ホラリーへの誘い(入口ガイド)
まえがき
この数年、各種ホラリー本が出て古典ブームに次いでホラリー自体が脚光を浴びています。様々なホラリーの本が出てきて、また新しい本が出ます。少し前にアンソニールイスの翻訳本が鏡先生から、今度はぐらさんの本。楽しみです✨
そう言いつつ、当方、ホラリーは苦手意識が強く、思い出しては少し遊んで忘れて、また思い出してはたまにやるという行ったり来たりで今まで来ています。周囲にもヘビーユースする方はそう多くないので、そんな人は結構いるのかもしれません。やり方をなんとなく知ってはいるけれども、まだピンとくるところまで開拓はしていないゾーン。(いけだ先生の講座を途中まで)
近年出たホラリーの本は古典分野と説明が重なる部分が多く、その区別なく飲み込んでいくところがあるため、ほぼモダンのみでリーディングする西洋占星術の星読みが見るととても難解な印象を受けます。
その難解そうな古典の情報を読み砕いて、すぐモダンに融合して使えている方もいますし、ホラリーつきで命占まで読み込みをまるごと古典式に切り替える方もいますし、ホラリーのみ古典で読む切り替え方もいますし、各々の利用スタンスは様々ですが、やはり中には「いきなりホラリー時だけ古典にはスタンスとして抵抗あるな」とか「勝手がよくわからないな」という方もいらっしゃる気がしました。
当方の手持ち本の中に「モダンホラリー占星術」(河出書房新社)という本がありますが、和泉茉怜(いずみまれい)先生の本です。
10年以上前の占本で、当時は店頭で買いやすい本なのでいま私の手元にありますが、古典の詳細な知識を使わない範囲で読み解くホラリーの本。以後、国内ではモダンホラリーの本をほぼ見かけなくなりました。
私はこれがホラリーとは何ぞや?のきっかけでしたが、ここに少しだけ私の飲み込んでいる要点を書いておいたら、遊びがてらにモダンホラリーで占う方がいるかも?と思いましたので、少し記載してみたいと思います。
当方、現時点で他情報もブレンドされていますが、ホラリーの使い手にはまだ不足です。だから現在ゆるりと情報をかじっている段階です。(2022/03/05時点)
以下は「この情報でホラリーをすれば的中する」という情報ではなく、あくまでも現在の私がご紹介できる「HOW TO カンタン☆モダンホラリー序章」なので、実占に十分と言える説明ではなく先に精度を上げる技術研鑽と検証の搭載は必要です。(フル装備のホラリー技術者の予測を見たら結果的中がエグくて怖くなるレベル)
ここでは、それを大前提にした上で「ホラリーホラリーっていうけどみんな何してるの?」というあたりの簡易紹介とさせていただきます。
また、古典のルールに則ってラディカルチェックをされる方には、当方でこのようなグッズも作っておりますので、よかったらお手にとってみてくださいね。
プラネタリーアワー一覧 https://minne.com/items/27845028
(解説ダウンロード付き)
「モダンホラリー占星術」
1、ホラリー占星術とは何か
シングルチャートで「卜占」すること。
2、普通の西洋占星術と何が違うの?
人やテーマの初期設定を絶対基準情報として占うのが通常の「命占」ですが、それに対して、初期情報に頼らず偶然性の「今」という時間断面の情報チャートを切り取り、そこから質問への回答を読み解いていくインスピレーション重視のリーディング手法。
3、どんな時に使うの?
あてもの要素が高くなるので…
・なくしものさがし
・ゲームの勝敗予測
・時間情報を取れないテーマの予測
・もつれ話の状況把握
・白黒はっきり答えを欲しいテーマへの問いかけ
・AかBか迷ってること
・彼はあなたを好き?などの恋愛フィーリングチェック
など
4、どんな人ができるの?
基本的に、占星術の、サイン、ハウス、10天体と主たるアスペクト、
そこに2、3、4区分などの西洋占星術の基礎情報あればできます。
(基礎内容の制作物 https://minne.com/items/29257944 )
(ダウンロード資料付)
各種ルール
1、天体
10天体、冥王星まで。意味もだいたい命占と同じ。
質問内容によって、天体を名詞でなく動詞として使うことも。
(木星=解決する、海王星=話がお流れ、土星=予定消え、など)
2、ハウス、サイン
同じ。命占では性質や状態は脇役でしかないのに、ホラリーだとその情報がむしろ判定時の主役になることもある。
例)職場の次期移動読み相談などで
特に形成アスペクトなし、1Hも10Hも不動 = 辞令出ず、本人の移動なし
3、アスペクト
0(吉凶)、60(吉)、90(凶)、120(吉)、180度(凶)
(カッコ内は、吉凶判定が必要な場合の定義)
注1)数カ所に合が多いチャートなどは60度以下が落ちると情報がとれないことがあり、私は場合によりアレンジあります。
注2)30度と150度は古典ホラリーで「アバージョン」という凶定義。しかし他の細かな解釈への情報量少ないモダンだと、そこを凶にすると情報バランス悪いのか、先の和泉先生の本ではカットされています。
4、オーブ
太陽15度、他8度(セクスタイルは6度)、月はサイン単位
(読み手の実感により多少調整ありでOK/月がサイン単位で扱い変わるのは古典も共通)
特記:太陽の前後8度はコンバスト範囲なので、白黒判定もののホラリーをする時にはその天体に「弱い」の意味が出てきます。(判定不要テーマには念頭におく程度)
5、接近か分離か
イベント判定するには、天体同士のアスペクトが近づくか離れるか動きを見る。近づく→これからのこと、離れる→もう起きたこと。
6、月は質問者自身の代行天体
通常は質問者は1室ルーラーで示しますが、水星サインが2つ、金星サインが2つ、ダブルサインのハウスがありうるチャートでは、質問事項により天体指標が被ります。そんな時には「本人/質問者」の代行として月を用います。
7、逆行天体 (ここだけ最初は念頭におく)
基本的に逆行の天体は、覆る、不成就、心変わりなどのネガ意味
人物像はマイナス解釈になりがち(水星=嘘つき、海王星=詐欺師、など)
ペット消えた相談には「戻ってくる」のポジ意味
「私は彼に嫌われてる?」などの否定的質問に対して土星が逆行で吉相の場合はポジ意味。(裏の裏は表の理論)
8、インターセプト
インターセプトは命占同様「その項目に手応え薄い」の指標
(notではない)
9、品位
とりあえず、ルーラーとエグザルテーションだけ「なんかつよい」と知っていればいい。
また、質問時に、質問者と該当ハウスに惑星の交換(在泊とルーラー入れ替え)があれば「ミューチャルリセプション」と言い、幸度高い。
サイン品位4種類はここにも記載あり。(一番下の4つのぐるぐる)
古典区分で記載 https://minne.com/items/27845028
現代区分で記載 https://minne.com/items/29257944
占ってみよう!
占い準備
・質問きいて「なるほどそっか!じゃあこれで占お!」と思った瞬間のチャートを1枚用意する(自分も相談者が星に問う際の媒体である)
・メールやチャットなどではその話の受信時刻でOK
・1、7、10ハウスに土星ある時は占わない
事例1) なくしもの探し
一番シンプルです。メガネなくしちゃった!という時。
自分は1ハウス、1ハウスのカスプルーラーは水星。モノは全て2ハウス、2ハウスのカスプルーラーは金星。水星と金星のアスペクトで見ます。これは30度弱。何もない。じゃあ情報取れないから、代わりに月と金星で。60度。家の中にありました!
注:…という説明に使いたくて適当な時間で出したのですが…、セオリーとしては上の読み方ですが、ここから下はまばたき注釈説明。いやこれ身に付けてるのに、説明のためにないということにした設定がバレ…てる…。笑
1H(身体)カスプへ金星火星冥王星がトラインですがそういう時はだいたい手に持ってる、身につけてる、履いてるみたいなことになっています。2H金星(所有物該当)、3H火星と冥王星(知性ツールなので該当)どの見方をしても1Hカスプにトライン。「今あるやろ」「つけて文字見てるやろ」「ほぅ、読んでますなぁ」と3回言われています。
この件、気になったのでもう一度試してみました。メガネ絶賛つけながら、数時間後に思い出した時にどうなっているのか。もう一度「メガネつけてるのにメガネメガネチャート」を出します。ドン!
なるほど〜!1H本人火星、物質象徴2H金星、火星と金星は合。モノを示す金星で火星(自分)が合で、おもいきり「あるやろ」感。3H水星と火星は不成立。
火星と金星で情報取れなければ月に持ち越し案件ですが、ここまでぴったりな場合は特に他で見る必要もなく。さようでございますね…。(顔にメガネのせながら)
※追記※
この点あまりに興味深かったので、しばらく追跡してみました!
仕事の時には「自分、仕事してるやろ?」、布団に入ったままだと「キミふとん被ってるやろ?」という返事がバチバチくるので、面白かったです!!
神、いる!いつもいすぎてコワイ!
ただしメッセージを拾おうとする行動に対して地球の時間の流れは当然ながら一定で、思ったよりもきけば隙間隙間に意味を差し込んでくるけれども、やはりピッチを上げると地球の回転の方が質問の返答可能な速度についてきません。昔から占いを一度に(その日に)何度もするなと言われるのは一理あるなと思いました。
事例2) 講座に行けるか
今季、私は4月から希望する講座に行けるのかという質問を立てました。
1H(私)=木星、9H(高等以上の学校教育)=太陽が合。
答え、可能。今なら間に合う。ネット講座限定感。
その後、気になってた講座の1つを詳細チェックし、申込み期間のリミット間近を知りました。あと数日しかない!ASCのサインが射手座、かつ月も火エレですから「早く」のメッセージありかもしれませんね。
事例3) 好きな人の気持ち
お題、気になっている相手の気持ちはどうか。
本人1H、相手7H。1Hルーラー冥王星(火星)と相手ルーラー金星が合。=気もちはある、の判定。この場合冥王星に対して金星が接近しているので、もうすぐ相手から何らかのリアクションがあってもいいんじゃないのかな?という頃。ASCーDSCの度数が成熟していることから、本人言ってないけど割とお気軽質問風でいて熟慮の末の質問。そしてその少し先に火星(本人指標)があるので、ダメ押しで当人が自分からいくことを持って成立する関係性かな?と思いました。
事例4) 子どもの不登校問題
お子さんが年末から不登校になった親御さんからの相談。先生が変わる可能性あるか?というご質問。(現状の不登校への協力があまりないかお子さんが学校を嫌がる原因なのかで親御さんは気になっている)
この場合、質問を持ち込んだ親御さんが1ハウス該当者でルーラー火星、お子さんは5ハウスルーラーの太陽になります。(お子さんのネイタルASCも獅子座でチャートの説得力が高い)学校の先生は9ハウス該当になりますが、お子さん自身を示す5ハウスから数えての9ハウスになるので、右側にくるくると回して(これがホラリー名物の皿回し芸です。対象者別に基準点を取り直すことで、ハウスのパートがどんどんスライドしていく現象)、結果、このチャートでは1ハウス牡羊座が先生の象徴になります。
本人=太陽と先生=火星がセミスクエアです。基本セミスクエアはモダンホラリーで不採用度数ですが、この場合、第一優先同士の取り合わせなので少し念頭に。サブで見るなら学童ですから水星として、水星と火星の度数は30度で相性いいとも悪いとも。同じ1ハウスでも親はこの場合代行象徴の月で示され、月と火星は良好、親が先生に大きな問題あると考えているわけではなさそうですが、お子さんと先生の相性はよくない。
一方で、先生ではなく学校はどうかと見るとお子さんから見て3番目になる7ハウスで見ます。学校のフィーリングは7ハウスインターセプト、カスプ天秤で金星。冥王星(火星)金星全部が太陽とセミスクエア。この時点でごっそりとまとめセミスクエアですから、「私が学校に行かなきゃなの?」的なニュアンスが垣間見えます。
またチャートをみるとお子さん太陽を強力バックアップしているのが木星で、お子さんから見て8ハウス位置、そこが親御さんから見てICにトラインですから「おうちでお母さんと一緒にいる時間が至福」という答えも返ってきますし、実際に親御さんがお子さんを守ろうと尽力なさる様子も伺えます。
5ハウスの子どもパートは獅子座で不動宮、不登校問題ではあるものの今すぐ転校などをご検討をされる話ではない様子。先生を示すゾーンには天王星があります。これは親御さんの質問通り「先生が変わる」可能性を示しています。(最近なので後日レポまだなし)
(次期2022年度の配備かは不明。これだけでは「親が子どもの心配をする年齢のうちに先生が変わることがある」という意味。古典の技法に月木アス形成までの度数がテーマ解決目安という説もあり、それだと16。小数考慮すると15〜16の間ですが、ありそうなセンで単位は「ヶ月」。これを親御さんにお伝えしたら、次ではなくて2023年度の春に先生が変わりそうな気配に納得とのこと。念のためお子さんのネイタルとトランジットを命占で確認したら、今年一年抑圧かかって来年ポジに弾けそう。おそらく2023年春からお子さんが晴れてスッキリ登校できると予測)
ホラリー要領特記
本当は書籍の各サンプルが勉強になりますが、内容はそのまま掲載できないので残念。代わりに載せた私の事例が伝わるかどうかアヤシイ。
各手持ち書籍の実例から、どこに注意を払うのかを一回私が飲み込んでここに羅列すると以下のような点です。
・テーマによってどこを見るかのハウス選定が一番難しい。ここはこなれた使い手さんから言われたら確かにそうだなと思うことが多いですが、スラスラ出てくるかには、多少、情報量の多さと訓練がいる。
・会う人がいる、会いたい人がいる、自分が1ハウスでそのテーマに対応での対象人物がいる時、オールマイティーなのは7ハウスだけれど「幼なじみの同郷の友人」なら3ハウス、「大学時代の友達」なら9ハウス、という風にチェックする指標をより当人に寄ったゾーンをチェックした方が的中率上がる。
・引越し運、今引っ越すべきかどうかは4Hでチェック。判定基準は今の家が吉相で相性ばりばりよかったら「(今のところがいいじゃないか)やめておけ」、火星土星目立っていたり凶の座相がバンバン出てきたら「今のところが良くない(から引っ越しましょう)」の意味。
・なお、リセプションのとり方については、さすがにミューチャルが完成していればわかりますが、それ以外のものあれこれについて私の方でまだきちんと飲み込みきっておらず、人に説明することが困難なので、そこが気になってきたなら、ちゃんと古典の人が書いた難しそうなホラリー本にいってみましょう!きっと怖くない!(保証はしない)
あとがき
以上の私のサンプルはあまりわかりやすい見本ではありませんが、逆に敷居は案外低いところからいけますよ!インスピレーションで星を読むということはこんな感じだよ!という見本としてお役に立てるかなぁと。
まぁこの記事の趣旨がなんなのかというと「一緒にあそぼ!」です。
やはり事例集は、各種ホラリー本に掲載されているものが優秀です。
アマゾンリンク貼っておきますね!私もまだ拝読しきれていないものがたくさんあります。まずは手持ちの本をきちんと見直すところから。
※ 当方の責任と配慮におきまして、死ネタ、病ネタ、事件ネタは情報カットさせていただいてます。
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