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【Vol.1】どうなる?大山町版DMO、観光地域づくり法人ができるまで。

天候 曇り
今歌「KANPAI FUNK」和田アキ子 


やっほー!!!おはよー!!!
今回は、観光のおはなし。今、僕が暮らしている鳥取県大山町では、大山などの観光資源活用へ向け新たな団体の設立準備が進んでいます。その団体とは、観光地域づくり法人である「大山町版DMO」


大山町内からも委員を選定し、その中で議論をしていきながら、再来年の設立を目指しています。実は僕自身も委員に選定され、10月に初開催されたDMO会議に参加しました。これから継続的に関わっていく中で、自分なりの頭の整理も含めて、「どうなる?大山町版DMOができるまで」シリーズとして、現場レポート少しずつまとめていきます。




■そもそも、DMOってなに?


まずは、そもそも「DMOってなんだ?」。初めて聞く人にとっては、良くわからない横文字ですよね。まずは用語の認識を共有していきましょう。


DMOとは、観光物件、自然、食、芸術・芸能、風習、風俗など当該地域にある観光資源に精通し、地域と協同して観光地域作りを行う法人のこと。Destination Management Organization(デスティネーション・マネージメント・オーガニゼーション)の頭文字の略。DMCはDestination Management Company(デスティネーション・マネージメント・カンパニー)の略。

観光庁が規定した日本版DMOは以下の通り。

『地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する「観光地経営」の視点に立った観光地域づくりの舵取り役として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人

引用元「JTB総合研究所


ひと言でまとめると、『地域』の司令塔を担う団体です。DMOは欧米の観光先進国を中心に発展してきましたが、2007年に世界観光機関「UNWTO」がその枠組みを定義したことで世界的に認知されるようになりました。一方、日本では2015年に「日本版DMO 候補法人登録制度」が創設されたことが始まりです。


令和5年時点では、「広域連携DMO」10件、「地域連携DMO」108件、「地域DMO」164件の計282件が登録されています。思ったよりも、意外に多いっすね。ちなみに「大山町版DMO」は「地域DMO」の枠になります


■「暮らし」と「各産業」に染み出す『観光』


ここで、「観光地域づくり法人」と、名称に「観光」を謳っていますが、「観光」はあくまで手段。「観光」を活かして、「地域」を盛り上げてくのが、「観光地域づくり法人」の役割です。


一般に「観光」といって、イメージしやすいのは、「旅行」や「ツアー」だったりいわゆる「旅行業」「宿泊業」だと思います。ただ実際は、想像しているよりも、観光には波及効果があります。


現地に行くためには「交通事業者」が必要だし、観光地を巡りお腹を満たすのは「飲食店」だし、その食材を提供するのは「地域住民」がやっている「農林漁業」でもあるし。つまり「観光」は、地域のあらゆる産業に染み出しているのです。


だからこそ、「地域」を盛り上げる手段として「観光」を活かしていこうというのは、方向性としてはありだと思います。もちろん全ての地域に言えることでないと思いますが、「大山町」は行政を挙げて、そこに力を入れていく舵取りをはじめました



■「大山町版DMO」を作るためには。


そんなDMOですが、作ろうとして、スグに作れるわけではありません。作る為には、観光庁の許可が必要で、登録要件を満たす必要があります。観光庁では日本版DMOの登録要件として、以下5つの項目を掲げています。


①観光地域づくりにおいて、多様な関係者の合意形成ができること。
②データの継続的な収集・分析を行い、そのデータに基づく明確なコンセプトのもと戦略(ブランディング)を策定し、KPIの設定やPDCAサイクルを確立すること。
③観光事業と戦略とをマッチさせる仕組みを作り、プロモーションを実施すること。
④法人格を取得し、意思決定の仕組みが構築されていること。専門人材が存在すること。
⓹安定的な運営資金が確保される見通しがあること。

引用元「観光庁


その要件を満たし、はじめて観光庁の審査を受けれます。そして審査が通れば法人設立へ。ちなみに、日本版DMOとして登録された法人は、登録後も年に1度は取り組み状況の評価や報告を実施する必要があります。


■司令塔の司令塔が決まっていない問題。


そして『大山町版DMO』として、いちばんの課題。それは、『大山町版DMO』として動いていくことだけ決まっており、その代表(専門人材)が誰になるのかが決まっていないということ。ただここは、検討会議で方向性を深めていく中で、その中のメンバーになってもらいたいという意図があるみたいです。


ちなみに前回の会議では、実際の事業内容も明確にはなっておらず。根本の方向性も、これから話し合いの中で決めていくことになっています。この段階から、関わっているからには、『大山町版DMO』が『大山町版DMO』だからこそ出来ることに向かえるように意見は伝えていきます


方向性を考える上では、『大山町版DMO』が実施するのは、『観光』ではないという意識が一番重要。あくまで『観光』は手段。地域に根差した『困りごと』を、『観光』を活かして解決していけるような仕組みができたらいいなと思います。


ちなみに、現在、鳥取県大山町の「観光」を、司令塔として一手に担っているのが『一般社団法人大山観光局』。大山町版DMOの事業内容として、「観光」領域が被ってくるのであれば、そもそも『大山町版DMO』を作る必要もないなと思っています。


大山町版DMOの今後が、どうなっていくか、随時共有していきますね。次回の『大山町版DMO』検討会議は、12月25日(月)になります。大山町版DMOが設立するまで、現場レベルでのレポートをしていきます。要チェケラ!


紹介したいもの


■一般社団法人大山観光局
鳥取県大山町の観光の司令塔、大山観光局。大山エリアのことは、大山観光局に聞いてみよう。


■フォトマトペ
鳥取大山から生まれた、「フォト」と「オノマトペ」を使って遊ぶ、なんだか楽しい新感覚ボードゲーム「フォトマトペ」。巷では観光ボードゲーム、旅するボードゲームとも呼ばれています。


■トマシバ

鳥取県大山の麓。標高300m、日本海が一望できる広大な芝畑をひとりじめできる、一日一組限定のグランピング。野外映画にテントこたつに焚き火もあるよ。※現在2024年4月1日~6月2日まで予約受付中。

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