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2024年11月18日週まで直近のM&A情報

目次

  • AZ-COM丸和ホールディングス、株式会社ルーフィの子会社化

  • 東京海上HD、ID&Eホールディングスの完全子会社化

AZ-COM丸和ホールディングス、株式会社ルーフィの子会社化

当事者

  • 買主:AZ-COM丸和ホールディングス株式会社

  • 売主:廣田 隆二、渡辺 泰章、他 (少数株主)

  • 対象企業:株式会社ルーフィ

案件に関する概要

  • 案件目的:

    • EC物流事業におけるラストワンマイル事業の強化。

    • ルーフィの持つ軽貨物運送事業のノウハウ、ネットスーパー事業者との取引基盤、配車マッチングシステム、冷蔵冷凍車配送ネットワークを活用。

    • 営業体制強化、物流サービス品質向上、グループシナジーによる企業価値向上。

  • 案件概要:

    • AZ-COM丸和ホールディングス株式会社が株式会社ルーフィの発行済株式400株を全て取得し、完全子会社化。

  • 対象企業概要(事業概要含む):

    • 社名:株式会社ルーフィ

    • 所在地:東京都中央区京橋1丁目4番10号大野屋京橋ビル4階

    • 代表者:代表取締役会長 廣田 隆二 (株式取得後は退任予定)、代表取締役社長 渡辺 泰章

    • 事業内容:配送事業(企業間配送・個人宅配)、システム事業

    • 資本金:500万円

    • 設立年月日:1996年4月9日

    • ネットスーパー事業者を主要取引先として事業展開。

    • 自社開発の配車マッチングシステムと冷蔵冷凍車の配送ネットワークが強み。

  • 取得価額: 不明 (当事者間の守秘義務に基づき非公表)

東京海上HD、ID&Eホールディングスの完全子会社化

案件概要

東京海上ホールディングス(以下、東京海上HD)は、ID&Eホールディングス(以下、ID&E)の普通株式を全て取得し、完全子会社化するための公開買付け(以下、本公開買付け)を開始する。買付価格は1株当たり6,500円。買付予定数の下限は9,988,600株で、上限は設定していない。本公開買付け後、全ての株式を取得できなかった場合は、株式売渡請求または株式併合によるスクイーズアウトを実施する予定。

案件目的

ID&Eを完全子会社化することにより、ID&Eが持つ工学技術に基づいた経営資源と東京海上HDの保険事業を組み合わせ、防災・減災、気候変動対策等におけるソリューションを一体的に提供し、新たな価値創造を目指す。

買主と対象企業の関係性

東京海上HDの完全子会社である東京海上日動火災保険は、ID&E株式の0.30%を所有。また、両社は2020年8月以降、防災・減災・モビリティ・スマートシティなどの分野で協業を進めてきており、防災コンソーシアム(CORE)にも共同で参画している。

案件背景

東京海上HDは、中期経営計画で「価値提供領域の飛躍的な拡大」を掲げ、特に防災・減災、気候変動対策等の分野におけるソリューション事業の拡大を目指している。ID&Eの持つ技術力・事業基盤は、この戦略の実現に不可欠と判断した。一方、ID&Eは公共事業中心の事業構成から民間市場への進出を目指しており、東京海上HDの顧客基盤・財務基盤を活用することで、更なる成長を期待できる。

案件後の経営方針

ID&Eの現経営陣を原則維持し、自主独立性を尊重しつつ、東京海上HDグループの資源を活用しながら事業拡大・成長を目指す。従業員の雇用条件も原則維持する予定。

案件検討の経緯

2020年8月以降、協業開始。2022年8月以降、東京海上HDは三菱UFJモルガン・スタンレー証券を介して、より緊密な関係構築の可能性を探る。2023年8月、資本関係を含む協業検討の基本合意書を締結。デューデリジェンス、事業シナジーに関する協議を経て、2024年10月から買付価格の交渉を開始し、最終的に6,500円で合意。

取引スキームの特徴点

二段階買収スキームを採用。本公開買付けで90%以上の株式を取得できなかった場合、株式売渡請求または株式併合によるスクイーズアウトを実施し、完全子会社化を目指す。少数株主の権利保護のため、株式買取請求権・価格決定申立権を確保。

価格の算出方法

東京海上HDは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券に株式価値算定を依頼。

  • DCF法: 対象者の2025年6月期~2029年6月期の事業計画等に基づき、将来フリーキャッシュフローを割引現在価値で算出。シナジー効果は算定困難なため加味せず、1株当たり5,778円~7,199円と算出。

  • 市場株価分析、類似企業比較分析も実施。

買付価格決定までの過程

東京海上HDは、当初4,700円を提案。ID&Eの特別委員会は、少数株主の利益に配慮した価格ではないとして増額を要求。複数回の交渉を経て、最終的に6,500円で合意。最終価格は、公表前営業日の終値に対して55.88%、過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の終値平均に対してそれぞれ51.13%、56.74%、57.65%のプレミアムとなっている。

公正性担保措置の内容

  • マジョリティ・オブ・マイノリティ: ID&Eには、公開買付者から独立した特別委員会が設置され、取引の目的・条件・手続きの公正性について審議。特別委員会は、少数株主の利益を害しないと判断し、本公開買付けに賛同。ID&E取締役会も全員一致で賛同。

  • マーケットチェック: 公開買付期間は法定最短期間(20営業日)より長い35営業日を設定。また、対抗的買収提案を制限するような合意は締結していないため、他の買収者による買収提案の機会が確保されている。

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