2023.04.07 hook up waack 後半戦
前回はこちら。
予選サークル。ゼベさんの後に踊ることになった俺はゼベさんのエネルギーをそのままキャッチボールのごとく受け取り、科学でもよく登場する「エネルギー保存の法則」で予選を通過できると確信した。
ゼベさんはムーブの終わりに絶対になんか投げる動作をするはずだ。
俺は知っている。ゼベさんはムーブ終わりに投げる。投げたがりなのだ。
投げてきたところをキャッチして、なんかこう、それっぽくやればいいんや。
科学の力で俺は勝つ。
ありがとう、ドクターストーン。
ありがとう、でんじろう。
そんなこんなでゼベさんの番がきて、しばらくジャッジの前で踊って戻ってくる。
少し緊張しつつ、投げろ!投げろ!と念を送る。
大丈夫。俺は知っている。ゼベさんは投げたがりである。
ついにその時がきて、ゼベさんはなにかを投げてきた。いくぜ!
確かにゼベさんは投げてきた。
そして俺はそれを受け止めた。
だがゼベさんはひたすら踊り続けている。
ゼベさんは戻ってくる気配はない。
戻ってくるどころか、サークルの関係ない人にまで点呼をとるかのように一人一人にいろいろ投げ始めた。
俺は知らなかった。ゼベさんはムーブ終わりでなくても投げたがりだったのだ。
一度飛び出そうとしてからのせべさんのまさかの続投にビビってしまった俺。謎の緊張感が増してくる。
やべ、どうするのこれ。どうしたらいいんだよ、でんじろう先生。
そう思っている間もゼベさんはポケモンのサファリパークに来たトレーナーのごとく何らかを投げ続けている。
ジャッジに、他のダンサーに、そして俺に、投げ続けている。
このイベントはムーブの時間制限がないので、いつ終わってもよいのだ。
ゼベさんの行動に焦り散らかした俺は、ゼベさんのムーブが終わったとたんに普通に物理的にゼベさんを捕まえることにした。
戻ってくるゼベさん。ゼベさんの肩にポンと手を置く俺。
ムーブ終わった…か…?と数秒確認したところ、ゼベさんは俺の背中をパシンとたたいてくれてゼベさんはムーブをやめた。
俺の番ということですね、気合も受け取りました。ありがとうございます、ゼベさん。
ここからは気合を入れていくぜ!
ゼベさんに片手を乗せたまま、俺が踊り始める。
するとここで、ムーブが終わった感じだったゼベさんが急に激しく踊り始める。
これは完全に「エネルギー保存の法則」というやつであった。でんじろうは俺を裏切ったのだ。ウラギリー保存の法則。
俺は科学を恨みながら踊ったが、もう数秒だが実質セイムタイムみたいな状況になっていた。鎮まってくれゼベさん。
もうお地蔵様の頭をなでるかの如く、ゼベさんの頭をなでてもゼベさんは衰えることを知らなかった。
鎮まれ!鎮まれ!と霊能力者のごとく念を送るが俺の霊力は皆無であった。
村の神を怒らせたので生贄をささげないといけない展開はよく見るが、実際に生贄になることを迫られるのは初めての体験であった。
非常にテンパりつつも行くしかない。非常にまずいスタートとなった。
もうテンパりすぎてのムーブだったので、一分くらいの時点で1次予選落ちを確信したのでめちゃくちゃ長く踊ったが世の評価というものはわからない。なんやかんや通過できた。
必死な感じがよかったのかもしれない。ギリギリで生きた者にだけ見えるあれだったんだろう。
ありがとう、KAT-TUN。
そんなこんなで2次予選に進んだが、このとき俺の頭の中ではスッキリの人が何度も語り掛けてきていた
基本的に緊張しなさ過ぎてクソムーブをかまして負けるのがいつものパターン(?)なのだが、この日はなぜか緊張というかなにかがおかしかった。
一次予選の時はゼベさんにだけしか意識が向かなかったので気づかなかったが、たぶんジャッジや同じサークルの相手がみんなyoutubeで腐るほど見た人たちだったから?
海外でも似たような状況があるのでなんでこんなに緊張しているのか謎であった。
終わった今振り返ってみると、たぶんこのサークルの6人という人数がよくない。
会社の飲み会でも10人以上いればなんかそれっぽく過ごせるが、俺のようなインキャには一番厳しい数字は6である。
今共感できなかった陽キャ共は6人での飲み会に行く機会があったら絶対周りを見てほしい。
俺が会話に入りそびれて虚空見ながら座ってる確率
―――――――100%。
インキャ隠れの里の陰影である俺にはこの2次予選は厳しい戦いであった。
陰影ってすごいな。インカゲな、インカゲ。
まぁそんなこんなでかかった曲も全部知らず、虚空を見つめながら敗退した。
このクソムーブを…変えたいっ!
ただ、今のままで全力でやりきれたとしても普通に負けていただろうし、ジャッジが違っても負けていただろうというくらい周りとは差があったのを感じた。
しかし珍しく悔いはない。その時やれることはやった、この体験はなかなか珍しいと思うので、この体験だけでもここに来た価値はあった。
この時一緒にイベント前から
ハリー堀田、ドドスコニティと来ていたのだがこやつらも一次予選は突破していた。
ハリー堀田は「大学シンクロナイズドスイミング選手権」(実在するかは知らない)の強豪校のキャプテンみたいな風貌で出てた。
ドドはシンデレラをいじめてる姉(?)みたいな少し悪そうな雰囲気を出しながら出ていた。
以下、写真の下のコメントはフィクションです。たぶん。
周りのみんなの表情でわろた。
「あなたのお命、一括払いで頂戴いたしますわよ」とか言ってクレジットカードを手裏剣代わりにしてそう。忍んでくれ。頼むよ。
まぁ確かにそれはこぼすな。
これもうスタンド使ってないのがおかしいよ。
使わせてみよう。
スタンド使ニティ、違和感なくて腰抜けた。
まぁそんなこんな(?)で細かい話は置いといて、
セレブくのいちもスタンド使ニティもみんな2次予選で落ちてしまった。
次回はみんなで上がろう…。
トーナメントも2次予選もみんなレベルが高かったので、たぶんもう少し気合い入れないと運が良くてもあがらないんやろなぁ。(ニチャア)
という感じだった。
が、いろいろな技術とか表現とか盗んで帰ってこれた気がする。
帰りは乗り過ごすから寝ないと言ってたスタンド使いもスタンドもどっちも寝てた。
また行きます大阪。楽しいイベントをありがとうございました。
完
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