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手に汗にぎる。

とうとう娘が普通免許を取得しました

免許センターへ迎えに行き
愛車のオレンジ色の軽トラに初心者マークをつけて
娘に運転してもらいました
海辺のワインディングロードへと向かいます

怖かった!

免許センターを出てすぐに娘を見ると
車が動いているのにうつむいて足元を見ている!
冷静に…〝な…なんで…?〟
〝アクセルの位置を確認したんよ…〟
〝……動かす前にしないとね…〟

変な汗をかきはじめました

イケイケ!な性格では決してないので
そういう面では大丈夫なんですが
時々謎の減速と共に左へ寄って行きます
ふと注意力や集中力が途切れているみたいです

久しぶりの海岸線だけど
もちろん味わう余裕もなく進みます
前を凝視しハンドルを握る娘
繰り返される謎の減速

娘の運転の助手席に座る日が来るとは…感無量…
などと浸る気持ちの余裕もなく
変な汗をかきながら目的の店へ近づきます

何かアドバイスをすると
〝はい!〟〝はい!〟と素直に返事をします
いったい誰の子だろう?と思ってしまいます
このひねくれ者の私から
なんでこんなに真っ直ぐな子が産まれて来たのか
いまだに理解できません
主人に似たのかな

3人の子どもたちの小学校の時の通信簿は
私は正直なところ成績はどうでも良くて
先生の一筆が好きでした
3人ともどの先生からも書かれていたのが
〝穏やかで…〟という言葉
いつもそれを見て安心していました

勉強なんて…
何か目的ができたり好きな事が見つかれば
自然と学ぶ意欲が沸いてきてやるものだ…が持論で
〝ありがとうとごめんなさいがちゃんと言えたら
たいがいの事はどうにかなる〟と言って来ました
おかげさまで
家で学校の勉強をしている姿を見た事もなく
受験勉強をする姿を見る事もなく
3人とも育っていきました

もちろん親として
まだまだ何かしらやる事があると思うけれど
ここまで来られてホッと一息です

いえ…初心者の助手席はホッとはできませんが


目的の店は進行方向の右側だから
右折で横切って入らないといけません
とりあえずどこかでUターンして行く事にして
通りすぎました

見ると駐車場はほぼ満車だったので
その先の第2候補の店へ行く事にしました
私の〝ウィンカー出して~〟の声を聞いて
〝え?〟〝え?〟という感じ
教習所で習うウィンカーのタイミングは
実際よりかなり早いです
なので入るのをやめたのかと思ったらしいです

ランチを食べながら
〝とにかく加害者にならないような運転をする事〟
と言い聞かせました

大好きな鶏の唐揚げは味わえたでしょうか

帰路は私がランチを食べた後だと
トイレダッシュが起こる可能性があるので
いきなりコンビニへ入る事などができないと思い
私の運転に代わりました

ハンドルを握るとじとっとしていました
手汗がひどかったようです
緊張しまくりだったんでしょう
私はベタベタが大嫌いで
スマホやお財布などいつも拭いています
ハンドルなど最たるものです

でもじとっとしたハンドルを握り
ホッとした顔で助手席に座った娘を一瞥し
店を後にしました


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マボ
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