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半年間、英語でメモを書き続けたら、スピーキングにも効果があったという話

最近、というかここ半年くらい、英語でメモを取っています。
目的は英語運用力の改善です。
実際、英語メモ活動を通じて、英語力がかなり改善されたと感じたので、
どんな活動をして、どんな効果があったのかシェアしたいと思います。

私の観測範囲ですが、中級(CEFR B)から上級(C)を目指していも、途中で挫折してしまう方はかなり多いと感じています。
そして、多くは「学習の継続」に関する課題に落ち着くと考えます。

私見ですが、
学習継続の鍵は、いかに学習を楽しめるか、学習の手間を減らせるか
だと思っています。
そして、今の私には英語でメモを取る学習方法がうまくハマったようです。

私自身、中級から上級を目指しているさなかですし、
モチベーションのスイッチは人それぞれだと思いますが、
同じ境遇の方にとって少しでも気付きがあれば嬉しいです。

忙しい人向けのまとめ

なんでメモを取ったのか?
- 動機私の職場では、クイックな英語文章作成が必要な場面があり、不慣れな私にはかなり厳しかった
- そこで、日常的に英語でメモを取ることにした

どうやったのか?
- もともとメモを取る習慣があったので、それを英語に置き換えた
- 極力時間をかけずにクイックに殴り書きするのがポイント。慣れないうちは、フレームワークを決めるとよい
- 英訳が分からないキーワードがあった場合にだけ調べる
- この記事の初稿も英語で殴り書きした笑

どうなった?
- 結果的に、英語で文章を書くだけでなく、英語で思考する力、ボキャブラリーが改善した

なんで英語でメモを取ろうと思ったのか?

私は約1年前に転職し、依頼、メンバーの半数以上が外国籍のチームで英語で仕事をしています。

前職までは英語で仕事をした経験はなく、転職して以来、言語の壁に苦しんできました。英語面接を突破できる程度の英語力は身に着けていました。しかし、実務で英語を運用するとなると、厳しいものがありました。

現職は比較的高年収の会社であり、裏を返すと、パフォーマンスが出せなければ厳しい評価を受けることになります。ですので、英語運用に関する課題を解決することが、私には死活問題でした。

というわけで、自分の言語問題を分析したところ、意外なことに、読み書きに関する課題が多いことに気付きました。

  • 読み書き

    • 技術や会社特有の言葉が分からないので、スムーズに文章が理解できない(会話にも共通)

    • チャットのやり取りが遅い

    • 会議のメモをリアルタイムで取るのが難しい

  • 会話

    • アクセントの強い英語が聞き取れない

    • 会話中に言葉が出てこない

特にチャットのような早いテキストのやり取りに苦労しました。
もちろん、ドキュメント作成などの業務では、ChatGPTのような翻訳ツールをフル活用しているにですが、
すぐに返信しなければならない場面や、会話による早いやり取りが必要な場面ではうまくいきませんでした。

チャットに関して言うと、海外の同僚はクイックで短いやり取りを好むのに対して、
私がちんたらとChatGPTで文章を作成して対応することで、コミュニケーションが滞ることが多々ありました。

こうした理由から、毎日英語でメモを取ることを始めました。

なぜ他の練習ではなくメモを選んだのか?
それは、もともとメモを取るのが好きだからです。
言語を日本語から英語に変えただけで、大きな負担は感じませんでした。
今振り返ると、既存の習慣を英語に置き換えたことで、大きなストレスなく習慣化できたと思います。

どうやったのか?

メモのトピック例をいくつか紹介します。

  • 日報(今日の作業、課題、改善点)

  • 問題分析(目的、障害、選択肢とそのメリット・デメリット)

  • 新しいビジネスのアイデア

  • プライベートのスケジュール

私はメモ魔なので、日常的に、PC、スマホ、手書きなど、様々な媒体でメモを取ります。それを極力全て英語に置き換えました。

英語メモを取るうえで、いくつか工夫した点がありますので、紹介します。

1. 間違いを恐れず速記する

大事なことは、間違いを恐れず、日本語と同じペースでメモを取ることです。

文章を書いていると、ついつい文法が気になったり、
適切な単語が思いつかず調べたい欲求に駆られることがありますが、
極力気にせずに速記するようにしました。

英語で思考することに意識を置き、正しい文章を書くことは二の次、というイメージです。

2. 英訳を調べるのは「キーワード」に限定する

適切な英単語が思いつかなくても気にしないと述べましたが、「キーワード」だけは例外としました。
「キーワード」とは、業務でよく使う専門用語や、会議や日常の挨拶などで使う表現です。

「キーワード」の習得は英語力(4技能全て)を改善するうえで、
頻出なので使う場面が多く、一度覚えると習得しやすい、
という素晴らしい効能がありました。

3. フレームワークを決める

今では英語でのメモ書きに慣れましたが、当初は日本語のように思考が進まないため、ストレスを感じることもありました。

その際に効果的だったのが、フレームワークを使い、メモの形式を固定することです。

例えば、問題解決に関するメモを取る際には、
「1. 背景、2. 課題、3. 解決策、4. 評価」といったフレームワークで書くことを決めてしまい、
各項目に関して、それぞれ英語でメモを考えるようにすることで、スムーズにメモが取れるようになりました。

効果

当初は速記力を改善するために始めた英語メモでしたが、
Writingだけでなく、Speakingにも効果があったと感じています。

Speaking力が改善した理由を紐解くと、思考力、語彙力の改善によるものだと思っています。

英語で思考することに慣れた

完璧を目指さず、少しのミスを気にしなくなったことで、文章を書くスピードも話すスピードも上がったと感じます。

メモ書きをやってみて、英語での速記は、英語で考えることに極めて近いと思いました。

英語でメモを取るだけスピーキングが上級レベルに上達するとは思いませんが、
業務で発生する英会話の時間以外に、英語メモを取ることで、英語で考える時間を増やすことにつながり、
結果的に英語での思考に慣れたのだと思います。

語彙力が改善した

英語のメモ書きでは、キーワードに限定したとはいえ、新しい語彙の習得につながりました。
これは英会話では得られにくい、メモ書きならではの効果だと思います。

基礎となる語彙がなければ、相手の話を理解して、自分の意見を適切に表現することができません。
メモ書きを通じて、業務で頻出する語彙を効率的に習得することで、Speaking改善につながったと思います。

まとめ

この記事では、英語でメモを書くことで、
「スピーキング力を含む総合的な英語力が改善した」
という話をしました。

この取組自体がハマる方も多くいらっしゃると思いますが、
大事なことは、
既存の習慣の一部を英語で置き換える
ということだと思います。

新しく英語を勉強する習慣を身に着けようとしても、
ハードルが高く、モチベーションが高いうちは続けられても、
続かなくなってしまうことは多いのではないかと思います。

そういった方は、モチベーションを高めることよりも、
モチベーションが無くても続けられる方法を考えてみた方がよいかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事をお読みいただいたことによって、何かしら気付きがあれば幸いです!

この記事のドラフト
※実はこの記事のドラフトは英語で作成しました。普段書いているメモよりは文法や表現に気を配ってますが、粗を探せば色々あります。恥ずかしいですが、ご参考までに共有してみようと思います。

Introduction
I believe a big change comes from small, continuous efforts. To me, it is taking memos. I started taking English memos as my daily basis a half year ago after I joined current company. I currently find myself much more familiarized to English environment thanks to this activity.

In this short article, I'd like to share with you:
- Why I started taking memos in English
- How I did it
- What the effects were

I believe this article helps people who want to improve their English to a practical level.

Motivation
Since I joined the current team consisting of international professionals, I've been facing bunch of difficulties in terms of  language barriers. I take that inevitable because this is the first time for me to do business in English. However, in a super competitive environment (with a competitive salary as well :) ), I have been overwhelmed and taking it as a serious issue at the same time.

I analyzed my language issues and broke them down into the following items:
- Can't understand technical & company specific terms
- Can't understand strong accent English
- Find words during conversation
- Slow pace in chat communication
- Difficulty in writing meeting minutes lively

Surprisingly, I was struggling with text communication although we nowadays have smart translation tools like ChatGPT. This is because there are so many situations where quick texting is necessary. I usually write documents in Japanese first and translate them into English with the translation tools. However it doesn't work, when quick communication is necessary. For example, for chat communication, interactive short messages are preferred by most of my colleagues from overseas.

This drove me to start taking memo in my daily basis. Why do I chose taking memo instead of other writing practices, like writing essays, learning new vocabulary, etc? Because I like taking memos! I've just changed the language to write memos in, from Japanese to English. That means it is a small effort to me.

Take memo
Here are some example topics of my memos:
- Daily report
  - Done for today, issue, what I could improve
- Problem analysis
  - What is the goal? What is bloxkees? What are potential options and pros/cons?
- Ideas for new businesses
- Private schedule

I love taking memos with both PC and pen, and now I am taking them in English for both cases. The important thing is don't be afraid of making mistakes and try to take a memo at the same pace as I do in Japanese. The exception is when I encounter key words that I don't know how to express them in English. In this case I googled to look for better word choices.

To be honest, right now, I am writing this article with my smartphone, without taking care of making mistakes :)

Results
It is safe to say taking English memos improved not only my writing skills but also my speaking skills.

Why do I see improvement in speaking? I believe this is because:
- I gave up creaying a perfect sentences and I don't hesitate to make minor mistakes any more. That mindset improved the speed of texting as well as speaking. In my feeling, writing in English is quite similar to thinking in English.
- I could expand business related vocabulary effectively through the writing practices. Most topics for my memos are my daily business, so I get quite familiar with the key words. This is great advantage of writing practices. 

On the other hand, I need to admit that in the beginning, thinking in English made me stressful a bit. If you feel this way like me, I recommend you to use fixed format of the memo. For example, as for the problem solving topiv, I use the framework of 1. context, 2. issues, 3. counter-solutions, 4. evaluation. Once the sentence structure, or logic structure is fixed, I believe you will find it much easier to write and think in English.

Takeaway for you
I met a lot of English teachers who said "immerse yourself in English environment if you want to improve your English furthermore". If I add one thing from my point of view, that is not limited to verbal communication, but includes text communication. I recommend you to replace Japanese with English for one of your daily basis even though it would be writing or reading. Don't try to make a big effort, find the way to minimize pressure to work on it, and find enjoyable ways!


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まーさん/Data Scientist@多国籍チーム
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