Pythonを用いた機械学習9日目
機械学習を学ぶ上で欠かせない統計学の知識であるが、今日は前回に引き続き「確率」について学ぶ。同時確率と条件付き確率についてまとめる。
前回の記事はこちら。試行や事象、確率変数や期待値について書いている。
1.同時確率
・「同時確率」・・・2つの事象AとBがあるとき、これらが同時に起こる確率のことであり、下記のように表す
・「A ∩ B」・・・事象A、Bの積事象という
例)2つのサイコロを同時に振ったとき、事象Aは「1つ目のサイコロで偶数がでる」、事象Bは「2つ目のサイコロで3の倍数が出る」とする。このときの分布を「同時確率分布」といい、次の式で求められる。
・「独立」・・・一方の事象がもう一方の事象に影響を与えないこと
独立な事象の場合には、単純に事象の掛け算で積事象を求められる。
先ほどの例の場合は、下のような計算式になる。
2.条件付き確率
・「条件付き確率」・・・ある事象Aが起こったとき、その条件のもとで事象Bが起こる確率のことであり、以下のように表す。
事象Aを全体と考えたときに、事象Bの起こる確率であり、以下のように求めることができる。
また、この式を変形すると、次の確率の乗法定理が得られる。
例)ある夫婦には子どもが二人いる。二人のうち少なくとも一人は男の子であるということが分かった。このとき、二人とも男の子である確率を求めよ。ただし、男の子が生まれる確率、女の子が生まれる確率はともに2分の1とする。
事象Aを「少なくとも一人は男の子」、事象Bを「二人とも男の子」とすると、求める確率は下記のようになる。
事象Aは、4通りの組み合わせから「女女」の1通りを除けばいいので、下記のように表すことができる。
事象Aが起こった上で事象Bが起こるのは下記のようになる。
よって、答えは下記のとおり。
例題を解くことで、理解が深まった。同時確率はスッと入ってくるが、条件付き確率はベン図を頭の中で描いて(もしくは実際に書いて)考えたほうが分かりやすい。
次回は、ベイズの定理について学んでいく。
【おまけ:TeXclipメモ】
・記号「 ∩」を描きたいときは、「 \cap」と入力する
・割り算は「\frac{分子}{分母}」
・ブランクを入力したいときは「\hspace{数値mm}」
・記号「μ」は、「\mu」
・記号「λ」は、「\lambda」
・記号「σ」は、「\sigma」