ジャムコ(7408)に関するメモ(1)
通常、この note ではいわゆる成長株についてメモを作成することが多いのだが、今回はジャムコを取り上げる。要点を最初に述べると、ボーイングやJAL, ANA がつぶれないのならば株価はもっともっと伸びると思っている。
四季報ONLINEより。
【特色】ボーイング向けラバトリー(化粧室)独占供給。航空会社向けギャレー(厨房設備)でも世界大手【連結事業】航空機内装品等製造67(5)、航空機シート等製造17(-15)、航空機器等製造7(0)、航空機整備等9(7)、他0(-4)【海外】76 <20・3>
太字による強調は筆者による。航空機製造業界一本足の会社である。
株探より、日足はこんな感じ
続いて月足
月足を見ればわかる通り、昨年の最安値の570円の約2倍弱まで株価が回復してきたところであるが、上場来高値の 5270 円の約1/5、その次の高値の2018年9月の3360円からも約1/3の水準である。また、ここで思い出さないといけないのは、同社の株価は2018年にほぼ一本調子で暴落したこと。これは、コロナ禍になる前に、ボーイング社が737MAXの2度の墜落事故で業績不振に陥ったことがダイレクトに影響していたから。
財務をとキャッシュフローを見よう
今期の3/4四半期にかけ、有利子負債倍率が急増し、また、利益剰余金、自己資本が急激に減り始めている。
リーマンショック、東日本大震災のときなどに営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローがマイナスの年度があったが、その際は最大で年間59億のマイナスであった。しかし前期は一桁上で営業キャッシュフローのマイナスが113億、フリーキャッシュフローが139億のマイナスである。これはコロナ禍が発生する前の期で、ボーイングの737MAX墜落事故で同社からの発注が減ったのが主因である。また、2020年3月期に財務キャッシュフローが170億プラスになっているが、要するに借金をしたということ。
四半期ごとの業績もみる
今期に入り、3四半期連続して大幅な営業赤字を出している。前期、かろうじて黒字を確保したが、今期に入り、売り上げ減、営業赤字は止まらない。
大株主はこんな感じ
筆頭株主は伊藤忠商事で33.34%、2位が ANA で20%である。同社に何かが発生した場合、救済にはいるかどうかは伊藤忠の腹次第かな。
3/29日のニューヨーク市場でダウが最高値を更新したのはボーイングが引っ張ったと伝えられている。このようなニュースが日本語でも入ってきている。
ボーイングの業績が回復するなら、ジャムコの業績も回復する。ただし、紙くずになる可能性はほかの株よりは高いと思われるので、ポートフォリオで少ないパーセンテージなら保有してもいいかなと思っている。