楽しい夕べ
夕飯を食べすぎて消化活動が止まりました。
止まったと言ってももちろん体はちゃんと頑張って働いていたと思うけど、とにかくもうパンパンでギュウギュウで、胃の中の食べ物が微動だにしていない感じで苦しくなりました。
胃がんがみつかり、胃を3分の2切除したのは15年以上前の話。年末の事だったのでお正月は病院で迎えました。どうしても自宅で迎えたかった男性が外泊許可をもらい帰宅しましたが、元日に救急車で戻ってきました。お寿司をたくさん食べてしまい、消化が追いつかずにどうにもならなくなって、救急車出動となったようです。
おそらく〝お寿司をたくさん〟と言っても片手で数えられる数だったと思います。私が退院した時に友人がお寿司を奢ってくれました。退院して1ヶ月ぐらいだったけど、3個でお腹いっぱいになり、友人が「今だからご馳走できる!」と言って、2人で大笑いしました。
その半年後には焼肉ランチに行き、ペロリと同じ量を食べた私に「今日は奢らないよ」と言った友人でした。
術後何年経っても、食べすぎて苦しくなったり下痢をしたりと同じ事を繰り返しています。学習能力がないと主人と話していて、ふと気がつきました。
手術をしたのは今二十歳の娘が幼稚園の年中さんの時。その娘は同じ期間に遊んで学んで成長し、一人前に自活できるだけの収入を得、中型免許を取得してダンプを運転して公道を走っている。もちろん息子たちもそれぞれにそれぞれの成長をしています。
この違い…。
でも、救急車で病院へ戻ってきた男性や入院患者さんたちと話しましたが、食べたくなるし食べられるような気がするんですよね。まわりで美味しそうに嬉しそうに食べている人を見ると尚更です。
息子たちが帰っていて賑やかな食卓を囲み、どんどん無くなっていく食材を見ていて、脳が勘違いしていたのかも知れません。苦しんでいる姿を息子たちに見られなかったので良しとしましょう。
大人も成長しなければ。