回転灯
ごんさんぽ中
公園の公衆トイレの入口の回転灯が点いていました
黄色い回転灯です
いつも点いていたかな?
誰かが中で倒れているのかな?
川を挟んだ対岸の公衆トイレの回転灯は
点いていない
一瞬見なかった事にしようかと思いましたが
やはり人として気になるので見に行こうと
ごんちゃんの進行方向を変えました
するとごんちゃんは全力で抗います
ものすごい力で踏ん張ります
ごんちゃんは体格が良いので力が半端ないです
首輪がすっぽぬけしそうなぐらい嫌がります
こんなにまで嫌がるのには何か訳があるのかな?と
ドキドキしてきました
本当に誰かが倒れていて最悪の事態になっている?
そんな事を思い描いてしまって
ごんちゃんを引っ張る手が緩みます
どうしよう…
やめようか…
でも…
ごんちゃんと熾烈な綱引きを続けて
トイレまで辿り着きました
男子トイレ
ノックを三回
何の気配もないのでそーっと開けてみる
大丈夫 誰もいない
女子トイレ
ノックを三回
こちらも気配なし 開けてみる
大丈夫 誰もいない
みんなのトイレ
ノックをしようとして躊躇いました
一番倒れている人がいる可能性が高いから
ノックを三回
耳を澄ます
もう一度ノックを三回
静かに開けて覗きこむ…
良かった
誰もいない
ごんちゃんは抗う事に疲れたのか
キョトンとした顔をして座っています
私のドキドキも収まりました
回転灯の下には
〝異常を発見したら連絡ください〟
と市役所の担当の課の電話番号が書いてあります
そこへ電話しておきました
その後ごんちゃんは猛ダッシュで
その場を離れました
いつも会う町内の人がいたので話すと
回転灯はトイレに異常があった時に点くらしい
回転灯と貼り紙はそのためにあるみたい
確かにそう聞いたらそうなのかも知れないけど
トイレの入口で回転灯が点いてクルクルしていたら
中の人が何かあってボタンを押してって
思いますよね
朝から私とごんちゃんは血圧急上昇
誰も倒れていなくて良かったですけどね
市役所のご意見メールをするかしないか思案中