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【MaaS体験記#2】前橋市でMaeMaaSを使ってみた
はじめに
このnoteでは、全国各地のMaaSのサービスを実際に体験して、その感想などを発信していきます。
現在、日本各地で数多くのMaaSの実証実験が実施されていますが、サービスの内容や対象範囲などは実施主体者により様々です。
そこで、このnoteでは実際にMaaSを利用した感想や他のMaaSサービスと比較してどうなのかなどを体験をもとに考察していきたいと思います。
第2弾の今回は群馬県前橋市で展開されているMaeMaaSの体験記です。
MaeMaaSとは
「MaeMaaS」(まえまーす)とは、前橋市が国土交通省の「令和3年度日本版MaaS推進・支援事業対象地域」の採択を受け、IoTやAIを活用した新たなモビリティサービスの実現に向けた取り組みです。
前橋市内の交通再編を目的として、市内の交通機関をわかりやすく案内する市民向けのサービスで、交通機関を使ってもらうための実証実験でもあります。
2020年12月21日から2021年3月12日の3ヶ月間でも前橋版MaaSとして実証実験が行われていましたが、この度リニューアルされて帰ってきました。
実施機関は2021年10月1日から2022年3月31日の6ヶ月間です。
MaeMaaS アプリの特徴は3つあります。この3つに着目しつつ前橋市内を巡ってみました。
【特徴】
1.リアルタイム経路検索
2.アプリでの予約・支払
3.マイナンバーカードと交通系ICカードの連携
使ってみた
◆デマンドバスの利用感
前橋市では、富士見地区、大胡・宮城・粕川地区、そして城南地区の3地区でデマンドバスが運行されています。これまでは各地区の予約アプリでの予約が必要でしたが、MaeMaaSにより3地区すべてのデマンドバスが予約できるようになりました。
![デマンドバス01](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64854045/picture_pc_2904a614e5a868c51c6952b588c6053e.png?width=1200)
予約方法は、最初に地区で運行されているデマンドバスを選択します。
次に乗車するバス停と降車するバス停を選択、最後に乗車する日にちと時間を決めて完了です。
![デマンドバス02](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64854428/picture_pc_ed9ee3751ce1dc5d93d1cca704fe542d.png?width=1200)
支払いは降車時に行います。今回はSuicaで支払い、前橋市民割引を使って100円で乗ることができました。
※前橋市民割引は、マイナンバーカードの事前登録が必要です。
![スクリーンショット 2021-11-03 16.26.37](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64855089/picture_pc_f5882a53535b4e8dacc3e5a87ecf301c.png?width=1200)
運転手さんにお話をうかがったところ、普段は高齢者の方の移動手段として多く利用されているそうです。地区内のバス停であれば、どこでも乗れ、どこでも降りられるので目的地の近くまで行けるためとても便利です。
![スクリーンショット 2021-11-03 16.20.17](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64854616/picture_pc_8c54fc503ef739944750ada6c5b07ace.png?width=1200)
◆路線バスの利用感
MaeMaaSでは、前橋市中心市街地エリアで乗り放題になる「中心市街地乗り放題券(路線バス)」と前橋駅周辺の循環バスが乗り放題になる「マイバス4循環乗り放題券」のデジタルフリーパスがあります。
前橋市では複数の路線バスが乗り入れていますが、「中心市街地乗り放題券(路線バス)」はエリア内であればバス事業者関係なく乗車することができます。
今回は循環バス乗り放題の「マイバス4循環乗り放題券」を購入し、体験してみました。
デジタルフリーパスの購入はMaeMaaSアプリから行います。デマンドバスと同様に、マイナンバーカードをアプリに登録することで前橋市民割引が利用でき、通常310円のところ200円で乗り放題となります。
![路線バス01](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64859580/picture_pc_5fbed0b9b844b298d42a09ddabf28e01.png?width=1200)
利用は簡単で、乗車時に運転手さんへ有効にしたデジタルフリーパスを見せるだけです。降車時はフリーパスを見せているのでそのまま降りて大丈夫です。
![デマンドバス03](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64899175/picture_pc_36171cc23d9bb086fbd832e01683ccd0.png?width=1200)
![スクリーンショット 2021-11-04 8.21.48](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64899658/picture_pc_f0080d485e8989775bc57f61ead74555.png?width=1200)
◆シェアサイクルの利用感
シェアサイクルCogbe(コグべ)は、MaeMaaSと同じく前橋市が実施主体で、2021年7月にスタートしたシェアサイクルサービスです。
前橋市内に30以上のポートがありどこでも借りて返すことができるので周遊性がとても高く、クレジット決済であれば15分25円から借りられるので、ちょい乗りができ利便性も高いです。
借りる際は専用アプリからサドル下のQRコードを読み取ります。読み取りが成功したら自動的に解錠されます。どこかに立ち寄って駐輪した際の解錠や返却も専用アプリから行います。鍵を借りる必要がなく、スマホ操作だけで完結するので便利です。
※利用はMaeMaaSとは別アプリのecobikeを利用します。
![シェアサイクル01](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64900600/picture_pc_8c963c4f034cc2f9f1eaa3f8f940dbda.png?width=1200)
自転車は電動付きなので上り坂でもグイグイ進みます。バッテリー残量やタイヤの空気圧も問題なく、メンテナンスが行き届いているので安心して利用できます。
まとめ
今回は前橋市が展開してるMaeMaaSを体験してみました。前橋市の中心部はバス停も多く周遊できるので使ってみると新たな発見もあるかもしれません。
残念だった点は、上毛電鉄 中央前橋ーJR 前橋駅 間のシャトルバスが対象外であったこと。MaeMaaS対象の路線バスを利用してほしいのかもしれないですが、利用される方も多いので対象になっているとより利便性が高まると思いました。
また、MaeMaaSアプリで県庁前から臨江閣をルート検索したら経路が見つからないことがありました。後日改めて試してみたら検索できたのですが、時間帯によっては検索できない場合があるのでしょうか。
![ルート検索](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64901780/picture_pc_5389a3fb583866b6c7b3ff5c89712b1b.png?width=1200)
もう一点。シェアサイクルポートのスペースが狭いところがあり、ちゃんと駐輪スタンドへ戻っていない自転車が散見されました。
さて、今回のMaeMaaSですが今後は上毛電鉄のフリーパス追加や店舗で使えるクーポンも予定されているようですので、より使い勝手の良いものになりそうです。楽しみですね。
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