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アウトローのアウトドア(28):イバラの道

人生がアウトドアみたいだって、前に言ったよな。
65年生きてきた俺の人生、確かに「茨(イバラ)の道」だった(笑)。
昭和の真ん中あたり、普通の庶民の息子として生まれた。
親父は自動車整備の会社をやってて、オフクロは美容師。
二人とも仕事に追われながらも、一生懸命に稼いでくれたおかげで生活には困らなかったよ。

だけどな、庶民が何か成し遂げようと思うと、それなりに苦労するもんだ。
親父もオフクロも毎日仕事漬けだったから、俺は一人で過ごす時間がたっぷりあった。

10歳くらいの頃かな、心に決めたんだ。
「早く家を出て自分で稼いで、一人で生きる。」
そうなると、まずは勉強するしかないだろ?
俺なりに頑張ったよ。なんとか高校、大学まで進学した。
その間、親に育ててもらったのは認めるしかない。ガキだったから自活なんて無理だしな。
でも、大学を卒業してやっと家を出て、自分の力で生きる道を歩き始めたんだ。

親父は7年前に亡くなって、オフクロも先週の大晦日(2024年12月31日)に旅立った。

親には親の人生があって、俺には俺の人生がある。
親が俺にどう生きて欲しかったのか、なんとなく分かる気はするが、結局のところ、人の心なんて誰にも分からない。
まあ、いいさ。
俺は俺なりに生きてきたんだ。

楽にうまくいったことなんて、ほとんど無い。
失敗、挫折、そして「それでも何とかしなくちゃ」って思いでやってきた。
仕事を見つけ、金を稼ぎ、守るべきものを守る。
金が全てじゃないけど、経済的に独立しなきゃどうにもならない。

俺のモットーは「倍々ゲーム」。
次の仕事では年収を倍にするぞって目標を掲げてやってきた。
最初が最低スタートだったから、何とか倍々で進めたところもあったな(笑)。
振り返ると、やっぱりイバラの道だ。

茨は棘で人を傷つけ、足を止めさせる厄介なもの。引っかかると動きにくいしな(笑)。
痛いし、足を引っ張られる。
それでも、まあいいさ。
65年、なんとかここまで生きてきたんだから。
これからも、このアウトドアな人生を、もう少し続けるつもりだよ。

(2025-01-06)

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