見出し画像

パエリアの作り方→ご当地名物開発

2月からは糖質制限月間に入ると決めたため(みなさまからしたら「知らんけど」という感じでしょうが)、駆け込みで炭水化物≒糖質メニューであるパエリアを作ってみました。

前回の記事で「ある地域にホテルを建てるプロジェクトをやっている」と書いたのですが、その地域に何らか名物的なものを作れないかと思っていて、そこで気になっていたのがパエリアです。

「ある地域」は、名産として海産物(カニは日本一)、地鶏(Sumire的な)、きのこ(研究機関があるらしい)、米(ちょっと固めのパエリアやカレーに合う米もある)などがあり、また、薪ストーブを広めていこうという動きもあったりします。それらの材料でパエリアは作れますから、「とってつけたような名物」ではなく、きちんとその土地で作られているもの、その土地に根付いているものとして『〇〇(県名)パエリア』はあるのではないか」と個人的な思いです。

そしてここから作り方になります。

さて、パエリアといえばサフラン。私の中では「サフラン味のごはんのことをパエリアという」くらい重要なアイテムですが、残念ながら輸入品。調べたたところ日本では大分県でほそぼそと作られているとのこと。

値段を考えて(サフランは戦争の原因になるほど高価です)弱気になりながら「エイヤ!」と放り込み、お湯で香りと色を引き出します。

画像8

サフランをお湯につけたら、魚介への火入れに入ります。

奥さんが食べることを考えて控えめにしたニンニク(といっても大きめのひとかけ10gくらいか)をみじん切りにし、誰かにもらったパエリアパンになみなみと注いだオリーブオイルの海に投入します。

カロリーを気にしつつも、仕上がりの香ばしさと焦げ付き防止のためには目をつぶってオリーブオイルを多めに入れなくてはならないのです。(これをビジネスではトレードオフといいます)

ニンニクの香りが立ったら中火にして魚介類を投入し、軽く焼き目をつけた後、お皿か何かに取り上げておきます。ご飯とともに火入れする(蒸す)段階で再投入するので、この段階でバッチリ火が通ってる必要はありませんし、なんならここで火が通ると出来上がりはパサパサになっちゃいます。

画像8

魚介類を取り出した後、さらに「追いオリーブオイル」をいれ、そこに米を投入します。目安としては「米がオリーブオイルを纏うくらい」です。

画像8

あと、このとき玉ねぎのみじん切りを1/4個くらい一緒に炒めています。甘みが出ます。

そして、米がオリーブオイルをきっちり纏ったらスープを投入。スープは今回はフュメ・ド・ポワソンを使いましたが、普通にチキンスープのほうがおいしかったかもしれません。いずれにせよ「飲むとしたら薄めだよね」くらいのスープを「米も具材もきっちり覆って、さらに+2,3mm」位の量いれます。(ここは試行錯誤するしかないです。私も試行錯誤中です。)

画像4

この後の火加減は「若干沸いてる」です。

グツグツとした感じではないのですが、パエリアパンの真ん中のあたりはフツフツと沸いて
いる感じ。このサイズ(30cmのパエリアパンに米1.5合)だとコンロのポジションはこれ。「こんなんじゃ端は全く火がとおらないのではないのか!?」と思いながらも、一方で焦げの恐怖を考えると弱気にならざるを得ません。

画像5

この状態で20分待ちます。

様子を見て「ぜんぜん沸いてないじゃん」とか「もうめっちゃ沸いてんじゃん」みたいなのは調整してください。いくつか料理本やYOUTUBEを見ましたが、ここの感覚は自分で掴むしかないというのが結論です。

そして、20分立ったら中途半端に火を通していた魚介類をきれいに並べてのせます。ここセンスが問われます。

画像6

ここで私はキッチンペーパーあるいはアルミホイルで覆って、まんべんなく火を通すようにします。スペインの方々は終始、フタ的なものは使わずに作り上げると聞くのですが、火が通らなそうだから毎回ひよってします。(今回はアルミホイルがきれてたのでキッチンペーパー)

画像7

フタがある状態でさらに15分ほどさきほどの火力(フツフツと沸く程度)をキープし、そのあと火を消して10分ほど蒸らし。最後に先程の火力よりはちょっと強いくらいにしておこげを作って完成。ここで盛大に火を強めるとここまでの1時間くらいの冒険がすべてむだになることもあるのでお気をつけください。

このあたりの繊細な火加減、蒸らし加減を克明に伝えられたらフォロワー1,000人くらい獲得できそうなのですが、いろいろ見た私の結論は前述の通り「ケースバイケース→自分で掴むしかない」です。

画像8


そして、完成。

今回はけっこううまくできたようで奥さんにも好評でした。見た目も大丈夫そう。

今回、私の中で一番、よかったのは「変なリカバリーをしないでよかった」こと。いつもは途中で水を足したり、火が通っていないところと、通ってるところを混ぜ合わせて平準化したりということをやっていたのですが、今回はそれをせずに全体的にまともだったのが私としては進歩でした。

なかなか手ごわい料理ではあるのですが、手順をきちんと記録していけばいつか「自分で掴める」気がするのでその過程を楽しむのはどうでしょう。そうやって苦労して掴んだものは(一品の料理とはいえ)自分の自信の一つにすらなってくれるように思います。

もう少しうまく作れるようになったら「あの地域の人達」に食べてもらおうと思います。


材料

・米
 一人あたり0.7合程度

・サフラン
 上記のお米が「十分に黄色になりそうな量」

・オリーブオイル 
 パエリアパン(またはフライパン)のそこが油で覆われる程度
 +魚介類を炒めた後でなお、その後投入する米がオリーブオイル
  をきちんと纏う程度


・魚介類
 自分がたべたいくらい。(一人100gもあればきっと十分)

・ニンニク
 お好きに。(2人分作るのに大きめのヒトカケを使うのは躊躇します)

・たまねぎ
 2人分で1/2個から1/4個

・スープ
 今回は炒めた魚介類を信じて、フュメ・ド・ポワソンを小さじ2杯
 くらい入れるにとどめました。チキンスープでもいいかもですが、
 いずれにせよ「スープとして飲むには薄いかな」くらいがいいと
 思います。

・塩
 米を炊いているときに適当に入れてお好みにご調整ください。

書いてて思いましたけど、多分この順番が私が考えている「パエリアの材料の優先度」なんだと思います。

なお、普通はここにトマト類(トマトそのもの、トマト缶、ケチャップ)が入る気がするのですが、私は入れなくても「食べたい味」になるので入れません。あと、スープを入れるタイミングでイカスミを入れるとイカスミパエリアになります。量は「具材が全部真っ黒になるくらい」と思っていれば間違いないでしょう。


では、また。




いいなと思ったら応援しよう!

旅する総務課長(Maasoo)
しがない(ほぼ)無職の中年ですが、サポートしていただけたら喜びます。

この記事が参加している募集