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小説内で主人公に起こさせた火が、作者であるわたし自身でさえ目を疑うほどのリアリティを感じるほどで、気がついたときには前髪の焦げた匂いと燃え残りの原稿だけを置き土産に主人公は物語を終わらせる義務を放棄してどこかに逃げ去ってしまった。

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