ワット・マハータート(後編)/消えた黄金に輝く仏塔
〇ワット・マハータート (AYUTTHAYA)
世界文化遺産アユタヤ遺跡群の中で、今回はワット・マハータートを紹介させて頂きます。
ワット・マハタートは、14世紀に建てられた寺院でアユタヤの中でも重要な寺院の一つでしたが、ビルマとの長きに渡る戦争に敗れた際に、ビルマ軍によりアユタヤの街が徹底的に破壊され略奪され廃墟とされた歴史を有する寺院で、戦争の恐ろしさ、悲惨さ、無意味さを世界に知らしめるための遺産でもあります。また、この寺院の中には、アユタヤを世界的に知らしめた、あの有名な、木の根に取り込まれた仏頭があることでも知られています。
★礼拝堂の遺跡
遺跡中央部にある巨大な仏塔のそばにある礼拝堂の痕跡です。今では見る影もありませんが記録して来ましたのでご覧ください。遠くに見えるのがこの寺院、この遺跡の中心部となる巨大な仏塔です。
私の個人的な感想ですが、スコータイの仏塔にクメール様式を取り入れた、当時としては最先端のハイブリッド型仏塔ではなかったかと思います。
礼拝堂の遺跡を観て頂きましたが、時を経て自然と劣化し遺跡となっていったものなのか、戦争で壊された部分がどこなのか、全てなのか、分からないところはあります。
当時はどのような風景だったのでしょう、私には想像することすら出来ませんが、先日ナコーンパノムで最新の仏教寺院を見学した時の写真が一つの参考になるのではないかと思いますので、こちらの投稿もご覧ください。
★寺院の中心にそびえる巨大な構造物
ここがこの寺院の中心部、今では想像も出来ませんが、かつては高さ44mの黄金に輝く仏塔が構えていたそうである。
残っている部分だけ見ても巨大なピラミッドを見ているかのようであり、当時の壮大な寺院が偲ばれました。この山の上に更に黄金に輝く巨大な仏塔が乗っかっている光景を想像してみて下さい、実に壮大であったと思います。
★周囲に遺る仏塔
巨大な仏塔を中心に、周辺にもたくさんの仏塔が配置されていましたので、その中の一部ですがご覧ください。
既に傾いていて今にも崩れそうな仏塔もいくつかありました。いずれは崩れ去り、更に時間をかけて遺跡となっていくのだと思いました。
最後に、ビルマとの戦争で持ち去られた仏像の頭部はいまどこにあるのでしょうか。貴重な遺産ですので是非、元の場所に返されることを希望します。
〇タイ国政府観光庁案内サイト(参考資料)
タイ国政府観光庁によるタイ観光案内サイトを以下に添付します。各地の観光案内からグルメやホテル等タイに関する様々な情報が発信されていますので、旅行の前に一度確認してみることをお勧めします。