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2024年1月20日の雑感ー加速した小売売上高。インフレ再燃懸念となるかー

少し旬を過ぎてしまいましたが、今回は小売売上高について私見を述べたいと思います。本来であれば記事としてピックアップすることはあまりない統計ではありますが、発表後の株式投資市場の動きが大きかったので、私自身はどう感じたのか、また発表を受けて投資戦略に影響はあったのかを下記にまとめます。

前提として

米商務省が発表した2023年12月の小売売上高は前月比0.6%増と、予想の0.4%増を上回りました。また、前月の0.3%増からも加速しました。

注目点

私自身は、小売売上高についてはそれほどインフレ指標として重要視していません。これから言及する件がなければ、ピックアップして記事にすることはなかったと思います。
今回の統計で注目すべきは、インフレ再加速の懸念となり得るかという点についてです。

まず、12月の小売売上高の大きな特徴として、集計する13項目のうち9項目で増加がみられたことです。例えば、衣料品、総合小売店などが該当します。既に確認できているように、2023年12月の雇用環境は良好であり、平均時給の伸びもインフレを上回っていました。したがって、年末商戦時点において消費者の懐は温かかったと推測することができます。
また2023年12月には、サプライチェーンの正常化が完了していました。これによって小売側は在庫水準を適正に保つことができました。したがって、過剰な値引きを行う動機が少なかったと考えられます。

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