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アウトローのアウトドア(109):釣りの話⑨:渓流毛鉤釣り #1
フライフィッシングは人気のある釣りで、愛好家も多い。
まあ、カッコいいからな。(笑)
それに、フライ(毛鉤)を使うから、エサを直接触らなくていいということで、
釣り女子やアウトドア好きの女性にも取っつきやすい。
フライ女子……なんかイイよな (^^)
まあ、そういう話はさておき、俺がやるのは和式毛鉤釣り。
つまり、テンカラだ。
どうして「テンカラ」と呼ぶのかは……知らん。(笑)
ただ、江戸時代以前からある伝統漁法らしい。
テンカラがどういう釣りなのか、詳しく知りたければ……
石垣先生に聞いてくれ。(笑)
石垣先生は、もともと愛知工業大学の教授だった。
テンカラ釣りが趣味だったんだが、あまりにも本格的すぎて、
シマノ(釣具メーカー&自転車部品メーカー)と組んで、テンカラのプロになった。
大学教授なのに、趣味が本業みたいになったわけだ。(笑)
俺は、昔、「疑似餌で釣る釣りのマイナーな雑誌」で石垣先生の連載を読んで、
スケベな釣りオヤジだと知ってファンになった。
その頃は大学教授だとは知らなかったが、
愛知工業大学に採用担当者として会社説明会で行くとき、「石垣先生に会えないかな……」と思ってた。
結局、一度も会えなかったけどな。(苦笑)
テンカラ釣りの基本
テンカラはエサ釣りと似ていて、
竿1本に
糸(馬素・バス)を結び
その先に毛鉤(毛バリ)をつけて
水中に投げ込む
基本はこれだけ。
単純だろ?
ただし、ちょっとした工夫が必要だ。
毛鉤は軽い。
糸(釣り糸)も普通は軽い。
だから、思った場所に投げられない。
(これ、エサ釣りのときに話したな。)
エサ釣りなら、オモリをつけることで解決するが、
テンカラではオモリを使わない。
じゃあ、どうするのか?
ライン自体を少し重くする。
しかも、竿に近い元の方は太く(重く)、先に行くほど細く(軽く)する。
これで竿を振るだけでラインと毛鉤が飛んでいくんだ。
馬の毛で作った「馬素(バス)」
昔はこのラインを馬の尻尾の毛を撚(よ)って作っていたらしい。
この撚(よ)った糸を「馬素(バス)」と呼んだ。
今でも釣具屋に行くと、
「テンカラバス」という商品名のラインが売られていたりする。
昔の馬素は天然素材だったが、
今は化学繊維で、太さを変えたり、捩り糸っぽくすることもできる。
この太さが変わるラインを「テーパーライン」と呼ぶ。
テーパーラインの特徴は、
竿の動きに合わせてスムーズに毛鉤が飛んでいくこと。
上手いこと考えられてるよな。
「レベルライン」という考え方
テンカラでは昔からテーパーラインを使うのが普通だったが、
いつの頃からか、
「別にテーパーじゃなくても、ちょっと重い糸なら飛ばせるんじゃね?」
……と考える人たちが出てきた。
そこで登場したのが「レベルライン」。
レベルラインは、
太さが一定のままの(ちょっと重めの)ラインだ。
このレベルラインを最初に広めたのは……
たぶん、石垣先生(と、その一派)だと思う。(笑)
どちらにせよ、テンカラは
竿に糸をつける
その先に毛鉤を結ぶ
それを流れに投げ入れる
魚を釣る
シンプルな釣りだ。
ちなみに石垣先生曰く……
毛鉤も適当でいい。(笑)
フライフィッシングだと、
大量の種類のフライを状況に応じて使い分けるのが普通だが、
テンカラの場合、大きさ違いの毛鉤が1種類あればOKという考え方もある。
確かに、それで釣れるからな。
日本の渓流は流れが速いから、毛鉤の細かい違いなんて、魚には関係ないんだろう。(笑)
(2025-02-16)
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