十三機兵防衛圏 感想
面白かったです。
クリア後の感想を書きます。自分では遊ばないかなって知り合いは俺がおかしくなってるのを見てください。あとネタバレ見てそうなんだ~楽しそうでいいね~^^ってなってください。
全体の感想
13人が自分の運命にあらがう話
おもしろかった~~~~~~~!!!!!!!
って言えるのは全員ハッピーエンドになったからです。ありがとう。
もともと過去からの因果とか、一人ではどうしようもない運命に組み込まれた人があがく話が大好きなんですよ(からくりサーカスとか結界師とか)。運命を受け入れるか、克服するか、絶望するかも含めて好き。それが、13人、15人、厳密にはなぜかもうちょっと多い…とにかく全員が自分の運命に立ち向かった結果と生き延びようとした結果の偶然があのお話になるの、良すぎ。
それをある種象徴するのが、屋上での網口と緒方の会話だと思ってます。
お互い正直に話してるんだけど「……?」「そうなるよな…」
コミカルなんだけど、特別仲がいいわけじゃない高校生がそれぞれの悩みで手一杯になってる雰囲気、詮索する気はないけどお互い頑張ろうね…って距離感がすごく好きでした。十三機兵はこれが13人分絡んだ話なんだって実感した、個人的に地味だけどめちゃくちゃ好きな会話です。
キャラごとの感想
鞍部十郎
本作の主人公of主人公。十三機兵防衛圏はロボットアニメやったんや……
誰がどう見ても冬坂と結ばれるプロローグからの、和泉十郎を愛していた薬師寺に対して鞍部十郎として好意を伝えるの、本当に良い。
このゲーム、追想編を全部読んでから崩壊編の序盤をもう一度やるとめちゃくちゃ面白いですよね。「違います。僕は……鞍部十郎だ」ですってよ。名乗るだけで人を泣かせるな、エンポリオか??
ロボットアニメって、「何もわからない主人公がある日突然ロボットに乗る1話」と「いろいろな経験をした主人公がすべてを賭けてロボットに乗る最終話」がめちゃくちゃ盛り上がると思うんですよ。鞍部十郎はこの2つを完全に同時に成立させてきた。とんでもねえ。 しかも「とにかく街を守らなきゃ」っていう受動と「今度こそあの人だけは守る」っていう能動も同時に達成してます。ロボットモノあんま詳しくないから見当違いなこと言ってたらごめん(保身)
最後のスキルが「たった一つの冴えたやり方」なの、そこまでSF効かせるのずるいでしょ、HUNTER×HUNTERかと思った。俺の両手はプラズマアーク溶断機。
薬師寺恵
本作の暁美ほむら。十三機兵防衛圏は魔法少女アニメやったんや……
覚悟を決めた強い女なので好きです。
古代文明の遺産によって滅んだ異世界から来たしゃべる猫と契約して魔法少女になったCV内田真礼で黒髪ロングの眼鏡ニーソで料理上手な未来人。
「十郎が救えるなら、悪魔とだって契約してもいい」、その猫、マジで何一つ嘘ついてないんですよ。大丈夫。
キュウべえとの共通点は嘘を言ってないこと。そうか?
最終戦ではみんなを戦いに巻き込んだ罪悪感を吐露していますね。マジで気にすんな、周りに比べたら全然マシや。そんな暇があるなら貫通マルチロックミサイルとインターセプターをばら撒け。
戦闘が長引くにつれ覚悟ガン決まりなのがバレて来て、鷹宮が気に入ったシーンも好き。
「みんなすぐ好きになりすぎじゃない?」って気になってしまう人多いと思うんですよ。冬坂とか特にね。誰かも書いてたけど、箱舟計画のこと考えたら誰かが遺伝子にそういう性質をデザインしてそうだなとも思うし、2188年にコロニーで働いてるような顔も体も頭も優秀な人間の遺伝子はそんなことしなくてもモテまくるのでは……?とも思う。そりゃ1985年で喧嘩したらめちゃくちゃ強いよ、鷹宮も緒方も。
冬坂五百里
今作の無敵の女子高生。十三機兵防衛圏は少女恋愛漫画やったんや……
気になる男子を追いかけてたらロボットを受け継いで世界を守ることになった、ただの無敵の女子高生。13人の中で日常の延長を一番強調されてた印象があります。買い食いと恋バナばっかりしてましたし。
ここまで読んでる人ならわかると思うけど、この人について書くことはめちゃくちゃ多いのにこの項目で書くことはあんまり多くないです。
「無敵の女子高生は 今どきロボットにだって乗っちゃうんだから!」
このセリフでプロローグに繋がるの、しっかり涙が出た。かっこよすぎる。後になって崩壊編プロローグを見直すと、いの一番にカッコよく機兵に乗ったくせにな~~んにもわかってない。かわいい。最初から最後までぽわぽわしてました。それが良いんだけどね。
多くの人が冬坂のシナリオを最初に読み終えただろうし、そこでTo the last battle の表示を始めて見るのも最高。勝つにせよ負けるにせよ、もうあの日常は続かないんだよ
関ヶ原瑛
今作の第一容疑者、なのに記憶喪失。十三機兵防衛圏はクライムサスペンスやったんや……
本人のシナリオでは何もわからないのに他のキャラのシナリオでめちゃくちゃ活躍しているのは面白かった。13人が時系列バラバラで絡み合うストーリーの中心にいる、屋台骨みたいなキャラ。森村が生きているならこれより前だし森村がいないなら関ヶ原は記憶がない。なんか示準化石みたいな男。
元ネタはトータルリコールらしい。未視聴なので今度見ておきます。見てればもっと楽しめるところあったんだろうな~もったいないな~ってなる。
むしろ、僕がクライムサスペンス(?)の文法を知らなかったからあんまり印象に残ってないのかもしれない。このゲームはSFでロボットで魔法少女で恋愛漫画……だから人によって楽しめるシナリオに差が出ちゃうよね。
冬坂のパンツ見すぎ。というか冬坂が見せすぎ、薬師寺の絶対防御を見習ってください、まあ、あの人は裸になったからトントンか。
最終的にくっついた2人だけど、オリジナルは殺し屋と、そのターゲットである人類を滅ぼした女ってのもいい。
冬坂が自分を追いかけてくれるけど、関ヶ原はそれに背を向けて自分の内面と向き合ってばかりいる。最後に立ち止まって冬坂と向き合う、今の関ヶ原瑛を受け入れるっていうシナリオは綺麗だった
南奈津乃
今作のETであり時をかける少女。十三機兵防衛圏はタイムトラベルものやったんや……じゃなかったんですけど。
三浦とズッ友すぎる。機械に意識を移した前ループの三浦、今ループで出会えた三浦、しかも2188年も恋人。運命の相手じゃん。
陸上部女子がハツラツとボーイミーツガールしながら、相棒のBJとどんどん真実に近づいていく。その危なっかしさが良かったし、絶体絶命の状況では幼馴染である母親(なんだそれ)が助けに来てくれた。
本人がSFオタクなだけあって、オマージュがすごい。ETで時かけで未知との遭遇で宇宙戦争で……南がイキイキしてるならいいやってなる
オタク君を勘違いさせるクラスの女子ってミームがあるらしい。ちょっとわかる。
エピローグで三浦を実家に連れて行こうとするの、なんかもうみんな吹っ切れた感じがして気持ちがいい。でも、南だけは最初からああいう人だったかもしれない。
プレイ中盤、もしかしてDコードって人を好きになるとその人に移動したりすんのかな~って考えたことがあった。もしそうだったら比治沖あたりで遊んでほしかった。
三浦慶太朗
今作の帝国軍人。十三機兵防衛圏は戦争モノやったんや……
「1945年から1985年に移動してしまい、元の時代の妹の無事を確かめたい」こう書くとめちゃくちゃ主役。でも影の功労者。がんばりすぎじゃない?千尋の心を動かす要因にもなってくれた。
ハンバァグいっぱい食べてほしい。比治山くんと一緒に。
影で働きすぎて印象が薄いけど、究明編で三浦の仕事遡って見たら大事なことばっかりやっててビックリする。南と結婚してくれてよかった。
俺たちの南ちゃんをよろしくな。
実は南のことを初対面から奈津乃さんって呼んでる。やりおる。
崩壊編では固定砲台として大活躍してくれた。ミサイルレインで雑魚を処理、レールガンでアプソスを狙撃、超大型ミサイルで全てを破壊してくれる。恋人と機兵の世代が同じなのって南三浦と網口鷹宮の2ペアだよね。第3世代ってこともあって、よく近くで仕事してた。
網口愁
今作のプレイボーイ。十三機兵防衛圏は少年ラブコメやったんや。
嘘です。プレイボーイに見えてめちゃくちゃ一途。網口も、井田も、好きな人のために動いていて清々しいね。井田と因幡めっちゃよかった、まさかこの2人まで幸せに終わるとは。
嘘です。めちゃくちゃ一途だけど本当にやったらダメな火遊びをする。
全部解決した後、東雲にモーションかけるのは本当にマジでやめな??洒落にならん。15人しかいないし鷹宮も郷登も娘もいるのにどうしてそんなことすんの?
しかも言い訳が「未遂だろ?」……本当にやばい。
2188年もそういう酷いことしたでしょ。
してるじゃん……!!!!!!!!!
「じゃあさ、君がいる間、歌を聴かせてくれよ」
2-10。涙出た。こういうときはいい仕事する男。
見たことないのにこれ絶対マクロスって理解できた。
これは誰の項目に書こうか迷ったんだけど、学校のゲートが理科室にあるの、良すぎない?ラベンダーに匂いしそう。
井田が非常勤の理科の先生とかなんだろうね
鷹宮由貴
今作のスケバン刑事。十三機兵防衛圏は学園刑事ドラマやったんや……
十三機兵防衛圏には探偵みたいなシナリオのキャラが2人いますよね。鷹宮はシャーロックホームズみたいに泥臭く聞き込みしたり現地に行って調べるタイプの探偵シナリオ、対照的に郷登は安楽椅子探偵というか、ポアロみたいに犯人(幼稚園児)に証拠を提示して追い詰めていくシナリオだと思ってます。
なっちゃん好きすぎるでしょ。娘に小奈津って名前つける?ちょっと湿度高くない?まあ南がいいならいいけど…
「なっちゃんそっくりだろ?もしかすると私となっちゃんの娘なんじゃないかと思うんだ…」、プレイヤー全員が声揃えて「なっちゃんがおめーの娘なんだよ!!」って叫んだ記憶があります。
2188年の姿がかっこいい。やっぱあの時代にコロニーで研究者やってるの絶対に社会の上位層の人たちだもんな……
バックアタック確定のレッグスパイクでボスエネミーを叩き潰してくれた。さすがスケバン。
比治山隆俊
今作の焼きそばパン。十三機兵防衛圏って何やったんや……?
なんなんこいつ???? 何をしても面白い男。こういうシナリオがあってくれたおかげで肩の力抜いて楽しめたとも言える。まさかあんな緊迫した中盤に小銭をひろい集めて買い食いするだけのシナリオがあるとは思わないでしょ……。三浦君もちょっと引いてたもんね。
沖野司と焼きそばパンで頭がいっぱいの男。でも半分いる?を言えたり、焼きそばパンの君に感謝を伝えることも忘れない義理堅い男。
2188年に沖野くんと通話でイチャついてたの、間違えてPixiv開いたのかと思いました。サイコーーーーーーー!!!!!!!!!!
比治山の配置セクターがせめて2025年ならもっとその気持ちに対して楽だったのかな、とかいらない心配をしてました。エピローグでも楽しそうだったのでもうそういう心配もやめました。お幸せに。
如月兎美
今作の歌い手。十三機兵防衛圏は歌枠やったんや……
本人のストーリーは滅亡した2025年で困るのがメインだったけど、他の女性陣のストーリーにうまいこと収まってくれてた。
如月が2人いるあたりは物語が〝不穏〟から〝危険〟にシフトした実感があってよかったです。
割り切る能力がすごく高いって印象。未来で廃墟になった街ではずんずん行動するし、因幡のことも「ふーん」って感じ。自分が関わらない、関われないと思ったことに距離を置く能力がすごくたかい。これがZ世代。
そのうえで世界と友達を守る覚悟を決めてくれた。本人は絶対に認めないだろうけど、緒方の影響もあると思ってます。
超大型ミサイルと長距離ミサイルで全てを破壊してくれた。FFなら黒魔導士ですよ。あと、緒方がダメージを受けると「馬鹿はおまえだ!」って叱責してくれる。かわいい。
エピローグでみわちゃんたちに会って泣いていたのがいい。友達がAIでも友情は本物、だから俺たちプレイヤーが13人を好きな気持ちも本物ってことでいいか?いい。よし。
緒方稔二
今作の1980年代ヤンキー。十三機兵防衛圏はビーバップハイスクールやったんや……
記憶消して13人の主人公を並べられたら、このリーゼントが駅で好きな女を助けるためにタイムループするシナリオって見抜ける自信ある?俺はあんまりない。関ヶ原とかがやりそう。
クラウドシンクシステムがタイムループにがっちりハマっていて、遊んでて楽しかったです。でも振り返ってみると、緒方のシナリオほぼ駅と電車で終わったね。
何かを守りたい気持ちがずっとあった男の子だと思ってます。守られてくれる相手がいないから、ヤンキーやって自分の面子を守ってたのかもしれませんね。まさか世界を守るとは思わなかったろうけど。
同級生女子2人と未来で遭難したときに、見つけてきた食料を全部2人にあげる男。かっこいい。
序盤、デモリッシュブレード最強~~と思いきやただのラッシュが実は強い。でもオープンVCで告白するのはやめようね。
東雲諒子
今作の綾波レイ。十三機兵防衛圏はエヴァやったんや……
めちゃくちゃ強くてめちゃくちゃ弱い女って印象。
包帯グルグル薄幸美少女。十五人分の悲哀と慟哭を背負わされ、やり遂げた救いとして全部忘れさせてもらえた女。よかったね。よかったんだよ。
多分、十三機兵防衛圏をプレイしていない人たちの間では最も有名なキャラクターでしょう。実際一番濃いかもしれない。「それみなさい、治った(ドヤ」「その頭を撃つ理由ができる」「馬鹿にするな!」
井田のことが好きすぎる。でも井田は因幡のことを好きすぎる。2人とも相手の事しか考えてないように見えて、相手のことを好きな自分の行動しか考えてない。網口、お前にも言ってるぞ。
中学時代、郷登と交際した理由と別れた理由、東雲諒子オリジンみたいな話で好きです。大切なモノを守ると決めたらオールインの勝負をする。その際まずは自分を賭ける。強い。
2188年の最後は想像したくないね…
綾波レイじゃんと思ってたらナウシカみたいな女だった。
たしかに箱舟計画に反対する人間の気持ちはわかるし、それは最後に残った人間で決めることだもんな。無害そうに見えて一番ぶっとんだ人間と、他の女を狂わせる冷酷な男が最後に残っちゃったのがドンマイ。CV早見沙織の女が人類最後の一人になってろくな事になるわけがないだろ。
郷登蓮也
今作のルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。十三機兵防衛圏はコードギアスやったんや……
本当にただ真実を知りたいだけだった男。うさんくさすぎて逆に疑ってなかったです。
実質 森村千尋編、種明かしパートでした。鷹宮のときに書いたけど探偵が証拠をそろえて犯人を追い詰める感。僕も多分そんな予感がして、最後に東雲→郷登の順でプレイしました。
みんなにすべてを説明する担当になるだろうな、大変そう。
崩壊編でHPが減ると、そのキャラの恋人が心配してくれるじゃないですか。郷登って千尋に話しかけられるんですね。クリア後に動画で見たらめっちゃ良かった。
エピローグでは両手に花。というか両手に人類を滅ぼした女。すごいな君。東雲は幸せにしてほしい。
AIに現実世界の肉体を持たせる研究は郷登がジジイになったころに実現して、千尋と会ったらちょっとだけ笑われて、沢渡にはちょっとだけ気付かれそうになってほしい。でも多分もっと早く実現して沢渡にアプローチされそう。そういうシチュの方が燃えそう、みわこちゃんは。
森村千尋(というかエピローグ感想)
森村千尋→2188年のオリジナル
森村→保健室の先生
千尋→幼稚園児
冬坂→無敵の女子高生
ディオ・ブランドーくらい呼び名が多い。十三機兵はジョジョやったんや。
同一人物が多すぎる。このゲームがややこしい原因の6割くらいはこの人。
この人については書きたいことが多すぎるからエピローグの最後の最後だけ
最後にあの絵で終わるの、良すぎん?????
覚えてる覚えてないの会話。
このまま終わるの良すぎ。ハンソロの「知ってるさ」じゃん。
プロローグから、なんならパッケージ見た時から「この2人がヒロインなんだろうな~」ってプレイヤーは大体思ってたもんね
これで締めてくれるおかげで十三機兵防衛圏はハッピーエンドになった