所があるから、そこへ行って休もうと誘うことにしました。
それで、たどり着いたのは日本庭園に面した水沢うどん「万葉亭」でした。
マカピー:「あらら、自宅から近い水沢うどんの店が、こんなところにも出店しているんだ!」
マカピー母:「ふーん。じゃあ、ワタシはうどんをもらおうかね」
マカピー:「じゃあ、ボクはソバだな」
マカピーは母をテーブルに残して注文に行きました。マカピーはさらに上州名物の『焼きまんじゅう』を注文しました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%BC%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%82%93%E3%81%98%E3%82%85%E3%81%86
TV番組の『秘密のケンミンショー』にはたびたび取り上げられる、この不思議な食べ物ですが、幼い頃から食べていたのでその香りが漂ってくると「焼きまんじゅう、食べようモード」スイッチが自動的に入ってしまうのでした。
ちなみに数年前にマカピー妻と三男に、「焼きまんじゅう」を試食してもらったことがありましたが「あれで十分。一生分食べたからもう絶対に注文しないでね!」と言われました。
マカピーだって川崎の「葛餅(くずもち)」をそこまでこき下ろしはしないのに、なんて厳しい批評でしょう!
ところでマカピーは「水沢うどん」がここまで有名になるとは思っていませんでした。
最近ではスーパーマーケットでも「水沢うどん風」などという麺が売っていたりします。
勝手に『3大うどんの一つ』と称するTV番組での「水沢うどん」紹介に及んでは「はあ?」とマカピーはびっくりしてるのです。
そもそも子供のころ隣町にある「水沢観音詣で」をしてもさかんに「うどん」を食べというほどの事でもなかったのです。
今でこそ、たくさんのお店が沿道に軒を連ねていますから、帰省した際にまだ元気だったマカピー父母は群馬へ子供を連れ「水沢うどん」を食べさせてくれました。
たまに乾燥素麵をゆでて食べる程度で、海外でうどんを食する習慣のなかった3人息子にとっては麵よりも「天ぷらっておいしいね」程度の反応でした。
マカピーにしても「こんなにコシのある麵ていったい何なの?」でした。
そもそもマカピーが子供のころは、外食するする習慣が殆どなかったので家庭でマカピー母がうどんやそばを打っていました。
今思えばお店が殆どない村での生活は主婦にとって厳しいものがありましたね。
女手も必要な養蚕で忙しい合間を縫って、マカピー母が手打ちそばやうどんを作るのは大変だったと思います。
彼女は低いソバ打ち台で麺をこねるのですが、とても体力を強いる作業だったのです。だからたった身長150㎝足らずの軽量の母は麺の塊の上に特殊なゴザを掛けてその上に乗って全身でこねるのでした。
もちろんノシ棒は昔のサイズで大きいのですが、それを器用にさばきながら打ち粉をし、伸ばして畳んでは大きな包丁で小気味よく等間隔に切り大きな釜でゆで上げるのでした。
当然マカピーはうどんやそばというものは、家庭で母が作るものだとばかり思っていていました。ゆで上げた麺は籠の上に「の」の字を書くように乗せて水切りをして布巾をかけておきます。母はそれを「ちょっぽ」と呼んでいました。
麺汁を作ると、それをお椀にとり、先ほどの麺の入った籠から半ば乾燥したちょっぽを箸で取り上げて、汁の中に入れて「ほぐし」て食べるのが普通だったんです。
冬場は麺を入れると汁がすぐに冷えてしまい、うどんもソバでも同じ方法で食べていました。
ですから、初めてお店で食べたうどんが似て非なるものであったことに驚いたことがありました。
麺を入れただし汁で熱々にして、どんぶりによそるラーメン・スタイルを経験するとマカピーには断然そっちのほうが「モダン」に思えたのです。
第一に汁が冷えないって画期的に思えたんですね!
マカピーは美味しそうに麺をすする母を見ながらそんなことを思い出したのでした。
帰省するたびに作ってくれた「手打ちそばやうどん」は、いつしか年老いた母にはできない重労働となり、こうしてかつての作り手も「お店で食べる人」になっていました。
マカピー:「おかあさん、どう、おいしかった?」
マカピー母:「うん、もうお腹いっぱいだよ」
マカピー:「そりゃよかった。ほら焼きまんじゅうをもっと食べて」
マカピー母:「一つ食べれば十分だよ。残りはお前が食べな」
マカピー:「おかあさん、やっぱりお母さんお手製のうどんやそばが一番うまかったなあ。久々にあの頃を思い出したよ」
マカピー母:「そうかい、ワタシも力が無くなっちゃって、うどんもソバもこしゃえないものね」
マカピー:「ううん。そうじゃなくって、これまで沢山こしゃってくれて『ありがとう』って言いたかったんさ」
*こしゃう:「作る」こと
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。何気ない毎日が大切だったんさ!