「手巻きタバコ」あれこれ楽しんだ頃。マカピーな日々#0497
マカピーです。
マレイシアへJOCV(青年海外協力隊)で行っていた頃は、普通にタバコを吸っていたマカピーです。
もちろんお店でシガレットは売っていましたから、これを購入していたのですが日本でお目にかかったことの無い銘柄ばかりでした。
テレビのCMで一番高級のシガレットといえば「ベンソン・ヘッジ」でゴールドのパッケージは如何にも!といった感じで実際に高価でした。そこでマカピーは安い銘柄を試していました。
それ以外にもタムーと呼ばれる地域の市場に行くと、地元の人が栽培したタバコを収穫・乾燥・加工して刻んだものがプラスチック袋に入って売られていました。
プラスチックの小袋は乾燥防止対策なんです。刻んだタバコは外気に触れ乾燥するとチリチリになり風味も飛んでしまうので必須だったんです。
村人に混ざってマカピーもこれを吸ったのは安いからでしたが、その巻き方がとても面白かったのです。
この地方では刻みタバコを紙巻きせずに、タバコと一緒に売られている、輪ゴムで束ねられた円筒形のものを利用するのでした。
そこから竹ひご状のものを一本抜きとるのですが、それはニッパヤシの若葉を乾燥したものでした。
ニッパというのは、沼沢地に生えるヤシの一種で、その若葉を刈り取り15㎝ほどの長さで切ると若葉は乾燥してクルっと棒状になるのです。
とろろ昆布状?に刻んであるタバコを、ヤシの巻きを指で広げそこに挟み込むと、細いけれどしっかりとしたシガレットになるんです!
それに火を点けるとニッパヤシの香りが一緒になり独特のタバコを楽しむことが出来ました。
もっとも、フィルターなどありませんから口元まで来たら熱くて吸えません。それに吸わずにいると直ぐに消えてしまうのでライターをする回数が多くなるのでした。
このニッパが買えない人は、ジャゴンと呼ばれるトウモロコシの実の皮を同じように一定の長さに切り取ってそれに巻いて吸います。
これは日本でも戦時中に紙巻きタバコが入手できなかった頃、「トウモロコシの皮」か「コンサイス英和辞書のページ」で巻くのが常識だったと聞いてます(笑)
後年フランス人の友人が目の前で紙巻きタバコを作るのを見て紙の合わせに唾をつけるので「ほら、できた。吸っていいよ」と渡されても一瞬戸惑うことがありました。
紙巻きタバコといえば、カンボジアに滞在した2000年頃はプノンペンの街角の木陰で紙巻きタバコを作って販売してるオバちゃんがいました。
竹の棒に二枚のフィルムがあり、そこに間に紙をはさんだ後にかごの中にある刻んだタバコを乗せた後指で伸ばします。フィルムの幅が微妙に食い違うので紙にのりしろができるのでそこに糊をつけて、クルクルと回転させるときれいに「紙巻きタバコ」ができるのでした。
マカピーは珍しいその作業風景におばちゃんの隣で飽かずにその手先を見ていました。
じゃあ味はどんなんかな?と確かめたくなりました。
「一本ちょうだい」とカゴの中から拾いあげ、出来立てのタバコに火をつけました(もちろんフィルターなしの両端切りです)
ドキッ! 肺に衝撃が走りました!
次に、口の中の唾が一瞬にしてニコチンとタールで固められたのでした。
それで、マカピーは考えました。
このくらい強烈なタバコを初心者に吸わせれば、喫煙の習慣にはまる事は無かった確信したのでした!
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。マカピーは煙草を卒業しました!