don’t rest in peace.


樹木希林さんと内田裕也さんの娘さんが
内田裕也さんを見送ったときの言葉が忘れられない。

Fuckin' Yuya Uchida, don't rest in peace just Rock'n Roll!!!

くそったれ 内田裕也 安らかに眠るな ロックンロール

親父の手術中に、SNSでこの言葉を目にして、今後その言葉がテーマになるなんてあまり思っても見なかった。

内田裕也さんほどよくも悪くもそこまで立派ではないし、甲斐性もない。
でも、喪主の挨拶はほぼパクリたいくらい状況が似ていた。

亡くなって数週間経つけど、今でも、のこのこ逝ってんじゃねーぞオイと常に思っている。


身内が死ぬと大変ね、とよく聞くけど、
一般的に想像ができる範囲よりはきっと楽な気もする。
亡くなるずっと前から、なにかあったときのために、と公的なものは一通り聞いていた。

プラス、マイナス、の全ての財産負債も規模が大きくないから、そんなに難しくはないと思う。

でも、私はいま妊婦である。今でこそ安定期に入ったけど、
安定期に入ってからの方がいわゆるマイナートラブルが目立つ気がする。
それがストレスからくるものなのか、妊婦だからなのかはわからないけど、
ひたすら眠いし、ひとつひとつの行動、それこそ電話ひとつかけることだけでも、ハードルが高すぎて、ギリギリまで先延ばしにしている傾向がある。

その日やろうと思っていること、やりたいことを考えながら寝ていることが多い。シンプルに無理、眠い、だるい、身体が重い。

それでも、私にしかできないことが多くて、おちおちそんなことを、言ってる場合でもなく、やらなきゃいけないことはずっとやらなきゃいけないこと。
だからさっさと終わらしたい。と思いながら今日も寝る。

私は大変じゃない、べつにみんなやってること、と思っていたけど、そう思うのはやめて、
私はいま大変。今んとこの人生で一番大変。しんどい。と自覚しようと思う。

妊娠中に夜中に死んだ父親は空気読めないなぁまじで迷惑だわ。と真剣に思ってる。


父親に対しての感情は非常に複雑である。

相反する感情が複数存在し、混乱して、ストレスとして蓄積される。
でも『このある種のカオスを私は受け入れることにしました』と内田也哉子さんの言葉に救われた。

きっと、父親自身と、父がやっていたこと、その周りの人たち、のことを、私は理解することができないと思う。
ただでも、受け入れることにした。

だから、父の彼女という人が当然現れても、
年増の青春を見せつけられても、
私は頭を下げ、母より年上の恋する彼女の気持ちをフォローするしかできなかった。
(本当は色々書きたいけど、自重する)


私の人生は、父親が死んでフェーズが変わった。

この30年間は、親に振り回された上での人生だった。
でも、全て自己責任でやっていたから、親に恨みはないけど、
親がもっとまともだったら、一般的な親だったら、絶対にいままでの進路は歩んでなかった。

地べた這いつくばって泣きながら耐えたこと、悔しくて悔しくて、絶対乗り越えてやる、と唇噛んだこと、それは私の血肉となり、これからの人生を切り開く力になっていることを自覚している。

これから先は、子どもとしてではなく、母親、妻としての人生が始まる。
でも、それと同時に自分で道を決めれることにもなる。
いままでのキャリアは正直いらない。
それなりにしんどかったし、父親が死んだ時
漠然と『もうあの仕事しなくていいんだ』とも思った。
なりたくてなった職種だけど、10年近くやってるけど、結果論として向いていないし、
家庭環境からしてこの職種になるのが都合がよかっただけでしかなかった。

これからなにをして、なにになろう。
妻、母親としてもそうだけど、自分としてのキャリアをどう作っていくか、楽しみでしかない。





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