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広報も知っておきたい👀 財務と気候変動の関係性
こんにちは! トライバルメディアハウス新卒広報のマーヘルです。
すっかり第1回目の記事から時間が空いてしまいましたが、私はマーケティングの会社の広報になりました🤸♂️
そんな私が広報配属の3カ月を振り返った記事はこちら。
今回は、個人のnoteで、広報に関わる個人的なアイデアを書き連ねていきたいと思います。
私は、大学時代はSDGs関連(主に人権関連分野)のことを勉強していました。そんな私が、広報に配属されて最近考えていることがこちら。
企業ブランディングにSDGsの文脈を組み込むことは、当たり前の時代。
ということです。
最近の例だと株式会社ユーグレナがコーポレートアイデンティティを「Sustainability First」に刷新したことが話題でしたね🤸♂️
どのようにして自社のブランディングにSDGsの文脈や、サステナブルなイメージを取り込むことべきなのでしょうか?
そもそも、ブランディングにSDGs文脈を組み込む云々が重視され始めたのは私の体感だと、ここ1,2年。
なぜこんなにも急に盛り上がってきているのでしょうか。
調べていくとTCFDというアイデアにたどり着きました。
この取り組みがあったからこそ、ブランディングにSDGsの文脈を組み込むことが重視されてきたのではないのかなと考えます。
今回は、世界中で懸念されている気候変動の観点から企業財務との関連性、ブランディングについて整理してみました👀
気候変動に対する企業活動のものさし📏
突然ですがみなさんは、気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)という取り組みについてご存知ですか?
なにか物凄い名前ですが、すごくざっくりまとめると以下です。
【成り立ち】
G20の要請を受けて金融安定理事会(FSB)が立ち上げ。気候関連の情報開示及び金融機関の対応をどのように行うかを検討するための特別チーム
【設立の背景】
投資家:企業が気候変動のリスクに対して備えをしているか知りたい🥺
企業:それらの情報をどのように示すべきなのか知りたい🥺
➡TCFDがそのガイドラインやクライテリアをまとめますよ🦸♂️
といった取り組みで、投資家と企業の双方向からの要望によってはじまりました。
TCFDの最終報告は2017年に完了しております。
ちなみに委員長はBloombergの創設者であるマイケル・ブルームバーグ氏が務めていたんですね👀
気候変動と財務的影響ってどこにあるの?
さて、成り立ちはざっくりわかったところで、なぜ気候変動と財務に関連性があるのでしょうか🙄
ここ数年で地球温暖化が進み、温暖化によって深刻な気候変動が起きています。
それに伴い、経済にも破壊的なダメージが出ているところが少なくありません。
しかし、環境問題は一朝一夕で解決できる問題ではなく、ましてや個人のアクションから大局的な変化を見据えることはとても想像し難いです。
(私はそれでも個人のアクションを止めるなとは思いません🍀)
環境問題解決の道筋がとても長期的な時間軸のため、経済的意思決定がとても難しいのだと思います。
とはいえ、なにもやらないわけではありません。
2015年に多くの国が温室効果ガス排出量の削減と、低炭素経済の意向を示しました。
その意向がなにを示すのか。
企業活動として、化石燃料やそれに関連する資産からシフトし、クリーンなエネルギーに由来する資産に代わるんですよね。
そんな動きが世界中で起きたらどうなるのでしょうか?
化石燃料などに依存する経済圏がとてつもない変化・打撃を受けるわけですね🤕
さて、少し視点は変わって企業の財務に。
企業の財産はどこから出ているでしょうか。そう、投資家ですね🎅
(全部が投資家ではないですが)
投資家は長期的なリターンを見据えつつ、企業にお金を渡します。
投資家にとって、投資している分野に大打撃を受けるのは困りますよね。
でも既に多くの国が低炭素社会を目指すなかで、どの企業がそれに対応しようとしているのか、はたまた全く関心がない企業なのか。
投資家にとっても大きな変化が目前に迫っているなかで、その波に乗り切れない会社に貴重な資産を提供するでしょうか🤨
少しずつ関連性が見えてきた気がしますね。
気候変動解決に向けて多くの国が取り組みを進めるなかで、既存の経済圏は大きく変化するのではないでしょうか。
その変化に向けて準備をしていない企業は、長期的に見て存続困難な可能性があり、投資家にとっても最終的には低リターンになるかもしれないということです😑
そのために、投資家は企業がどのようにして低炭素社会に向けて取り組みを進めているか適切な情報を知る必要がありますし、企業側もどのようにして投資家に適切な情報を伝えて、投資を受けられるようになるのか知りたいわけです。
これが気候変動と財務的影響の関連性なんですねー🤸♂️
(かなりざっくりまとめていますので、ご指摘あればお願いいたします)
広報としてどうアクションするか🌱
気候変動と財務の関係性をざっくりとお話ししました。
では、トピックを私がはじめに述べたことに戻します。
企業ブランディングにSDGsの文脈を組み込むことは、当たり前の時代。
なぜ、当たり前なのか。
TCFDの取り組みなどを踏まえると、「投資を受けやすくするため」ということも理由の一つになってくるのではないでしょうか。
世界でサステナビリティな意識が盛り上がるなか、ブランドにサステナブルなイメージを持ってもらうことで、自社への投資ハードルを下げることに寄与しているような気がします。
このあたりは私の推測なので、完全な因果関係を示せるわけではありません。
しかしながら、広報としてこういった情報を知りブランディングにどう生かすかということを考えなければいけない時代に突入していると感じます🤨
冒頭では、ユーグレナのコーポレートアイデンティティについて出しましたが、欧米の国での事例はどのようなものがあるのでしょうか?
最近では会社のミッション・ビジョン・バリューの他にパーパスという要素が新たに加わっていますね。
パーパスはすでに欧米では一般的なアイデアとなっており、2014年9月のハーバードビジネスレビューの「あなたの会社のパーパスは、ミッションでもビジョンでも、バリューでもない」という記事で定義されています。
【パーパス】
社員やスタッフが良い仕事ができるように、組織が顧客(企業の場合)や、
学生(学校の場合)や、患者(病院の場合)の生活にどんな(良い)インパクトを
与えられるのかを明確に表現するもの。
「何のために存在しているのか」ということを表すものがパーパスと言えますね。
この定義を踏まえると、アメリカの新興金融会社であるAspirationのコーポレートメッセージがパーパスを表しているようで、私は好きです。
お金を生み、違いを生む
Aspirationは社会に配慮した持続可能な現金管理サービスと投資商品を提供しているため、世界により良い影響を与えながらお金を生み出せます。また大手銀行とは異なり、私たちはユーザーの預金を石油パイプラインに資金供給したり、ユーザーの意向に反対する政治家への選挙献金したりしません。
※Aspiration社ページより引用
後半部分はパーパスとは少しニュアンスが違うように感じますが、前半部分はまさしくそうではないでしょうか。
Aspiration社は社会貢献性のある金融業務を通して、世界を良くするということが明示されています。
ブランディングを支える広報として、まずは「なんのために存在しているのか」というパーパスから考えてみてはどうでしょうか?
またそのパーパスはどういった投資家に刺さるのか?
明確に生活者のことを捉えられているのか?
といったことまで考え、曖昧な言葉ではなくハッキリと明示することで、
世の中に新しい価値を訴求できるかもしれませんね👀
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