【持ってる?】 曜日の感覚

僕はフリーランスなので、基本、暦通りに動いておらず、曜日関係なく働いている。
これを言ったり書いたりすると、

「曜日の感覚ってなくなるでしょう?」

と聞かれることがある。

実際はどうなのかというと、曜日の感覚は普通に“あり”ます。

曜日関係なく働いているというのは嘘ではありません。
ただ、「今日は土曜」「今日は日曜」という感じは抱いています。
同業者の中には本当に曜日感覚なく働いている方もいらっしゃいます。

ただ、僕の場合は違うんですよね。
土曜と日曜はお仕事の依頼メールが入らないので、作業が溜まっている週もそれに集中して取り組むことができる。
平日と比べて静かなんです。

そして僕は、

「曜日感覚を持つことって大事だ」

と思っています。

これは、自分が他の仕事をしている人より上だとか下だとか言っているわけではなく、世間一般の価値観を保っておいた方がいいと考えているからです。

テレビ業界ってそれこそ毎日、放送を行っているわけで、中で働いている人も毎日、ときには24時間働いています。
でもテレビという、大衆に情報や娯楽を提供する媒体である以上、一般消費者目線を持っていないといけない。

その一般消費者は、日本ではやはり土日休みの会社員をやられている方とそのご家族がマジョリティとなっています。
であるなら、作り手側も、たとえ本人は24時間無休で働いているような人であったとしても、その方々に寄り添った目線を持っていないといけない。

そうしないと、いわゆる「世間ズレ」した作品が出来上がってしまうと僕は思う。

でも、一概に「大衆目線を持て」と言っても、そうでない立場の人にとってそれは難しいのは確か。
その上で、その意識を持ち、維持していくためにできることの中で最も簡単なものがあるとしたら、それが曜日を扱うこと。

つまり、

「今、何曜日なのか意識すること」

だと僕は思っています。
これならお金なんてかからないし、無理に迎合しようとする必要もない。
ちょっと気を回すだけでいい。

「今日は月曜」「今日は火曜」

と自然に思えるようになることで、大衆目線に近い価値観を保てる気がします。
僕は、土曜と日曜に加えて金曜日も、他の曜日とは違う雰囲気を感じ取っています。
金曜日は若干、町が浮き足立っているし、忙しなくも見える。
土曜は、昼間は町はゆったりとしていて、夜からきらきらし始める。
日曜は終日、どこもオフモード。

こんな風に、フリーランスライター・構成作家という平日も祝日も、昼夜関係ない仕事をやりながらも、曜日の感覚は維持しています。

ただ、たまに平日に祝日があったり、三連休で金曜か月曜が休みだったりすると、それは気づかないことがあります。

あれは、罠だ。罠。


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田中雅(みやび)
読んで頂き誠に有り難う御座います! 虐げられ、孤独に苦しむ皆様が少しでも救われればと思い、物語にその想いを込めております。よければ皆様の媒体でご紹介ください。