師匠ナカムラじいちゃん マカピーな日々#0358
マカピーです。
近所に畑を耕しているナカムラさんがいます。
80歳くらいのじいちゃんで動きは緩慢ですが、膝をついて丁寧に草むしりをしつつ耕運機もかけ、小さな畑に幾種類もの野菜を作っています。
マカピーは彼が畑にいると話をします。
マ:「ナカムラさん、精が出ますね。今何を植えてるんですか?」
中:「ああ(誰かと思ったらアンタかね)、サトイモとトロイモを植えたところ」
マ:「トロイモって山芋の事でしょう?」
中:「山芋は長いだろう、トロイモはこう(手でげんこつを作って)なってんだよ」
マ:「自然薯(じねんじょ)みたいなやつですね」
中:「そうそう。発芽してるのがあるから植えたんだ」
マ:「ナカムラさん、そこに捨てたチンゲン菜から菜の花が出て、きれいだったんで頂いて家に飾りました」
中:「そうかい、そりゃよかった。昨日竹を掘ったんで持って行くかい?」
マ:「エッ、竹って?」
中:「あんたが、このあいだ欲しいって言ってたろう?そこに生えてきたのを一本掘っておいたんだよ。根回りがしっかりしているから根付くだろうから持って行きなよ」
マ:「そりゃ覚えていてくれて、ありがとうございます。じゃあ早速持って帰って植えてみますね」
ナカムラさんの竹は真竹や孟宗竹ではありません。とても細く地際に詰まった節がありちょうど釣り竿の握りのような感じでおそらくホテイチク(布袋竹)という種類です。
(画像:国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 東北支所)
彼は畑の縁に植えたこの竹で豆の蔓を誘引する棚をつくったりしているのでした。
最近は量販店の農業資材の売り場に行けばプラスチック製品の支柱も入手できますが、こうした朽ちて行く材料で農作業をするナカムラさんのような人が少なくなりました。
マカピーは彼が農作業をしている時には声をかけているのでした。
「ナカムラさん、もうすぐ雨が降りそうですよ」
「ナカムラさん、暑いのに精が出ますね。でも休み休みやってください」
「ナカムラさん、このあいだ頂いたいんげん豆はうまかったですよ」
「ナカムラさん、今年も娘さんが卒業式に貰ったっていう梅も見事に咲き、今年もウグイスが来てますね」
こうして思い出してみると、ナカムラさんとのコミュニケーションはマカピーの楽しみなんですね。
狭い裏庭に植えなおしたホテイチクは翌日には葉っぱがチリチリに枯れてしまいましたが、なんとか地下の根から復活することを祈ってます。
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。超低速で自転車をこぐナカムラさんの姿はすぐわかります!
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