最初で最後の仙川「しば田」
世田谷区の西の端っこ、さらに西へ少し行くと「区」が「市」になる所に住んでいる。
そんな僕が「住んでるあたりで有名なラーメン屋ある?」と言われたらおそらく答えていたのが「しば田」である。
世田谷区から調布方面、甲州街道に向かう道から一本入った、仙川駅から少し離れたところにあるテレビでも紹介された名店である。
よく店の前を自転車で通ったことがあるのだが毎回人が並んでいる印象しかない。
そんなこともあってほぼ地元だけれどもなかなか行こうという気分にはなってこなかった。
しかしこの夏、そんなしば田が移転するという話を聞いてしまった。
それなら移転前に1回行っておこう、と思ったのだが予定が合わなかったりなんなりで(日曜日やってないのがキツい…)ようやく行ける!と思った9/7は仙川での営業最終日だった。ギリギリすぎる…
そして9/7。
営業開始は11時だが「確実に行列ができる」と読んだ僕は1時間前の10時に間に合うように歩いて向かうことに。地元民の特権!
しかし「調布方面から世田谷方面に行く時に店の前通ったことはあるが逆方面の時は近くのメインの通りしか通ったことなかった」ので、「この方向であってるはず…」で向かった結果道を一本間違えてしまった。
とはいえ方向はあってたのでリカバーに成功。
10時頃に店に着くことができた。
しかしこの時間でも7人ほど並んでいた。
店員さんの出入りを見たり後ろに並ぶ人の会話を聞いてたりしてたら11時の少し前に店が開いて案内が始まった。
僕はすぐにカウンターの端の席に案内された。ギリギリ最初のグループに入れてもらったのだ。
他に最初に座った人たちは店主さんと会話していたおそらく常連の人が何人かいた。初めての自分がここにいていいのか…と少し思った。
注文したのは普通の中華そばとテレビで気になってた炊き込みご飯。
食券を買ってカウンターに出したあと周りの注文を見るとチャーシューなどトッピングが全部乗った「特製中華そば」の人が多かった。僕も特製にしときゃよかったかな…と思ったがまあ、初めてだしと自分に言い聞かせる。
そして来たのが…
こちら!おお、キレイだ…
とりあえずスープを一口…
なんだこりゃ!
パッと最初に感じたのは酸味のようなもの。
そこから醤油だけれどもスッキリとした味が口の中を爽やかに駆け抜けていく。
初めて「スープが美味い!」とハッキリ言えるラーメンに出会ったかもしれない。
そしてそんなスープの中にあるのが薄いながらもしっかりとした味のチャーシューとスープとしっかり合わさる細ストレート麺。
うーむ凄い。全てがスープを味わうためにできている、気がする。
中華そばのとは違う、ゴロッとしたチャーシューがふんだんに入った炊き込みご飯を挟みつつ、最後まで飽きずに完食。
最後は勢いでスープを完飲してしまった。
というわけで最初で最後の仙川でのしば田体験は大満足で終わった。
閉店だったら「なんで今まで行かなかったんだ…!」と後悔していただろうが移転なのでそんな心配は無い。
移転先は狛江市。
さすがに歩くのは躊躇するが自転車なら余裕で行ける。
狛江での初しば田の時には今回挑戦しなかった特製中華そばで行こうと思う。
そして「住んでるあたりで有名なラーメン屋ある?」と聞かれたら「桜上水にある船越かな」とでも言おう。
まあそっちもまだ行ったことないんだけどね!