心が日記2「自分の中の恥ずかしい自分を一人消した話」

「内側に持つかわいさ」という概念を「恥」と別の自分が認識し、消したという話。
誰に見せるわけでもないが、表に出す以上は形を整えることになり、恥を晒すことを再認識している。
コレを書き終わるのに時間がかかった。ある種の自傷行為でもあることに少し笑ってしまった。

『文章力を高め心の整理をする』という建前で今これを書いているが、未来の自分が見たときに消したくなる自分ではないことを願っている。

心の自傷でヘラって満足する中二病の記録

今の私も、消した人格の肉片がまだ処理しきれず残っているのだろう。

自分を信じることが上手な人には勝てない。
私の中で「かわいい」を求めるのは、本能であり自傷行為でもある。
そして恥を書き残すこともある種の自傷行為だろう。
恥をかかない安全な道を選んだ末の結果は、理性の私が納得している。
その癖、今回悲劇のヒロインぶって文字に書き起こすことは自慰行為の様なものだ。

恥を認識した自分

当時まるで王子さまの様に、ちやほやされた経験がある。
名前に「様」をつけられたり、合法ショタだとか、声が当時ヴァンガードが流行っていたので代永翼さんに似てるだとか、低くした声が石田彰さんに似てるとか、ハイテンションのときは まふまふさんに似てるだとか。
まぁこちら方面の声で挙げられる名前だろう。
自分が求めていたかわいさが、自分の内部にも存在しているのではないかと希望を持っていた。
どこで私を知ったのか、話したことの無い人まで私に好意を持ってくれていた。
いま思えばごっこ遊びのような、狭い世界での有名人の様なもので、彼ら彼女らは本気でそう思っていなかったのかもしれない。
だが、当時の私としてはその空気に酔っていた。
当時の私は明確に欲しいと思わなかった恋なのか欲なのか「多数からの黒い感情」を受けるというのも、質の悪い酒の様に悪酔いさせてきた。

あれがなければ苦しむことも無かっただろう。

一歩コミュニティから抜けてしまえば現実が見えてくる。
実のところはそのコミュニティでの王子さまの配置に居ただけであり、本物の光る人たちは何百、何万単位で"欲望"をぶつけられている。
私のような中途半端ではなく、本物の"魅力と魅了"を持つもの達だ。

それを認識したときに自分が恥ずかしくなった。
その場の空気にのまれ、紛い物で調子に乗っていた自分を認識したからだ。

今もテンションが上がりすぎると声が高くなるせいか、かわいいだとか、女の子みたいな声だとか言われることもある。
抽象的な「かわいさ」というものを求めてきた私として、自分のなかにそれがまだ存在している可能性に嬉しさは感じる。
しかし、これで調子に乗った過去や一過性の持ち上げ経験から、実は本心で気持ち悪さから馬鹿にされているのではないかと感覚で感じる。
被害妄想だとしても、自分を客観視することが困難なら否定的にみる方が失敗はない。

欲しかった能力と欲望

人の心の弱点を愛撫する能力。
これは私が本当は欲しかった能力。
音楽が好きなのも、これに近しいものを感じているからだ。

本能として「かわいさ」を求めている自分。
やれLGBTQやら、"男だ女だは古い"と世間は言うが、性別や性自認という括りに大した興味はない。
純粋に「かわいさ」という抽象的なものが欲しかった。
だが身体的に男という存在で、更に言えば『持ち合わせていない者』が、かわいさを求めていくことは客観的に気持ち悪さや気色の悪さがある。

そこから、音楽やグッズや絵や他者など、外的なかわいさの補給はしつつ、内面に居るかわいさは理性で別の自分が消してくれた。

これが、前回書いた『人格を殺す方』を選んだ一つ。

いまは自分の恥と認識しない、呼び出せる自分を育てるようにしている。

自分の何かに好意を持たれるのは中毒性がある。
いまだに私は"不特定多数の心に恋をされたい"という欲求は消せていない。
だから私はまだ何かを生み出す仕事や活動をしている。

傷が治ると分厚くなる

諦めや後悔は生まれた直後は何も産み出さないが、少なくとも自信過剰になることは減るし、深い傷であるほど修復後に心の皮膚は分厚くなる。

自分が一番ほしかった欲求がもし蘇りそうになったとき。
自分よりはるかにすぐれており、自分が生きたかった生き方をしている人を見ると嫉妬が生まれるが、数日苦しんだ後、再度一つの生き方を諦めたことによる力を原動力に、今日も頑張ることができる。

痛み止めで誤魔化すと、気付かず重傷になって手遅れになるかもしれない。
それなら、痛みと向き合い、それを快楽にするでも良し、痛みから守るでも良し。
何れにせよ視界に入らない傷も、痛みそのものを認識出来れば対策したい時にどうにか出来るものだ。

まぁ、一つ大きな後悔として、年齢的にもう無理なのだろうが、ほとんど消えてしまった"これ"を育てていたら、どの様な自分が生まれていたか見たかったな。

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