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2024年2月9日の雑感ー米経済指標は好調を維持。3月の利下げの可能性は消滅か?目先の投資戦略はこれ!ー
前提として
米連邦準備制度理事会(FRB)は1月31日までに開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)にて、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25-5.5%に据え置くことを決定しました。金利の据え置きは4会合連続となります。
パウエル議長は、市場で予想されていた3月の利下げ開始期待について、見送る可能性が高い姿勢をみせることで牽制する形となりました。
その他、米労働省が2日発表した1月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比35万3000人増と、予想の18万5000人増を上回りました。
失業率は3.7%と、予想の3.8%を上回りました。
平均時給の伸びは前月比0.6%増と、予想の0.3%増を上回りました。前月の0.4%増からも加速しました。また、前月は前年同月比で4.1%上昇していましたが、4.3%上昇に上方修正されました。
市場では労働市場の減速が期待されていましたが、1月の雇用統計では一転して労働市場の拡大が示唆されました。
注目点
まず注目されていたFOMCについてですが、概ね事前に予想されていた内容であり、サプライズはありませんでした。ただ、一部の投資家が期待していた3月の利下げの可能性はほとんど消失したと感じました。FOMC後に発表された雇用統計は、上記に示しているとおり米経済の拡大を示唆しています。したがって、足元で金融政策を緩和させることは、沈静化しているインフレを再加速させてしまいかねません。
一方で、金利の引き下げには前向きな姿勢を示唆しました。今回のFOMCのキーポイントとなるのが、この文脈の変化です。解釈はそれぞれあることとは思いますが、私は利下げに向けた地ならしに突入したと考えています。
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