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アウトローのアウトドア(67):火器物語⑤:灯油(ケロシン)バーナーの話 #2

灯油バーナー(ケロシンバーナー)を使うには予熱(プレヒート)が絶対必要だ。

ガソリンバーナーでもタンクを加圧するって話をしたけど、灯油バーナーも基本は同じだ。液体燃料である灯油をタンクに補給し加圧して、ジェネレーター部分からガスを噴き出させる。
で、それに点火する。
ただ、ガソリンは揮発性が高いから、常温でも簡単に気化してくれるんだよな。
だから、予熱しなくても点火できる場合もある。
製品によっては予熱不要のガソリンバーナーもあるぐらいだ。

でもな、灯油バーナーは違う。予熱が絶対条件なんだ。
必ず予熱しないと始まらない。


予熱の方法とトラブル

基本はアルコールで予熱するのが良い。
ウィック(芯)を使う場合もあるけど、灯油を沁み込ませて点火すると、大きな炎と黒煙が上がることがあって、これを炎上って言う(笑)
予熱がうまくいかず、灯油が気化しないまま噴出すると、大炎上に繋がることもある。
俺も業務用の灯油バーナーで何度かやらかして、火だるまにしたことがある。
(そういう訳で、俺はその業務用バーナーを「ダルマー君」と呼んでた・(笑))

予熱のポイント

灯油を使うには、ジェネレーター部分を高温にしておくことが絶対条件だ。
例えば、ファロスストーブみたいなクラシックタイプのバーナーには、予熱用のカップが付いていて、そこにアルコールを注いで点火する。
業務用バーナーの場合は、ガストーチで直接加熱する感じだ。
外で使う場合、風や低温の影響で加熱が不十分だと…「火だるま」一直線。
だから十分に予熱することが大事なんだ。

ケロシンバーナーの使用手順

クラシックタイプ(ファロスストーブなど)では、最初に加圧は必要ない。以下の手順を取る。

  1. タンクに灯油を補給

  2. 給油栓を少し開けて圧を抜く(加圧しない)

  3. プレヒートカップにアルコールを注いで点火し、予熱

  4. 十分に予熱したら給油栓を閉じる

  5. バーナーからガスが出ることを確認

  6. 必要に応じて1~2回ポンピングしてガスを安定させる

  7. ガスに点火(ライター or マッチ)

  8. 点火後、ポンピングして炎を安定させる

ここまでやれば無事に点火成功。これでケロシンバーナーの楽しさが分かってくるってもんだ。

分離型や業務用バーナーの違い

分離型の灯油バーナーや大型業務用バーナーは最初から加圧が必要だ。
燃料がバーナー部分に届かないからな。
予熱に失敗すると、コックを開けた瞬間に灯油が液体のまま噴出して炎上する。
そうならないように、「必ずガスが出る状態」にしておくのが鉄則だ。

やっぱりケロシンバーナーは楽しいよな。
大炎上のハラハラ感も含めて、アウトドアの醍醐味って感じだ(笑)。

(2025-01-23)

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