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M&A事業者は玉石混交【後編】ー実例から学ぶM&Aノウハウ⑥

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M&Aの現場では実際にどんなトラブルが起こるのか、その乗り切り方、経験者の後悔や反省は―――過去の事例から得られた教訓を、これからM&Aにのぞむ皆様へお届けする連載です。
貴重な事例と支援ノウハウを教えてくださるのは、売り手支援歴20年のプロ・ブルームキャピタル社の宮崎代表です。

宮崎淳平 株式会社ブルームキャピタル 代表取締役社長
ライブドアグループ、株式会社セプテーニ・ホールディングス、株式会社社楽にてM&Aアドバイザリー業に従事。その他にもプライベートエクイティ投資案件、資金調達案件、及びファンド組成・運営を多数経験。2012年にブルームキャピタルを創業。同社は会社売却に特化した日本随一のファームとして知られている。『会社売却とバイアウト実務のすべて』著者。
▶M&A BANK出演動画 ①「売り手の味方!あの名アドバイザーに聞くM&Aノウハウ」②「成立したばかりのM&Aを振り返るZOOM座談会


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あるM&A仲介会社を頼って売却準備を進めていた売り手社長から相談を受け、その契約条件が売り手に非常に不利なものになっていると気づいた宮崎氏。
前号では不適切な契約内容の解説、仲介会社の言い分を取り上げました。

今回は、一部の仲介会社の驚きの実態実務経験のあるプロの見分け方についてお話しいただきました。

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あるM&A仲介会社の驚くべき実態


ーこのトラブルの原因は何だったのでしょうか。

まず、その仲介担当者が本当にひどかったですね。そのM&A仲介会社の担当が社長にどういうアドバイスをしていたかも色々と聞きましたが、誰も売り手に伝えるべきことを伝えていない。
仲介のプロと名乗っていましたが、主担当の人は他業界から転職してきたばかりの20代~30代、M&Aは経験数年というほぼ新人だったようです。この担当の方の肩を持つわけではありませんが、M&Aは経験数年ではちゃんとしたアドバイスはできません。

近年こういった素人の参入が本当に増えていて、かなり危ないことになっています。
特に知識もないのに、M&Aに詳しくない社長を「これが相場ですから」と説得し、継続顧客である買い手の都合に寄せながら両社から手数料を得ているわけです。

そして、この部分の大きな闇は、売り手側が「損している」ことに気付かないということにあります。M&Aは一度売ってしまったら終わりです。大きな問題が勃発したりする以外には、他により良い未来があったことを認識すらできないのです。



さらに、目が飛び出るくらい驚いたことがあります。
ある仲介会社が仲介を名乗っているにもかかわらず、裏で買い手側と「とある契約」を結んでいるという話を聞いたんです。
これは私が親しくしている買い手企業から聞いたことで、実はその「とんでもない契約内容」の写しも持っているのですが、

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